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いつまで。レイニーデイ

遠くにひびく雨の足先。
休む暇もないレイニーデイ。
地球の半分を赤に塗って。
知らせなきゃ早く。

青い地球よ、見せてよレッドライン。
僕らを許してしまう。
お前の美しさをしばらく隠しておいて。

もう幾千回の航海と。
途中で落とした無数のメッセージ。
お昼頃には止むねって太陽は
深刻になれないらしい。

ちょっと待ってよ、僕が言う。

地球はいつも雨が降っていて。
赤い雨と青い雨。
それなのにこの地球がまだ綺麗に思える。
からかっている。レイニーデイ。

遠くの足先は乾いた足音。
それに比べて仲間の足先は泥に沈みはじめる。
どこかの窓の外で降る雨は
もう既に朧げに霧がかかりはじめた。
そして、すぐ忘れるほど
燦々と日が差し込む。

地球はいつも雨が降っていて。
青い雨と赤い雨。
遠くで一人、心なしの地球に仲間入りした。
銃声が聞こえた。その人は今日からレイニーデイ。

この両の足を無くしたい。
そう言えるほどの平和を覚悟できるかな。
この僕が。この世界に。この国になんてね。
無理だね。わかってるけど。
明日、雨の足先になって心無にする前に
どうにかしたいんだ。


知らない街の寂れたバス停。
あの水溜りに入ったからこんな詩が書けたよ。
あぁ、僕は明日雨の足先になる。
いつまで降り続くかもわからない。レイニーデイ。


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