ハッシュポテト
今日はコンクールの本選。
センター試験があったおかげでまぁ練習時間は割けなかった。
しかし終わってから、
理想の音楽に近づけるように
大好きなベートーヴェンの曲に向き合った。
緊張のあまり手の筋肉が硬直してしまうことがよくあったが、
今日は腹式呼吸やストレッチを取り入れて
良い緊張感に持っていくことができたし、
出来過ぎなくらい自分の音楽ができた。
弾き終わったとき、
もうこれ以上弾けない。
そう思ったくらいだ。
けれど、結果は第5位。
選んでいただいたのには変わりないから、
素直に喜ばねばならない。
しかし、
私の中で構築してきたベートーヴェンでは有り得ない他の人のベートーヴェンが上位として評価されていたことに、
審査員の先生方の好みが大きく反映されていたことに、
結果をどうしても受け入れられなかった。
許せなかった。
まだまだ心が幼い。私は。
けれどどうしてもやはり
大好きなものを
冒涜されたように感じてならない。
大好きなハッシュポテトも
そんな時に食べたって美味しくないわけだ。
添え物として
星型になったハッシュポテトを解凍して入れられているお弁当をよく見るけれど
好きだから嫌いだからで
お母さんはお弁当に添えないと思う
そこに添えられることに価値がある
星型であれば少しでもかわいく見えたりするのかもしれない—
かわいく見えるという価値があるから
星型のハッシュポテトを入れる。
明日からどうやって練習しよう。
私の中のベートーヴェンの価値が
少しどこかへ消えてしまった。
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