分度と推譲
おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。
この記事では、日本最大の偉人 二宮金次郎先生の教えをもとに、
「分度と推譲」について紹介します。
分度と推譲という聞き馴染みのない言葉について、
まずは、簡単に説明しておきたいと思います。
二宮先生の独自の経済思想である「報徳思想」のなかに、
至誠・勤労・分度・推譲、来られの四つがあります。
分度、、、自分の身の丈に合った生活を送ること
推譲、、、分度を守った上で生じた余剰を、将来へ譲ること
これら2点について特化した教えの具体的な部分を紹介します。
・人には留まるべきところがある
もしも、頂上にいるならば、上ではなく下を見よ
その際には「仁」人を思いやる心を大切にしなさい
・他者を慈しむ心の余裕が、民衆を魅了するものである
・正月はいきなりやってくることはない
冬を越え、春を過ぎ、夏と秋を越えてやってくるのだ
なすべきことを怠らず、なしてきた者だけが、
良い正月を迎えることができるのである
いかがでしょうか。
分度と推譲について、なんとなく理解していただけましたでしょうか。
二宮先生の大きな教えの一つに「積小為大」があります。
小さなことを積み重ねることで、それは大きなものとなるという考え方です。
では、大きくした先にある、人物の姿勢はどのようにあるべきなのか。
これを、分度と推譲にて説いてくださっています。
どこまでも無限にもっともっと上にいこうとする、
何かを得ようとすることが決して悪いわけではありません。
しかし、心豊かに、人生を豊かにしたいと思うならば、
足るを知るという視点も大切です。
その際には、自分よりも貧しい人や、困っている人、
これから成長しようと努める人々に視点を向けるのがいいでしょう。
いつまでも自分だけが特等席、一番良い席に居座り続けることに執着せず、
部下や目下の人たちを育て、譲る姿勢が美しい人格と言えます。
どんな立場に身を置いていたとしても、人を慈しむ心を忘れず、
自分の役割を把握し、なすべきことを淡々とこなす。
そうすることで、何歳になっても、どんなポジションについても、
年々充実し、豊かな人生を送れることでしょう。
時に、苦しい時期も迎えることもあるでしょう。
しかし、そうしたときに、推譲によって、徳が返ってくることもあります。
自分だけを満たそうとする人は、苦しい時、困ったときに孤独になるでしょう。
そうならないために、あなたができる時にできることをする。
慈しみの心や、仁愛の心を持って、日々人に接することが肝要であると、
二宮先生は説いておられると思います。
少しでも、分度と推譲という姿勢が、
読者様の人生や心を豊かにするきっかけとなれますと幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。