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筒美京平さんの曲の星

筒美京平さんが亡くなられた。とても驚いて、とても悲しく、とても。筒美京平さんの曲やその時代の日本、歌謡からポップス、その曲を取り巻く詞やアレンジの音、目をつむればまぶたの裏にキラキラ輝いているような、何も聞かずとも歩いていて、部屋の窓には雨が降ってて、バスを待っいて、考えてる時とか脳の中では筒美京平さんの音楽が流れていたり。そんないつでもここにある曲を生み出してくれた事に感謝し、生き続けることを信じている。

そしてつらつらと筒美京平さんの好きな曲、歌を羅列してみる。

1960s
ブルー・ライト・ヨコハマ

いしだあゆみさんの歌がとても素晴らしい大ヒット曲。誰もが好きになりそうな曲で、何かその情景が目の前に現れてくるような、そんな曲でそんな歌声だと思う。自分としてはその時の記憶がはっきりあるのではないけど確実に残っていたようで、いつしかとても聞きたくなって、後に中古レコード屋で目出度くシングルを買った。


1970s
木綿のハンカチーフ

太田裕美さんの初々しさと松本隆さんの世界と筒美京平さんの素晴らしい音楽が印象に残って離れることはない。思ったより軽快なこの曲はAメロ、サビの流れ、曲が進む毎のアレンジの変化、最高だ。松本隆さんの詩には驚いたし、短く長い物語がここにある。それを歌う太田裕美さんの声たるや、もう最高です。

時代遅れの恋人たち

抑えが効いたAメロからドーンと弾けるサビ、アレンジはカントリー調だけど中村雅俊さんの若さを前面に出すのではなく、さまよえる求道者的落ち着きを感じる歌声。遠くを見ていて最後に爆発するような。確かにドラマの主題歌ということもあるだろうが誰の耳にも残ってしまう。そんな曲だと思う。


1980s
君に薔薇薔薇…という感じ

田原俊彦さんの為の曲、アレンジ、歌詞、多分ダンスだと思う。とても活発だけどAメロの抑え気味だけどすこし複雑な感じ大好きです。そして爆発するサビはとても印象に残るので、これは田原俊彦さんだからか、曲なのか詞なのかアレンジなのか分からないけど全てに於いて心と体を動かせてくれる。

風のノー・リプライ

私が感じるだけだけど、鮎川麻弥さんのころころした歌声が映える曲。サビから華やかに始まり落ち着いたAメロから少しづつ盛り上がるためのBメロへ。そしてサビが炸裂。こういった美しさは気持ちいい。子供の頃見てたアニメの主題歌だけど、それも含めて曲として、歌として私にとって大切だ。



1990s
なんで なんで ナンデ?

勝手だけど若さが溢れててピチピチしている鈴木蘭々さんを全力でサポートしている超大御所ってイメージ。最初から作詞に取り組んでたという蘭々さんの詞はとてもいい歌詞で、そこに筒美京平さんの曲がある。アレンジと蘭々さんの声で少し広瀬香美さんっぽく感じるけど、それは時代かな?

恋のルール・新しいルール

ピチカート・ファイヴの相変わらずキャッチーな歌。ピチカート・ファイヴはノンスタンダードの頃から聞いてるけど、小西康陽さんでも高波敬太郎(コロムビア時代)さんでもない、それでいて同じようにピチカート・ファイヴの歌。筒美京平さんの深さや広さを感じる。ピチカート含む擦弦楽器とオルガンの鳴りっぱなしの活躍が心地いい。


2000s
絶望グッドバイ

藤井隆さんの昭和歌謡を彷彿とさせるオルタナ歌謡かな。松本隆さんと筒美京平さんのコンビで多分アルバムが松本さんのプロデュースだったと思う。2000年代になって昭和歌謡とは違う歌謡曲を筒美さんが作曲するというのも興味深い。いや彼だからできるのかもしれないし、松本さんも同様。歌謡曲好きの藤井さんの情熱が伝わる。

筒美さんの好きな曲、歌を自分の体験した範囲で書いてみました。ただ単に好きなだけですが同じような人はたくさんいると思います。筒美京平さんにはどうぞ安らかに眠ってくださいという気持ちです。天上で作曲しているかもですね。またいつかそのとき新曲を聞けるときまで。

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