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北朝鮮 飢餓監視対象に

コロナの流行期間中、北朝鮮は国境を越える人や物資の移動を最小限に制限し、国民の状況に関する情報の流れも制限していました。しかし、国内では深刻な食糧不足と餓死者が発生しているとの報道が出ています。特に最近のBBCのレポートが細かく北朝鮮の三振の状況を報道しています。
まず、以下の表が示すように、北朝鮮は最近、国連によって飢餓監視対象に指定されました。

国連の飢餓のホットスポット報告

1990年代に約300万人が死亡したとされる壊滅的な飢饉が発生した後、北朝鮮は国境を開放し、食糧やその他の物資の輸送を許可していました。
コロナ禍で国境が再び非常に厳しく管理されるようになり、北朝鮮国民は食料が不足し、それを買うための収入も不足していると報告されています。
また、ラジオ・フリー・アジアは北朝鮮当局者の証言に基づき、賄賂を取ろうとする警察に対する暴力が北朝鮮で増加していると報じています。

2つ目の表は、コロナ禍の間に外部との貿易が激減し、多くの国民が十分な食糧供給や収入を得られなくなったことを示しています。

北朝鮮の貿易先

輸入については、2017年の34億ドル(約4800億円)から2022年は9億ドル(約1200億円)に減少しています。
輸出も19億ドル(約2660億円)から2億ドル(約280億円)、約10分の1へと減少しています。
特に輸入については中国への寡占が見て取れます。

コロナ禍以前から継続する経済制裁が北朝鮮を孤立させ、中国は北朝鮮の唯一の貿易相手国としての存在を増しています。2015年には、中国からの輸入品が北朝鮮からの輸入品の85%を占めていましたが、コロナ期間中には、北朝鮮はかつてないほど世界に対して封鎖されたため、現在ではその割合は99%に達しています。

北朝鮮の人々がきちんと食料を得るためには経済封鎖の終了が必要のようですが、そのためには現在の体制の何らかの変更が必要なのでしょうか。そうであれば、当面望めないのでしょうか。

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