仮面ライダーをマーケティング的に。

 昨日歴代の仮面ライダーの人気投票である仮面ライダー大投票が放送されていた個人的には、仮面ライダーは好きでみていたので、とても興味深くみていた。1位は、仮面ライダー電王とのこと。

https://www.nhk.or.jp/anime/kamen-rider/ranking/?cat=series

また仮面ライダーは、平成で復活させて、定着したもので、とてもマーケティング的にも分析できるものである。

バンダイナムコにおける仮面ライダーの売り上げは、2020で、メーカーの売り上げだけで312億を叩き出す巨大市場であることがわかる。おそらく全市場規模は数倍あると考えられる。そのため、1話3000万円とも言われる制作費(年間15億ぐらいは行くのだろう)を使ってでも作ることができるものである。

一方で、ドラゴンボールが1349億、ガンダムが、781億、ワンピースが349億
であるのは、とても興味深い。ドラゴンボールがいかに根強いかは
数字からも読み取れる、ドラゴンボールについては別途語りたいが
現時点では、以下のバンダイナムコの報告を参照いただければと思う。
https://www.bandainamco.co.jp/cgi-bin/releases/index.cgi/file/view/10032?entry_id=6970

さて、マーケティング的なお話になるが、この巨大市場を、毎年新しいシリーズで支えるためにはかなりの努力を重ねている

1、ターゲット
  仮面ライダーは子供向けと考えるのは安易である、グッズを買うのは親であるし、テレビを見る環境も家族が作るわけで完全に家族をターゲットとしている。ただ、面白いのは、家族の中でそれぞれ違ったアプローチをして、多くのターゲットを網羅していることである。

 ①子供
 キャラクターや変身、戦い、敵、などを中心に興味を惹かす仕組み。昔と違って敵が悪者というのは難しいため、敵の表現は大人向けになっている
 ②親(男)
 子供に近いところがあるが、昔から仮面ライダーを見ていることを想定して、いろいろなオマージュを取り入れ、仮面ライダーそのものは見やすいように作っている、可愛いヒロインや、敵にも女性をいれるなど、いろいろなところで見やすいようにしている。
 ③親(女)
 平成ライダーの特徴である、若手イケメン俳優の登用、佐藤健や菅田将暉など、のちの売れっこ俳優につながる若手イケメン俳優を登用することで、女性ファンを獲得することに成功したのも、とても興味深い

 これらのターゲットを網羅することにより、プリキュアや戦隊モノ以上のターゲットを取り込むことができている

2、セグメント
  上記のターゲットで、各セグメントを分けているわけだが、結果として、グッズなどの売り上げがえれるように、1年間の放送の中で、9月始まりで、クリスマス商戦正月商戦、新年度商戦、夏休み商戦に合った形で、新しいキャラやパワーアップグッズを用意して行くのは、見事としか言いようがない。

3、ポジショニング
 先に記載した、ドラゴンボールやガンダムなど、確立されたところではなく、毎年変化することにより、新しいものやファンを獲得するという、変化して行くポジショニングを獲得しているところが、すばらしい。戦隊モノ、プリキュアとならび、子供向けキャラクター戦略のお手本と言えるだろう。
 
というように、仮面ライダーは、マーケティング的にも、非常に勉強になる商材出ることがわかる。

後書きになるが、私の個人的なランキングは

1、仮面ライダーW
 菅田将暉がでていたことで有名だが、探偵が主人公で、少年向けでわかりやすくとてもみていて楽しかった

2、仮面ライダービルド
 歴代の仮面ライダーの中では、ストーリー性があって、1年間と通して楽しめる作品

3、仮面ライダーキバ
 実は3位以降は悩ましい、カブトや響鬼、ドライブも捨てがたいのだが、あえてキバを選ぶ親子2代という設定は、なかなか珍しく、親目線でもみれる作品だったとところが選んだ理由

たまに脚本家もチェックするのだが、Wの脚本は三条陸さん、ドラゴンクエストダイの大冒険の脚本も手掛けており、少年向けには強い方、ビルドは武藤将吾さん、その後ドラマ3年A組の脚本を手掛け、仮面ライダー俳優を使うなど、とてもストリー性には強い脚本家と見ている。

このように仮面ライダーは、いろいろなところで影響を与えており、マーケティング的にも語るところが多いので、みなさんチェックして見てほしい!

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