みんなと同じであることを好む人々
おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。
この記事では、スペインの哲学者 オルテガの教えをもとに、
「みんなと同じであることを好む人々」について紹介しています。
現在の日本は「大衆社会」です。
周囲の人と同じ意見や考え方なら安心という風潮があります。
しかし、オルテガは「大衆社会」の性質と危険性について
教えてくださっています。
みんなと同じであることが、良いとか悪いとかではなく、
どのような生き方や姿勢が、人生に対して望ましいのかを
考えるきっかけになれると幸いです。
・社会は常に、少数者と大衆によって成り立っている
少数者の特徴は、特別有能な個人や集団であり、
大衆の特徴は、特別な資質を持たないことにあります。
つまり、大衆とは、平均的な人であり、みんなと同じを好む人々を指します。
・人間は2種類に分けられます
①自分に多くを要求し、困難と義務を背負い込む人
②自分に何ら特別な要求をしない人
オルテガは、①を「貴族」と表現し、②を「大衆」と表現しました。
・「大衆」は、他人を考慮せず、何の義務もなく、優れた人を嫌い、
欲望を抑えず、何でも許されると考えているものだ
こうした特徴は「性格の無制限拡大」といい、甘やかされた子供の心理と同じだ。
こうした「大衆」は、文明の恩恵や自然の恵みを忘れてさえしまうのです。
これらのオルテガの考察や主張を、あなたはどのように受け止めましたか。
みんなと同じであることが、正しい、安心であるという考えが薄まったという
感覚はありませんでしょうか。
必ずしも、周囲と同じであることを好むことが、不適切だとは思いません。
しかし、過度な大衆化は、怠惰そのものであり、
文明の発達や自然への忘恩につながってしまうというのは、
大きな問題であると私は感じました。
ここで、オルテガが示してくれているように、
「自分に多くを要求し、困難と義務を背負い込む人」
を目指していきたいものですね。
自分を信じ、困難や義務を乗り越え、果たしていく姿勢こそ、
私たちそれぞれの人生を生きるということでしょう。
周囲と同じ選択ばかりしていると、あなたの真の人生からは
遠ざかってしまい、いつしか自分を見失ってしまうかもしれません。
そうならないために、大衆と適切に心も体も、決断も距離を取ることが
望ましいといえるのではないでしょうか。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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