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怒涛の入浴介助見学

入浴介助も最初は見ているだけ。
色々な注意点、基本、マニュアルを先輩社員が大きな独り言のように立て板に水のごとくまくしたてながら行われます。

「ごめんやでー、今日は新人さんに説明しながらやから許してねー」
『初めまして、よろしくお願いします」なんて言っていたらもう上半身、脱いでるし・・。

広い脱衣室はあっという間にスタッフ3人と入浴される人で一杯。
「ちょっと横どいてー、通るよー」「ごめん、私そこ使う」見るより避けたりしていたら、いつの間にか洗い場に行ってるし・・・。

洗顔してもらっている間に洗髪。
「んー、気持ちいいわー」とため息。
「そぉ、いつもテッペンかゆい、って言ってるもんねー。でもあんまりきつくはできひんのよー、流しまーす。」
「はい、タオル、これ石鹸ついているから上は任すよー」
と言ったと思ったら、もう下半身、足、足指間、かかと裏まで一気に洗っていく。
 早い、正確、そつがない、思わず大きなため息をつくと、
「大丈夫や、あんたもできるようになる、がんばりや」
「本当ですか?迷惑かけないか心配です。」
「最初は皆できへん、大丈夫や」
スタッフが
「スタッフを育てるスペシャリストやねん。私も色々教えてもらったわー」と。後々エスさんとお話するようになり、なかなかの波乱万丈の生涯、鉄の根性物語を聞かせてもらえる事になります。

  髪の毛乾かして、お茶提供して入浴介助時間表に終了時間記入。所要時間30分。
午前中に機械で入浴していただく方5人終了。
一人で動く時は、強歩やん。手は千手観音みたいに動くのに ゆっくり話して冗談で大笑いしてニコニコ。

私はきっと緊張で顔は能面、油の切れたロボットになる!
できるか?この仕事と悩みながら帰宅したのでした。




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