見出し画像

YouTube動画「春の海」解説

Pianist Daiです。

最近の好きな食べ物は天ぷらです。

今年最初の動画「春の海」についてお話していこうと思います。

1.制作を決めるまで

まず今回の春の海は動画にするつもりは全くなく、

ぼくが毎週水曜日にYouTubeにアップしている「ぷてぃらじ」

というラジオ動画があるのですが、そこで正月だからBGMとして

「春の海」を弾いてみようと思っただけでした。

(新年最初のYouTubeぷてぃらじ)

演奏してる時のあるあるなのですが、

気分が盛り上がってくると

「た・・・た・・・たかまりゅううぅう!!!↑↑」(part.2)

っていう時があってアドリブいれたくなるのですが、

一応レコーディングでいれてとってみたものの、

ラジオだからほとんど使えなかったのですが、

せっかくなのでアップしようと。

ただ最初は音源だけ流す予定だったのですが

アレンジ部分が中々よくできたうますぎぼく天才状態だったので

映像もつけることにしました。

ただ当初は1カメ定点で撮る予定でした。

いつもそうなんですが、制作過程でどんどん

やりたいことがでてきます。

2.制作過程その1〜尺八について

新年にツイキャスで配信で「春の海」を演奏した時に

「た・・・たかまりゅううぅう↑↑」(part.1)

記事最初の「たかまりゅうぅ」がpart.2だったことに

疑問抱いた読者様もいたと思います。

お待たせしました。たかまりゅううぅうpart1はここです。

この時のたかまりゅううぅうをベースにアレンジ部分を再構築して

演奏部分が出来上がりました。

「春の海」では、こんな感じで尺八音源を使用して

ぼくがキーボードにて演奏しています。

画像1

色々ステータスをいじって音の調整をしています。

今回は尺八の世界観を引き出すために、コンサートホールで演奏している

設定で音色を多少変化させています。

尺八は実際は息を吹き込んで音を鳴らすので、ブレス(息継ぎ)が出てきます。

キーボードで演奏する分にはブレスなくとも音はなりますが、

なるべく実際の尺八の雰囲気に聴こえる様に、レコーディング中は

弾きながら声に出して歌い、息を吸うタイミングでキーボードの演奏も

一緒に手を放してブレスの感覚をいれています。

この時に小声で歌うと息が長くなってしまうので、

大き目の声で歌うことが大事です(真顔)

ただ高い音になってくると歌えなくなってくるので

その時も声量を落とさぬようオクターブさげて

藤岡弘ばりの太いボイスで歌いあげています。

公開を望む声も多いと思いますが、ここは非公開です。諦めてください。

3.制作過程その2~モノガタリ

※動画が何個も貼り付けていますが、

説明した箇所から直接再生されるようになっているので

よかったらその都度見て下さい。


~物語~

お正月を神社で笛の音と共に過ごしていた少女は

森の中の神社にいたはずなのに

いつもと違う景色が見え始め、自分が迷い込んだことに気づきます。(1:50)

迷いながらも道を進んでいくと突然渦のようなものに巻きこまれました。

あきらかに自分が違う世界の入り口に来てしまったことを悟ります(2:08)

不安を抱きながら見知らぬ世界を眺め、徐々に走り出す。


辺りにもやが立ち込め確実に

その子ごと空間を飲み込もうとしていきます(2:42)

そうして世界が白いもやに包まれながら渦に飲み込まれ、その先には

全く知らない万華鏡のような世界が目の前に広がった。(2:59)

(白い煙をエフェクトであてています)

様々な色の光で埋め尽くされる世界

光と闇が交互に見え隠れするかのような世界

妖しい蒼い魂のような光が彷徨う世界

夢幻の如く只管翻弄されていく。


そしてその魂のようなものが自分の方に向かってくる(3:39)

(ここは魂のような何か意思を持った蒼い光が

自分のほうに向かってくるというイメージでエフェクトをあて

アルペジオと、和音の音が合うよう速度を調整して4ついれています。)

光が飛び交った後、稲妻が落ち、赤い光が遠くの方から現れ

光はやがて焔となり徐々にその子の世界を焼いて行く(3:50)

ふと目が覚めると、いつもの神社に戻ってきたことに気づく。

今自分が居た一瞬のような、または永遠のようにも思える不思議な時間は

現実だったのだろうか、夢を見ていただけなのだろうか、

そんなことを思いながら少女は笛の音の方に歩いていく。


こんなイメージでアレンジ部分を作ってみました。

4:12の部分のもやっとした光のエフェクトは

冒頭にも同様のものを入れることで

音楽用語としては「再現部」

を聴者に明確にしやすくする為にいれています。

初見では分かりにくいですが、音と光のエフェクトで

「あぁ。戻ってきたんだな。」感を出したかったのです。


ラストは映像演奏作品として盛り上がって終わらせたかったので

少し盛り上げてみましたが、ピアノの音に加え、

古筝(こそう)という楽器を入れて

尺八・ピアノ・古筝の三重奏で和を強調して終わらせました。

最後の方でピアノが同じ音で連打しているところがありますが

これはトレモロ・同音連打といって一つの鍵盤を高速で連打するという

割とぼくの好きな技法です。

琴では割とよく見かける奏法なので(割と近年からではあるけど)

琴を意識していれてみました。


イメージ的にはこんな感じでした。

一番苦労したのは冒頭中盤の万華鏡のイメージを

どうやって演奏と結びつけるかでした。

万華鏡の動画は結構色々あるのですが

万華鏡をそのまま差し込んでも違和感しかなく

色んな万華鏡を透過度や色編集などでしても

いまいちしっくりこなくて素材探しに多くの時間を使いました。

ボツもちょっと載せておきます。

画像2

画像3

合成はほんとに技術が必要で、ぼくも勉強しなきゃなのですが

壁が白いので本当に合成しにくい。

薄い色は基本全部だめ。

なので実際に黒や緑のスクリーンを用意するのもありかなと

思っていますが、緑でクロマキー合成するとわざとらしさが

出るような気がしてるので、黒いスクリーンなら

薄い色でも割と生えやすいのかなと思っています。

ここらへんは試行錯誤かなと思っているので

色々試して今後の作品に役立てていきたいなと思っています。

3.終わりに

少し長くなってしまいましたが、今回の「春の海」はこんな感じでした。

昔から演奏と映像を合わせたいという想いがあったので

YouTubeでは今後も全ての作品とはいきませんが

観て頂いてる方に演奏の世界観を視覚的にも感じて頂けたらなと思うので

これからもどうぞお楽しみに。

それではまた次回。

長くなりましたが見て頂いて

ダンケちぇん!

ちゅーすばっばー

Pianist Dai



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?