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中田美由紀・CD発売記念ピアノリサイタル

2024/6/22・早稲田スコットホール
Program
C.ドビュッシー「月の光り」
F.ショパン「ノクターンop.9-1」
F.リスト「バラード第2番」・他


どSなピアノの先生に泣かされながらレッスン受けたい

早稲田スコットホール
レンガ作りで十字架とパイプオルガンもある、思い切り教会なホール。
そんな場所によく神様をディスるヘヴィメタル教の私が足を踏み入れたら、屋根をぶち抜いて雷が落ちるかと思いましたが、そんな罰はありませんでした。(許されたらしい…

それはさておき、祭壇に鎮座するベヒシュタインのそばへ登場した中田さん。月や夜想曲と言った今回のテーマをイメージし、きらめくスパンコールが星々を、そして黒に近い濃紺が夜空を思わせるドレス姿で優雅です。
ご自身いわく、ドレスを集めるのがご趣味だとか。

そんな淑やかさとは裏腹に、どSであるとマイクで公言して集まった観客を震撼させます。中田さんはピアノの先生もされているので、どS発言に泣かされながらレッスンを受けたいと思った事は秘密。

もちろん、今回の演奏会にて初披露する曲に対しての振りです。


群青色の夜空と海

「月の光」からショパンの「ノクターン」
そして海でおぼれたレアンドロスと、その死を嘆き後を追うヘーローの悲劇を歌うリストの「バラード」

静かに紡ぎ出されたピアノによって月夜見の神が呼ばれたようです。
風が波音に聞こえたのは気のせいでしょうか。
本日は、偶然にも満月だそう。

胸を撃ち抜かれて海へ落とされ、狙いに狙った選曲にもう溺死寸前です。どこまでも青い音色が全身を包み、海中から見あげる月が波にゆられて金色の旋律となって広がります。

海の底へと沈んでゆき、愛する人に会えなかったレアンドロスの悲しみを見たようで、さっきまで「だれ、足クサイ人は!?」とイラッとしていた自分の悲しみがとても小さく思えました。(いや、やっぱり足クサイ人困ります…自戒を含め


演奏後、現世に

後半はゲストに森山さんのソプラノを交えたワルツな選曲。
森山さんがホール入り口からあらわれ、客席中央を歌いながらステージへ向かうステキな演出。ソプラノの中にコロラトゥーラなどいろいろな呼び方があるのを知りました。

最後はスクリャービンの切ないワルツとアンコールで締められました。
欲を言えばCD発売記念コンサートということで、もう一曲ほど中田さんのピアノを聴きたかったです!

演奏中は深海にて時間が止まっていたようで、あっという間のひと時でした。演奏会が終わり、外に出るとまだ日があって現世へと呼び戻されました。

そんなところに、まさかの中田さんと森山さんが外で出迎えてくれていて、挨拶と記念撮影をしてくれているではありませんか!

とうぜん私も!!
「今日はとってもステキでした! 前からファンなのでぜひ写真お願いします♡」なんて、全身から海水を噴出している陰キャな自分が言えるはずもなく…

深海魚をビチビチさせ、後ろ髪をブチブチ引き抜かれながら帰路へ。
そして、これを書いている今も身もだえながら後悔しています。

だがしかし、神様は見捨てませんでした。
10/26にもデュオコンサートがあるとのことで、そちらで必ず挨拶リベンジしたいと思います。下記演奏会のフライヤーは問い合わせの記載漏れのようで、行きたい方は直接連絡してくださいとのことです!(今回1番の笑い

中田さんXアカウント
https://x.com/pianistMiyubou

美しい夜の空と海を堪能できたステキな演奏会でした。
ありがとうございました。

あ、もちろんCDも買ったのでまた感想を書きたいと思います!

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