2021/04/27 PCR検査後の対応について

こんにちは!
フィシスノア・クリニックです。

今回は、コロンビアでPCR検査を受けた後の流れについてご紹介します。
当院での具体的な事例を基に説明していきます!

■コロンビア人女性で、日本に渡航予定のケース

2日後にアメリカ経由で日本に渡航予定。
出国前72時間以内の陰性証明が必要で当院にRT-PCR検査を依頼。
2020年11月に新型コロナウイルスに罹患
依頼一週間前に市の無料PCR検査を受け、陰性判定

提携検査機関でPCR検査を受けていただきました。結果判明まで24時間程度。最近のコロンビアでの感染状況を踏まえ、検査機関で検体採取を行なっていただいたので、当院から原則自宅待機をお願いしました。

■検査結果は「陽性」でした。
→日本への渡航不可となります。
同時にPCR検査機関は陽性者が出た瞬間「国立衛生研究所」へ新型コロナに関する所定の報告書を作成します。

ちなみに、コロンビアは国民個人番号がありとあらゆる情報と紐づいています。新型コロナ感染報告書が受理されると、その情報が入国管理局に共有され、出国不可対象者となりパスポートが一時的に無効となります。

■依頼者は、陽性判明から1日後に再度PCR検査を受けました。
→別の機関での検査結果は「陰性」
別機関で陰性証明を取ったようでした。

■彼女から当院へ連絡を頂きました。
→日本行きのフライト搭乗のため、陰性証明も用意してきたのに、出国不可状態になっており、入管で止められている。新型コロナ感染者として報告されてしまっているようだ。何とかしてください!

・・・結論からいうと、何もできません。
国の認可を持つ検査機関で「陽性」且つ、無症状だがコロナ感染疑いが強いこと。そして彼女は、当院の提携検査機関よりも機器・試料スペックの低い所で検査結果を取り直したに過ぎず、このような2回目の結果を元に出国させるわけにはいかないということです。
各国で求められている出国前PCR検査は、水際で感染者を食い止める措置なのです。

この女性のケースは現在も研究中である「コロナ再感染」の疑いもあり、慎重に対応する必要がありました。今の段階では、陽性が出たらすぐに渡航予定を取り消し、14日間以上隔離することが重要となることを改めて実感したケースでした。
あとは、コロンビアでたびたび無料で行われているPCR検査の結果には、使用した機械・試料の名前や検査条件設定が掲載されていないことが多々あり、検証が不可能です。今回の彼女も一週間前にボゴタ市の無料検査を受けて「陰性」でした。あくまでPCRは「検体採取時」の状態を表すもので、現在の状況ないし検査結果判明時の状況を表してはいない、ということをもう一度認識しなおす必要があると思います。

フィシスノア・クリニック
https://medicinaintegrativabogota.com/japanese


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