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カナダ生活を終了し(切り上げ)て帰国した話。海外でチップはいくら払う?も徹底解説!

ただいま日本!
ということで帰ってまいりました。(一時的に)

FBやInstagramでカナダを去ることは結構前に拙い英文で報告していて、
ゆうて私が世界のどこにいようと誰も気にしてないよなぁという感覚だったのですが、

(南米や欧北米の親友たちからも反応が来るのが嬉しくて)唯一マメにシェアしているInstagramのstoriesを見かけてくれた意外と多くの日本の友人知人先輩方が

「え、日本にいるの?!だったら会おうよ!」
と連絡をくれて、ああ、みんな優しいな。。と、じーんとしています。

国外放浪癖のある酒飲み女にも優しい国、日本。

2019年が終わる前に、今の状況とカナダでのことは愛する母国語できちんと記録しておこうと思います。


まず、冒頭で述べた通り、カナダから一時帰国中なのですが、現時点でカナダに戻るつもりはありません。他の国に行きます。カナダで働けるビザはまだ有効ですが、早めに切り上げて帰国しました。

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(インスタのstoriesより)


カナダは本当に素敵な国でした。
それでも、私にとっての居場所には最後までならなかった、ような気がします。

それでもそれでも!

嬉しいことも感動したことも沢山有ったし、本当に沢山のことを学べた。

良い出会いも沢山あった。


まず、到着してすぐに迎え入れてくれたホストファミリーが最高でした!
トロントの郊外、スカボロという緑が美しい地域の、とっても広くて綺麗なお宅でした。

陽気でフレンドリーなホストマザー、
無口だけど優しいホストファザー、
シャイだけどとっても可愛い10歳の娘ちゃん。

1ヶ月半という短い時間だったけど、
愛おしい家族の一員になれたこと、
今でも友達として繋がっていてくれること、
本当に嬉しく思います。

シェアハウスに移るときは、散々引き止めてくれて私も散々迷ったけど、
自立したいと思い、ウルルン滞在記ばりに泣きながら、最後の最後まで後ろ髪引かれながら彼らの家を出たのでした。

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(最後に私からファミリーへの御礼のメッセージカード)

アラサーにして独身実家ベイビー(またの名をパラサイトシングル)の世間知らずな私が、
生まれて初めて自分で物件を探して、
内見行ったりして、
(カナダは基本不動産屋を使わないらしいので)大家さんと直接交渉して、
ここだ!という部屋をトロントのダウンタウンで契約しました。

ロシア系の優くて頼もしい大家さん夫妻。

私のフロアは他に二部屋。

キッチンやバスルームをシェアしたのは、
面倒見が良いギリシャ人のお姉さんと、
英語はほとんど話せないけどとってもチャーミングなロシア人のお姉さん。

そして沢山の時間を共にした、私だけの可愛い小さな部屋。

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世界で最高のシェアハウスを見つけたんじゃないかと思う。トロントを離れるときに一番恋しく思ったのは、このシェアハウスでした。

食べて、寝て、働いて、部屋の家賃と生活費をその月のお給料とチップで払う。
みんながやっている当たり前のことの大変さと同時に、意外となんとかなるということ、そしてその孤独と自由を、初めて知ったのでした。


学校の先生からも散々話は聞いていたことですが、翻訳の仕事はあまりお金にならないので(特に今の私のスピードでは)、現地のレストランでのサーバー(ウェイトレス)の仕事は学校卒業後も翻訳業と並行して続けました。

そもそも飲食店は客として楽しく利用したい場所であって、働きたくはなかったのですが(私が働いてる目の前で誰かが美味しそうに酒を飲むのが耐えられない。)
カナダのチップ制度を利用して稼がないのは勿体ないと思いました。

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やっぱり好きな仕事ではなかったけれど、得たものは沢山有ります。

一番はチップに対しての感覚。

ヨーロッパにも留学していましたが、北米(カナダ、アメリカ)はチップ制度がより一般的だと感じました。

私も、カナダに着いた最初は客として飲食店を利用しても、正直料金の他に更にチップを払う意味はよくわからなかったし、あまり払いたくなかったのですが、その感覚はカナダのレストランでサーバーとして働いて180%変わりました。

私がいたオンタリオ州では、サーバーは最低時給額を貰えません。チップを貰える前提のポジションだからです。

つまり、チップがないと生活できません。

だから、サーバーはめちゃくちゃチップの額を見てると思います。

多分みんなそうだと思いますが、数字にめっぽう弱い私でも、レシートの数字をパッと見ただけでその客が何%のチップを払ってくれたのか一瞬でわかるようになりました。笑


これは勿論国や地域によっても個人によっても差があると思いますが、《極個人的な感触》を参考までに。


【客がチップ額で示す満足度  北米編】

・0%...非常に不満がある。もう二度と来ない。or 当初の私のように文化の違いが激しい。
・10%...正直満足はしていない。or 貧乏か金欠
・12%...悪くなかった。また来るかも
・15%...満足!
・18%...大満足!
・20%...スーパー満足!最高!or 金持ち


繰り返しますがめちゃくちゃ個人的な感覚ですからね!あと忙しくてあまり雑談できなかったときなど、そのお客さんからのチップがサービスに対してなのか料理の味に対してなのかが不明なときもよくあります。

ただ、サーバー間では綺麗なお姉さんたちが「あの人よく来てくれるけどいつも10%だよね。」とか「日本人の学生は韓国人の学生よりもチップを払わないことが多いから嫌だ。」とかヒソヒソっと話してるので、
北米で、通いたいくらい気に入ったお店であれば15%以上、最低でも12%のチップは置いてあげることをお勧めします。。

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ちなみにちょこっと留学してぐるぐる旅した程度ですが、ヨーロッパはカナダやアメリカ程チップ文化は根強くない印象でした。

特にイギリスのロンドンでは、サービスの質に関わらず、もともと「サービス料」として10-15%が含まれたレシートを渡してくる店のほうが多かった気がします。行くレストランのランクによるのかもしれませんが...汗
(つまり元々サービス料が含まれた額を提示された場合は、チップを更に払う必要はないはずです。)

この場合、よほどサービスに納得が行かなければ「私はサービス料を払いたくないから抜いたレシートを再発行してください。」と突き返すこともできます。私はサービスが悪いと感じたロンドンのチャイニーズレストラン等では平気でしていましたが、人によっては勇気がいるかもしれません。

けれど「チップは気持ちであって、義務ではない。」という大前提を忘れてはいけません!
サービスや味に不満があるのに嫌々払う必要はないと思います。

カフェや、ブリティッシュ・アイリッシュスタイルのパブ(カウンターで注文するスタイル、キャッシュオンデリバリー方式)の場合等は基本的にチップは要りません。

が、早朝にカフェラテを笑顔で気持ち良く手渡してもらったとき、屋台飯が感動するほど美味しかったとき、私はチップを置くようにしていました。

笑顔で喜んで受け取ってくれますよ!

(お店によってはチップ分配制で、集まったチップを全スタッフで分けることもあるので、個人的に目の前のスタッフさんにあげたければ “It’s for you.” くらいは言ってあげると親切です。)

日本の知人からチップについての質問をよくされるので「人の役に立つ自分の近況報告」を目指して長々書いてしまいましたが、お役に立ちそうでしょうか?レストラン以外でのチップ事情や、カードマシンでのチップの払い方なども簡単ですが、書いていると年を越してしまいそうなのでもしご興味ある方にはお教えします!



さてさて本題に戻りまして、
翻訳とサーバー。忙しく働きつつも、カナダで私は、常に言いようのない孤独感を感じていました。何が原因なのかも、どうしたら抜け出せるのかもわからず、夜もどんどん眠れなくなっていきました。

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最初は、友達が少ないから寂しいんだと思い、
カナダ人を中心にめちゃくちゃ友達を増やしました。笑

フットワークは空を飛ぶほど軽いので、ミートアップに参加してみたり、図書館のイベントに参加したり、教会の礼拝に行ってみたり。あっという間に知り合いは増えて、その中で特に仲良くなれた友達の何人かが、同級生たちとの集まりに私を連れて行ってくれたり、ホームパーティーに呼んでくれたり。
カナダ人のリズムというか、時間の過ごし方を感じられて楽しかったです。

私が書いた英文を添削してもらったり、
仕事を紹介してもらったり(めっちゃ端折ると、それでアメリカ最大級の高級デパートの紳士服販売員として採用してもらったのですが、私が早まってその連絡が来る直前に南米旅行のフライトを全て予約してしまったので、泣く泣く辞退しました。ばか過ぎる。。。まぁ今となっては結果オーライですが、その日は自責の念で発狂。笑)、
最後の最後まで日本に帰国するときの早朝に空港まで車を出してもらったり。。
全部別の人です。。みんなありがとう。

芋づる式にネットワークも広がったし、今回新しく出会った日本人の友達にも沢山良い影響をもらいました!!でも、なぜか私の孤独感は深まるばかりでした。

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そもそも、トロントの第一印象が良くなくて。

自分は海外が好きだと思っていたけれど、私が好きなのは海外ではなくて、ロンドンという街だったのだと改めて思い知りました。

トロントの良いところをまだ知らないだけだ、と周りからも自分自身からも言い聞かせられ、名所も、地元の人しか知らない秘密のスポットも、散々巡って楽しみましたが、一方でどんどん心が疲れていくように感じました。

どうしてそんなにロンドンが好きなの?と訊かれると困ってしまうように、
トロントのどこがいけないの?と訊かれると困ってしまいます。

トロントは良いところだらけです。
東京もロンドンも、トロントのこのシステム取り入れようよー!みたいなところ、数え切れません。

こればかりは本当に好みなのです。
ロンドンよりも断然トロントが好き!という人も私は沢山知っています。

私は、街を恋人のように捉えてしまうところがあって。 笑


いくらでも欠点を言えるけれど、どうしても魅力的で、一緒にいて幸福感でいっぱいになる人と、

特に欠点は見当たらないし寧ろ自分が求める条件は満たしているのに、なぜか生理的に受け付けられなくてストレスの原因になる人

あなたはどちらと一緒に住みたいですか?


...という話ですよ!!!(え?)


逆に、トロントを好きになれない理由をスラスラ説明できるくらいだったら、そんなに長いこと苦しまなかったと思います。

あと、留学とか海外に行けば、私が去年マルタやロンドンで出会ったような仲間に必ず出会える訳ではない、彼らは私にとって本当に特別な存在なんだということも改めてわかりました。

カナダでは「負けてはいけない」ような気がしていて、ずっと感情を表に出さないように毎日を淡々とこなす、日々でしたが、
言いようのない孤独感や不安感を、彼らには正直に打ち明けることができました。

そしていよいよその日々を終わらせること、そして日本に帰国する前に、「カナダでやりたいことリスト」の最後に残った、南米に行くことを決めました。

ここから夢のような人生最高の旅が始まるのです。

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南米旅行記は年明けだなぁ...笑


レストランでの最後の出勤を終え、南米に行く直前に、雪の中バスにのって私が最後に会いに行ったのは、スカボロのホストファミリーでした。

久しぶりに4人で夕食を食べ、他愛のない話を延々として沢山笑いました。すごく久しぶりに、肩の力がふっと抜けた瞬間でした。

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この夜、noteを投稿しようとしました。ずっと下書きのままでしたが。以下、その文章です。

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旅立つ直前は、色々な日常と別れの連続でセンチメンタルになるものですね。

ずっと飲んでみたかったアイスワイン。
セントローレンスマーケットのお店が良いらしいよと教えてもらい、昨日そこの優しいおじさんから買って、帰りにLCBOでも買った。
全てを終えて日本でこれを飲むとき、甘い甘いカナダのアイスワインはどう染みるのか。

今日、大好きなホストファミリーと再び別れ、
スカボロの広くて真っ暗な空にわぁっと降りしきる雪を見上げた瞬間
ああ、最初に決めてたこと、ここで私ができること、全部やりきったんだなぁと思いました。

もっとこうすれば良かったのでは、と思うところは尽きないけれどこの悔しさは次の国でバネにするのです。

そう、次の国が、街が私を待ってる。
出会うべき人やものがまだ私を待っている。

南米でビール飲んで踊って、
日本でお酒と温泉で一息ついたら(飲んでばかり)
次の土地へ向かうのです。

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南米旅行を終えたあと、私は3日間だけトロントに戻ります。
最後のチップを受け取ったり、銀行口座を解約したり、部屋を引き払ったりして、
ああ、私はここで生活していたんだなぁと、当たり前のことを感じて、日本に帰りました。

でも、私にとっての「トロントの最後の景色」は、ホストファミリーと別れた後の、あの降りしきる雪です。
あそこで、私の中ではカナダ生活が、終わったんだと思います。 


負けないように、負けないようにと踏ん張ってきましたが、
まだ挑戦できる可能性を捨てて、早く帰国したことは
「負けた」ということなのかもしれません。

けれど、私はこの決断を全く後悔していません。

南米に行ったタイミングは最高だったし、
今も日本での年越しはとても幸せだし、
まだ私の挑戦は終わっていないからです。


今は東京で(時々国内の温泉地でバケーションをとりつつ)違う国に行くためのビザの手続きをしながら、英語を使う仕事で資金作りをしています。

海外からのゲストを対応する受付の仕事をメインに、色々ちょこちょこしていますが、英語を話せるだけでお給料がぐんと高い仕事をすぐに頂けたのでびっくりです。。
そして、私自身が海外での文化の違いに戸惑いつつも沢山の人に助けてもらったので、海外から日本に来ている方々のサポートをできることは嬉しいです。

私はもっともっと英語を学びたいし、スペイン語の勉強も始めました。

そして私の次に行く国と時期ですが、情勢の影響などで二転三転して今ちょっと大変です。
南米旅レポの投稿には書けたらいいなと思っています。

来年の年越しは、ロンドンで出会ったメンバーで、今度はフランスやイタリアのメンバーも合流して、ブラジルあたりで一緒に祝おうと話しているので今年は日本でのんびりと満喫します。

来年もみんなみんなにとって幸せで素晴らしい年でありますように。


アイスワイン、甘すぎず、すっごく美味しいです。

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