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『SERENADE』稲本有彩・三原有紀
夜のお供にぴったりな優しいアルバム
チェロ・稲本有彩さんと、ピアノ・三原有紀さんのデュオユニット。
収録曲は「フランク」
もしやフランクのバイオリンソナタをチェロで弾くの!?
と思いマッハで購入…しましたが、まさかのフランク違い!
こちらはフランク・ブリッジというイギリスの作曲家。
もはやライトクラシック好きも名乗れない、無知なにわか者です。
それはともかくフランク違いであるこの『SERENADE』は、雨の日にひとりで過ごす時間にぴったりな、やさしいアルバムです!
いまの梅雨の時期にもおススメですね。
好きなフランクさんが増えました。
全体を通してしっとりと流れる曲は、イギリスの血なのでしょうか。
その旋律は濡れた土が香るように、デビカバが歌うホワイトスネイクを彷彿させます。泣きはじめた空に想いをはせ、私の胸は激しいシャウトに締めつけられました。
て、英国のロックバンドやないかーい!
毛布のようなふたりの音色
このアルバムを買ったのはちょうど昨年のクリスマス時期で、もちろんデートの予定もなく世を呪いながらひとりで部屋で聴いていました。
今日を生き残れたのは、ひとえにこの『SERENADE』があったからに他なりません。(悔やむべきはCD発売記念の演奏会に行けなかったこと…
聖夜にひとりでいるとギャーッと外でニャンコたちがケンカしてたり、隣のアパートのカップルが大音量でスターウォーズ・エピソード3を観ていて「パドメー!!」とブチ切れるアナキンの声が聞こえたりするので、暗黒面に落ちそうな私はヘッドホンで堪能。
ライナーノーツにも「聴く人の心に寄り添う」とあり、心身ともに凍死寸前でエグエグと泣いている私に、そっと暖かい毛布をかけてよしよししてくれる、そんな母性を感じる演奏です。(きんもー☆とか言わないで! いや、きもいですね…
おふたりの息遣いや、やさしさがじんわりと伝わってピアノは月光に揺れる水面を思わせ、チェロはそこから紡がれる波音のよう。
一番のお気に入りは、切なく情熱的にチェロが歌う「Elegie」かな。
ライトセーバーで体を斬られ、マグマによって全身にやけどを負い、愛する人の名を叫びながら絶望したアナキン。そんな彼と同じくクリスマスを呪い、シス側へ飲み込まれる寸前の私を救いあげてくれた、愛あるおふたりの演奏に感謝。
ありがとうございます。
定期的に演奏会をされているようなのでぜひ一度、聴きに行きたいです!
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