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IOC、2030年と2034年の冬季五輪開催地同時決定へ
国際オリンピック委員会(IOC)は、次の2つの冬季オリンピックとパラリンピックの開催地の同時決定を行う予定です。
IOCのトーマス・バッハ会長は、ウィンタースポーツが気候変動によって直面する課題について概説し、2040年までに冬季オリンピックとパラリンピックを開催できるのは、現在の15カ国から減少するとの見解を示しました。
「2040年までに、冬季オリンピックの雪上競技を開催できる国内オリンピック委員会は、実質的にわずか10カ国しか残らない」とバッハ会長は述べました。
「これらの数字から、気候変動が冬季オリンピックのウインタースポーツに与える劇的な影響に、私たちは非常に迅速に対処する必要があることがより明確になりました。」
バッハ会長は、来年パリで開催されるオリンピック前に行われるIOC総会で、2030年と2034年の冬季オリンピックとパラリンピックの両開催地を決定したい意向を明らかにしました。
これは2017年にリマで開催されたIOC総会で、パリに2024年夏季オリンピック・パラリンピックを、ロサンゼルスに2028年大会を開催決定したのと同様です。
当初は、10月15日からインドのムンバイで開催される総会で2030年の冬季オリンピックを決定する予定でした。
しかし、開催予定国との間で問題が発生し、延期を余儀なくされています。
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2030年に向けて再び招致活動を展開している。 ©Getty Images
スウェーデンは今年初め、開催都市候補として浮上し、フランスはオーヴェルニュ=ローヌ=アルプとプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュールを中心に魅力的な開催案をまとめています。
スウェーデンのストックホルムとオーレは、2026年冬季オリンピックの招致を目指したものの、2019年にミラノとコルティナ・ダンペッツォに敗れ、同国8度目の招致失敗となっています。
スイスも立候補しており、スイス国民の半数以上が支持していることが明らかになっていることから、有力な候補となる可能性があります。
なお、オリンピック憲章により、開催地が立候補しているIOC総会で開催地決定を行うことはできません。
つまり、フランスが有力候補となった場合、来年のパリ総会では決定できず、IOCは臨時総会を招集しなければならない可能性があります。
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アメリカのソルトレイクシティは、2028年にロサンゼルスで開催される夏季オリンピックとの重複を避けるため、2030年大会よりも2034年冬季オリンピックを優先する意向を以前から明らかにしています。
ソルトレイクシティは2002年に冬季オリンピックを開催していますが、招致活動中に大きな贈収賄スキャンダルが発覚し、IOC委員数名が追放される事態となりました。
2020年東京大会の独占禁止法違反の疑惑により、日本国内での支持率が低下したため、2030年大会の最有力候補地であった札幌市は、正式に承知を断念しました。
同じタイミングで開催が決定する以上、2034年冬季五輪の招致に変更することは困難です。札幌市は2038年以降を目指すことになりそうです。
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