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バトンパスの指導

目標とするバトンパスの技能を知り、繰り返し練習するシステムと評定を行うことで、みるみる上達する。


基礎的なパスの練習

 まず、中学生であっても、簡単なパス練習から入るようにします。

➀2人組をつくり、大きく前に習えの間隔を取ります。
②「ハイ」の声で、前の走者は手を出します。手のひらは上に向けてよいです。
③後ろの走者は、手のひらにタッチします。この時、右手⇒左手か、左手⇒右手になるようにします。
④後ろの走者は、前の走者の手を渡しやすい位置に調整します。
⑤前後を入れ替えて、同じことをします。
⑥次に、バトンを持って行います。渡す時は、バトンの中央部分ではなく、先端を掴めるように渡します。
⑦渡す際のポイントは、ハイの掛け声の後、手が出されてから、よく手を見て、バトンを渡すようにします。焦って、掛け声と同時にバトンを渡そうとすることがあります。手をよく見ておかないと、空振りしたり、うまく渡りません。
⑧歩きながらバトンパスをします。
⑨ゆっくり走りながらバトンパスをします。
⑩スピードを上げながらバトンパスをします。

マークを使ったバトンパスの練習

 基本的なパスの練習の次は、マークを使った、本格的なバトンパスの練習に入ります。
 この時、確認したいのが、目標とするバトンパスとは、2人のスピードが落ちないバトンパスだということです。全速力で走りながらバトンパスを完了させます。
 逆に、スピードが落ちてしまうバトンパスには、2パターンあります。
➀前の走者が、出るのが遅く、後ろの走者がスピードを落とす、詰まったバトンパス
②前の走者が出るのが早く、途中、スピードを落としてバトンをもらう、早出のバトンパス
 
この2つは、教師がバトンパスの評定行う際に見るポイントになります。

場の設定と評定

 バトンパスは、前の走者がどの地点まで来たら、走り出すかの目印となるマークを置く必要があります。足で線を引いたりする方法もありますが、見にくいし、他の線と見間違えることもあります。よって、白線を1本引いておき、マークの位置は統一します。
 自分がどこで待つかは、足長で測ります。体育の授業だと、10歩~15歩くらいが多い印象ですが、走る速さによって調節する必要があります。
 教師は、白線に立ち、評定を行います。ここでいう評定とは、ABCや10点満点などで、バトンパスの技能へ即時のにフィードバックをすることです。
 マーク通りに出て、2人のスピードが落ちずにパスが出来れば、Aまたは、10点などと評定します。逆に、スピードが落ちていれば、点数を落として、評定します。何をどうするかは、生徒に考えさせます。10点やAをとるにはどうすればよいのかを考えさせることで、頭が働きます。

繰り返し練習を行うシステム

 技能を高めるのは、何度も繰り返し行う必要があります。限られた時間の中で効率よく練習を行うシステムをつくります。
➀4人組をつくり、走順を決めます。
②第1走者は、第2走者のバトンを渡します。この時、第3、第4走者は、白線付近で待機しておきます。
③第2走者は、折返してバトンパスの準備に入ります。
④同じ流れで進め、第4走者は、第1走者に渡します。
 

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