さよなら20代。きっと私は30歳になる
私へ。30歳のお誕生日おめでとう。
20歳から10年間、どうしていましたか。
死にたいけど死ぬのは怖いと喚いたり、
アプリゲームに多額の課金をして親に金を借り、
更には実家住まいで親のすねかじり。
幸せになりたいと言いながら何も行動せず、
言葉を紡ぎ、書きかったのに、他人の一言で筆を折り。
あなたは20代のほとんどを無為に過ごしました。
少なくとも愚図であったのは、言い訳が出来ないことでしょう。
こんにちは10代の私。あなたに戻ることは出来るかしら?
こんにちは30歳の私。10代に戻っても良いことなんて、何も無いって知っているでしょう。
いじめられたし、友達もいない。
私の初めての恋は裏切られた。
勉学には励まなかったし、
学校もまともに行かなかった。
何より10代の私は、礼儀を知らなかったのよ。
そんな恥ずかしい頃に戻りたいなんて酔狂すぎるわ。
私の人生は終わっているの。生きてて良かったことなんてありゃしない。
そんなこと、10代の私でも理解しているの。
……。
ここまで言葉を書いたところで私はハッと気付きました。
さては、これはエッセイじゃなくてポエムだな?
ポエミー部分は事実に基づいた話ではありますが、エッセイはこんなんじゃないわ。エッセイはなんかこう、自分の感想とか経験を述べていく感じなんだと思うわけです。
少なくともコレではない。気付いて良かった!
ちなみに本当に30歳の誕生日を迎えました。
エッセイ的な意味で最高に美味しい瞬間です。20代と30歳に変化はあるのかという話、まさに今この時しか書けない話でしょう。
結論から言います。
変わらん。
なーんも変わりません! そりゃあ30代後半になれば意見も変わると思います。あの頃は出来たのにとか、いろいろ。
でも私は30歳なりたてベイビー。何の実感もありません。
20代最後の日だってのに普通に仕事してるし、ちょっとサボって創作大賞用の小説だって書いてます。でもそれが私の幸せ。マイペース最高!
周囲の人間達には「20代にしか出来ないことがある」「30超えたら全然違う」と、よく脅されたものです。経験者は語るものですから実際そうなのでしょう。
ですが言わせていただきたい。私は20代に出来なかったことが出来るようになったことが、成長が、とても嬉しかった。
仕事が全然出来なかったのに、他人に業務を教えることも出来た。責任を背負える立場になれなかったし、普通に失敗もする。でもやれることが増えた。
私は簡単で残酷な一言だけで筆を折った経験があります。でもこうして文章を再び綴っていられることが、とても嬉しい! 楽しい!
そう思えるようになったのは29歳になってから約半年後のことです。いよいよ30歳目前というところで、なんか……覚醒しました。人間って分からんものですね。
そうは言っても現実逃避に過ぎないかもしれない、そんな恐怖は常に付きまとっています。目先の楽しいに飛びついて、現在も将来も考えてない能無しなのは違いありません。
でも好きなことしか出来ないし、したくない。
30歳になっても私は赤ちゃん並のイヤイヤとヤダヤダを発揮していくんだなと思うと、将来が更に恐ろしくなるってもんです。せめて健やかでいたいね。
そういえば30歳になる前の私とても頑張ったんですよ。
何かを書くことだけじゃなくて。オシャレとかメイクとか、そういう人前に出るなら最低限やっとけば? みたいなこととか、そういうのです。
人間は見た目が云々と言いますが、実際に頑張ってみたら評判良かったです。やって正解だったなって思ってます。人間をしてるぞ自分はっていう謎自信もつきました。
あと運動も始めました。運動不足すぎて精神より先に身体がお亡くなりになりそうだったから、プールしました。
運動が大嫌いなのに自ら運動したんですよ、あまりにも偉すぎるから自分で自分を褒めたたえた。褒められるのは嬉しいから、またプールします。
他に頑張ったことあっただろうか。出勤日を増やしたとかですかね、お仕事すれば金が手に入る。金は全てを解決するから良いね、好きです。
そんな感じです。20代から30歳になったから何かが変わるんじゃなかった、きっかけとか何もない。やりたいことが出来たから進化したんだと思います。
ポケモンに出てくるパモットさんはいっぱい歩くと進化するんですけど、多分人間も同じなんだろうねって。
だから歩きましょうね、どっかしらに向かってね。
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