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『本音で対論! いまどきの「ドイツ」と「日本」』誕生秘話!

8月20日に発売される池上 彰氏、 マライ・メントライン氏、 増田 ユリヤ氏の共著『本音で対論! いまどきの「ドイツ」と「日本」』。「似て非なる国、日本とドイツのことがよくわかる」本書の発刊経緯を、担当編集者が語ります。

新型コロナウィルスをきっかけに、日常的になったテレワーク。自宅やシェアオフィスで働いていると、上司や周囲の目がないぶん、自分を律して働かなければなりません。
自宅でテレワークをし、昼休みにテレビのワイドショーにチャンネルを合わせると、「ドイツでは、テレワークになって残業時間が増えたんです。テレワーク前は、会社で働いていると、上司の目があるから残業はできなかったんです」と、コメンテーターとして出演するマライ・メントラインさんが発言されていました。「上司がいると帰社しづらい」という純日本人的な感覚しか持ち合わせてない私には、驚きでした。
マライ・メントラインさんは、ドイツから来日されて15年。職業ドイツ人として、ドイツ放送局のプロデューサー、ドイツ大使館での通訳、日本のテレビコメンテーターなど、さまざまな仕事をされています。マライさんにかねてより興味があった私は、マライさんと仕事をしたことのある編集ライターに相談しました。すると、テレビ局でマライさんと一緒になる機会の多かった池上彰さん、ドイツへの取材経験も多い増田ユリヤさんも、マライさんに関心をもたれていることがわかり、トントン拍子で鼎談(ていだん)本を制作する話がまとまりました。

では、何をテーマに対論するか。書店には、ドイツ礼賛本はもとより、最近ではドイツ批判本も目に付くようになりました。では、ほんとうのところはどうなのか? ――いまの日本とドイツをさまざまな角度から比べてみようということになりました。
鼎談を重ねると、困ったことになりました。「ドイツは超ホワイト国」で「日本は超ブラック国」としか思えないのです。 日本の教育費は大学卒業まで私立なら2千万円以上かかるのに対し、ドイツは大学卒業まで教育費は無料、日本人は有休をほとんど消化しないのに、ドイツ人は1カ月の有休を消化、にもかかわらず、ドイツの労働生産性は日本よりはるかに高い、日本は超借金国であるにもかかわらずドイツは無借金国……。
しかし対論を進めると、ドイツにも「難民との対立」「右傾化する国民」「就職の難しさ」など、さまざまな問題のあることがわかってきました
果たして対論の行く先は? ――いまの世界を知る座標軸として、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

PHP研究所 第一事業制作局 第一制作部 木南勇二

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