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聴くこと、聴けることの大切さ

演奏の上達には聴けることが必要

どんなに指が回っても、聴けないことには上達は望めません。
聴いて自分の演奏を客観視することができることで、初めて改善点が見えてきます。聴く力と演奏テクニックは両輪のようなもの、どちらが欠けても上手くはなれないのです。

幼児からできる「聴く練習」

聴く練習は演奏テクニックの練習よりも前から始められます。音楽導入はまず聴くことから。フランスのフォルマシオン・ミュジカルでは、最初期の頃は特に聴くことを大切にします。
そもそも新しいリズムなどを学習する時もまず楽曲を聴いてその中に見出してからということがほとんど。曲を聴く、つまり「聴く」ことから始めるのです。
聴くことは「音に対する集中力」を育てること。音の大きさではなく「音の質の違い」を聴き分けられる繊細な耳を育てます。

聴力検査的な耳の良さではない

聴力に問題があるからといって聴けないわけではありません。聴いて判断する力、聴こえたものに対して反応する力は、聴こえに問題がある人でもその人の持つ力でできることです。
ベートーヴェンが聴力を失ってからもあれだけの音楽を生み出せたのは、それまでの聴く力のおかげです。聴く力があれば、音を頭の中で想像することができます。聴こえてなくても聴こえているという状態をベートーヴェンは作り出して作曲をしていたはず。

絶対音感ではない聴く力を

絶対音感に限定されず、音を聴く力、音に対して反応する力を育てることが、大きくなってから音楽を楽しめる力につながります。
指が回るだけ、音の高さを判別するだけではない、音楽を音楽として聴いて演奏できる人を育てたいものです。

ダンサーにも聴く力が必要

話は少し変わりますが、ダンサーにもフォルマシオン・ミュジカルがあります。ダンサーのフォルマシオン・ミュジカルは「音楽に合わせて踊る、音楽を体で表現する」ものなので、体を使った活動が多いと聞いています。
音楽に関わる人はなんであれ「聴く力」が必要という良い例です。

音楽家の聴く力を育てるための講座

短期の講座ですが、聴く力を養う講座を企画しています。数日後には発表できると思いますので楽しみにしていてください。

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