新規事業をマーケティング的に考えてみる

「新規事業は、失敗する」「新規事業は、反対される」などの言葉を多く聞かないでしょうか?なぜでしょう?

いくつかの視点で説明することができる。
(ただあまりに簡単なことなので、当たり前だろと感じます、その答えに行き着いていただければ幸いです)

1、新規事業とは?
 まず新規事業ってなんですか?という話ですが、言葉の通り新しい事業です一般的に、今組織にない事業を指します。
 そのため、新規事業について考えるのは、既存の事業を持つ人たちです。
そもそも創業する人は新規事業とは、あまり言わないものです。
 ここでわかることがあります、最初にお話しした新規事業に対してコメントしているほとんどの人たちは、すでに既存事業を持っている人たちが言っていることなのである。意外とここを忘れがちなので要注意です。

2、なぜ新規事業を行うのか?
 ほとんどの理由は、①既存事業が落ち込む可能性に対応するため ②売り上げを拡大するためになると考えられます。理由は全然間違っていませんよね、その通りだと思います。
 ただし、①も②も既存事業があるので、そこまで危機感を持って実行することはできないことが多いんです。

3、なぜ新規事業は失敗する?
 基本的に、新しい事業なので、そもそも成功率は低いことは前提であることは理解してください。その上でのお話になります。

①新規事業を実行する人
 既存事業を持ちながら新規事業を行おうとする人は、基本変わり者です。
 ビジネススキルが高い人なら、力を発揮して成果を出せる既存事業をやるのが普通だからです。そのため、変わり者の人が対応していることが多いです、そもそも難しいことを行おうとするのに、変わり者だけでは成功しません、ビジネススキルもエース級で、変わり者であることの両方を備えないといけないのです。
 こういう人はほとんどいません、一般的に起業して成功するような人たちです。企業内でそれを実行できる人は稀でしょう。要は新規事業に必要な人材が社内におらず、適正な人をアサインできていないことがほとんどです。
★成功を目指すには、適正な人をまずアサインしましょう。

②新規事業の範囲
 多くの企業では、新規事業を行うために、既存事業をシナジーを発揮できることを上げているのがほとんどである、そもそも既存事業とシナジーを発揮できるものとすると、範囲がかなり狭くなる。目指すのは事業の立ち上げなのであるのだから、範囲が狭い制限で実行するのはかなり困難を伴う。
★新規事業の範囲を決めるときに、すでに難易度を上げている可能性があることを理解しましょう。

③新規事業のリソース
 多くの企業の新規事業部門や担当者は、とても少ない人、お金で仕事をしていないだろうか?①と②の制限が入った状態では、当然会社としては成功するように見えない、結果として、リソースが制限されるのである。
★必要なリソースはしっかりかけましょう。

 ここまでくるとわかるのだが、この状態では、もともと成功確率が少ないのに新規事業など成功するはずもないことをわかっていただけると思う。
   
4、新規事業はなぜ反対される?
 どの組織でも、既存事業に危機感があり、新規事業の取り組みを考えている。なのに、提案をするとほとんどは反対されるわけなのだが、なぜか?
答えはシンプルで、3の失敗する理由を知っているからで、成功確率を上げるための体勢までは作れないからである。
 提案する側は、ほとんど分かっていないので、このような結果になる。

5、どうやって新規事業を成功させる?
 この辺りは、ビジネス書にたくさん書かれている通り、やるべきことをやるだけで確率は上がります。ただ、もともと成功確率が低いことは理解する必要がある。
ここにつけ込んでくるコンサルタントはたくさんいるので注意してほしい。

 1点問題があるとすると、誰がやるかにつきます、やりたいと手をあげる人のほとんどがその能力を有していない可能性があることを理解しておいてほしい。

ということで、新規事業の担当の皆さん、がんばってください!

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