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コロナ禍により世界の識字率が低下

毎年9月8日は国際識字デーです。これに合わせて、関連する統計が発表されます。

世界中の識字率を高める運動が続いてますが、2020年にコロナウイルスにより世界中の教育システムが大きな影響を受けました。10億人以上の子どもたちの学校が閉鎖され、コロナ禍は世界の教育にかつてない衝撃を与えました。

世界銀行、ユニセフ、FCDO、USAID、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がユネスコと共同で発行した『世界の学習貧困の現状:2022年最新版』では、コロナ禍が子どもたちの読書能力にどの程度影響を及ぼしているかを測定し、コロナ禍が既存の学習危機をさらに悪化させたという結論に達しています。
報告書によれば、学習貧困率(10歳までに簡単な文章を理解して読めない子どもの割合)は、2019年から2022年にかけて世界中で上昇し、すべての低・中所得国で57%から70%に上昇しました。

「コロナ禍以前から、世界は学習の危機に直面しており、低・中所得国では10歳児の10人に6人近くが学習の貧困に苦しんでいる。」
「学習を回復させ、加速させるために断固とした行動をとるには、残された時間はわずかである。コロナ禍によって失われた学習を回復させるのに役立つ中核的な政策は、コロナ禍以前から、より深い根本的な学習危機にも対処し、学習を加速させ、経済と社会に長期的な利益をもたらすという朗報である。」
などとユネスコのレポートは記しています。

日本では、卒業式や修学旅行などが中止になったことが話題となりましたが、世界では一層深刻な状況が発生している国もあったようです。
以下の表を見ると、中、高所得国でも大きな影響があったことが分かります。



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