見出し画像

わたしのかわいいひと。


先日、結婚七周年を迎えたわたしとダンナ氏。

七周年は"銅婚式"と呼ばれ、離婚率の高い五年目を無事乗り越えた夫婦の大きな節目となる、らしい。

わたしは結婚したのが早かったので、七年と話すと周りにはよく驚かれる。曲りなりにも、妻として夫を支えてきた経歴があるというのに!…なんちゃって。まあ、わたしもダンナ氏も童顔なので、余計に驚くのだと思う。

それはさておき、記念日当日はお互い仕事だったけれど、改めて別日に中華のコース料理を食べに行き、ケーキとお花を用意してもらい、仲よくお祝いすることが出来たのでよかったと思う。



ダンナ氏は自他ともに認める変人で、わたしも彼の奇行には散々悩まされてきた。

友人にダンナ氏のことを話すと"またぁ?もうやめなよ〜"と言われるし、義実家へ帰る度に義母には"こんな息子でごめんなさいね…"と言われる。

奇行といってもいろいろあって、一言で説明するのはあまりにも難しい。

ギャンブル、暴力、女関係などに悩まされたことは一度としてなく、ただとにかく世間からずれている、変な人なのだ。

わたし自身、このひととはもう一緒にいられないなと思ったことは何度もあり、意地や情や周りの人に助けられながらなんだかんだここまで来た。

ダンナ氏とは、美味しい・おもしろい・かわいいと思うものが一緒で、言動は伴わずともいつもわたしのことを好きでいてくれる。何より、わたしに対してとても優しい。甘やかしてくれる唯一の存在で、わたしにとってはそれが一番大事なことなので、それだけで十分満足しているのだ。



生涯にわたって、味方であると同時に敵でもあり、戦友で恋人で家族だ。許せないことも許されないこともきっと山ほどあるだろう。

それでもダンナ氏はわたしにとって唯一無二の〈 かわいいひと 〉だ。

かわいくなんかない日も来る。それでも今は、十年後も二十年後もこの人をかわいいと思っていたいと、願う。




▹▸




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?