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【引退ブログ】4年DF 西川潤

こんにちは。4年LG 渉外長の西川潤です。日頃より学習院大学男子ラクロス部の活動にご支援、ご協力をいただきありがとうございます。保護者の皆様には父母会等を通じて交流させていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 ついに引退ブログを書く時期になってしまいました。後輩が読むと思うとかなり緊張します、つたない文章ですが読んでくれたら嬉しいです。

僕たちが入部した頃は感染対策から部活動しか新歓をやっておらず、美人の先輩スタッフに誘われるがまま円の中で手を挙げて入部した。

入部してからもコロナ禍で十分にグラウンドで練習はできず、当時はまだそんなにすごさを知らずに普通に日本代表の梅さんやおっくんさんの指導をZoomで受けていた。俺と修吾と慧はまじめに筋トレしてたな。
そんな軽々しく入部したラクロス部が、自分の中でこんなに大切な場になるとは思っていなかった。

 4年間を通じて、自分は極めて凡人だということと、非常に打たれ強い人間だということが分かった。
足は遅いし、それを補うクロスさばきを持っているわけでもない。自分の能力を示す五角形は何も突出しない、小さな五角形だと思う。そんな自分でもこの四年間で成長できたのは、コーチの方々や多くの先輩、僕に関わってくれた全ての人のおかげだ。本当にありがとうございました。

 そんな平凡な自分は、この4年間何度も壁にぶつかってきた。
2年のリーグ戦は、ボックスにいながら試合に出られず、練習でも全くチームに貢献できない、本当に辛く苦しい時期だった。こうきさんやたけるさん、身体能力もラクロスに対する情熱も自分とは桁違いの先輩や、着々とチームの一員として存在感を表していく同期を目の当たりにして、現実の厳しさを感じるようになった。
3年になってもその状況は変わらず、学年が上がるにつれて、チーム内で感じる劣等感は増すばかりだった。もともと根っこは卑屈な性格なので、自分が試合に出られない悔しさから、勝ちたいと心から思えないときも正直あった。そう思っている自分自身に対してもすごく腹が立った。
それでも不思議と辞めようと思ったことはなかった。きっと辞める方が怖かったのだと思う。

そんな苦しい時期に支えになったのは、家も近く仲が良い大和さんだ。大和さんは僕の何倍もラクロスに熱く向き合っている人で、大和さんと一緒に壁あてや筋トレ、銭湯に行ったりと、入部したときからずっと引っ張ってもらっていた。

また大介さんも僕が入部してからずっとかわいがってくれて、はるばる松山まで会いに行くくらい仲の良い先輩。
他にも近くでずっと応援してくれる人がいて、そのおかげで今の自分がある。本当にありがとうございました。

 そんな中で、自分にとって大きな転換点となったのは、23チームが引退してからロングを持ち始めたということだ。リーグ戦でもチームに貢献できず、心のどこかでプレイヤーとしての自分の能力に限界を感じていた去年の夏、熱中症で死にかけていた修吾から部室で、

「来年のリーグ戦に、お前と俺と紘太3人がボトムで出るのが目標だろ」

と言われ、その場でロングシャフトをポチって買った。この目標が果たせなかったのは、ずっと一緒に練習してきた修吾、紘太、ごめん。

そうして始まった最後の1年間は、一番部活が楽しい1年だった。

リーグ戦初戦、東海大学戦に出て、心から楽しいと思った。試合に負けてしまった悔しさ、自分が拾えなかったグラボのことがぐるぐると頭の中を回って、また明日から練習しなきゃ、そう思えた。
スタメンという目標は叶わなかったが、これもあのとき腐りかけていた自分に声をかけてくれた修吾のおかげだ。4年になってからは修吾のことを支えようという思いで動くことも多かった。こんな気持ちを味わえてよかった。随分遅くなってしまったけど、リーグ戦特有の楽しさを味わうことが出来た。

もう1つ自分が部活を通じて印象に残っていることが、貴也さんに課された50mの目標タイムをギリギリで越えられた日のこと。

これも瑛貴や丞なんかにとってはなんでもない目標値だったかもしれないが、自分にとっては当時、本当に無理かもな、と練習しながら思っていた。しかし、貴也さんに指導を頂いて試行を繰り返したことで、何とかクリアすることが出来た。
入学時に比べると、随分マシになったんじゃないかと自分では思っている。努力が実ったという感覚がとても嬉しかったのを今でもはっきり覚えている。
これはもちろん、こんな自分のことを目にかけてくださった貴也さんのおかげだ。貴也さんは関東一部、世界レベルを知っている方で、僕らがギリギリ到達できるかというところに目標を設定し、みんなの持つ力を最大限引き出せるようにしてくれる。
4年前入学したときに比べると、チーム全体でのフィジカル、パワーの部分は格段に上がった。これは後輩のみんな自信を持っていい部分だから、今必死で体重増やしてる1年も信じていい。必ず今の頑張りが来年、再来年の結果につながる。

こんな自分だが、我慢強く、逃げなかったということ、これだけは自分を褒めたい。体育会に所属する人間としては当たり前のことかもしれないが、必死で食らいついてきたこの4年間は、自分は少しのことではへこたれない、打たれ強いぞと、胸を張って言えるようになった4年間だと言える。 元々の個人が持つものを言い訳にしてしまったらもうとっくに辞めていたと思う。林修が言っていた。定数ではなく変数を動かすこと。自分の努力で変えられる部分を伸ばすこと。それが大事だと。これからの人生でも、苦しいことがあっても飄々とした顔でコツコツ準備をしてチャンスを待ちたい。

感謝を少しだけ伝えさせてほしい。

3年生
もう3年はあんまり後輩って感じもしないけど、普通に3年の輪に割り込んで飯行ったりしょうもない話をしたりするのがすごく楽しかった。修吾やえいきが飽きてもまだ訛りいじってくるのはちょっと疲れるけど。お前らのおかげで今のチームがある。DFもOFもほんとに可愛い後輩。本当に良い代だから、後輩巻き込んで、今いる同期全員で、学生日本一になってください。そのために今年みんなで1部昇格しよう。勝つよ。

2年生
若干大人しい奴が多い代だけど、きっと俺らが引退したら更にチームの中心になっていくと思う。たくむやそうのすけに遠慮せずにガンガン前出ていけよ。ポテンシャルあるやつらばっかりだから、めちゃくちゃ期待してる。

1年生
まずはグラウンドに来る。しんどくてもコツコツ自分たちがやった人間が最後は強いと思う。先輩たちのチームだと思わず、来年のリーグ戦見据えてこの冬をまずは乗り越えよう。もし、俺も起きられたら練習行ってみるかも。もし起きれたら。

スタッフ
いつもありがとう。またこういうことを言うと偽善者だとか厳しい指摘がある気がするけど、本当に感謝しています。
もし、今ラクロス部に情熱が無くなってきている人がいるとしたら、プレイヤーとたくさん話してほしい。普段むかつくなと思う同期や、怖いなと思う先輩も、部活に対して何かしら熱い思いを持っている。スタッフは自分にはできないなと思うし、支えてくれるみんなのおかげで毎日部活ができていることをそれぞれ自信に思って、自分がこのチームで勝ちたい、と思えるようになってくれたら嬉しい。

同期へ
4年間ありがとう。一緒にラクロスができて、大学生活を一緒に過ごせて、本当に良かったと思う。とびきり仲が良いとか、絶対に切れない絆、とかではないと思うけど、居心地の良い空間だった。同期ラインも11人になってしまったけど、最後までやり切って勝って引退しよう。

もう1つ、自分がラクロスをする目的を考えたい。修吾が主将になって最初にみんなで話し合ったことだ。
一年前、自分がラクロス部にいる意味は、

「自分自身を認めてあげられるようになるため」

だと思った。僕は自己肯定感が低いので、何かに頑張っていると胸を張って言いたかった。これが最終学年最初の、ラクロスをする目的だった。
新チーム発足から1年がたち、少しこの目的は変化した。
僕がラクロスをする目的は、

「周りのみんなから必要される存在になるため」

というのも、自分自身を認めてあげられるようになるには、他者から受け入れられるような人間にならなければならない。

最高学年になるまでの自分は、どこかでこの部活に対して、少し後ろに引いて客観的になっていた。試合も出ていないくせに、前のめりになって、傷つくのが怖かったからだ。そんな自分が部内で必要な存在になど、なれるはずもない。ましてや、人から必要とされていない人間が、どうやって自分を認めるというのだ。

だから自分のラクロスをやる目的は、「周りのみんなから必要とされる存在になるため」になった。
そうやって過ごした最後の一年は、非常に濃く、やりがいを感じながら過ごせたと思う。
あんまり気づいている人はいないかもしれないけど、メニュー中にはなるべくプラスの声掛けをするようにした。そういう人間が一人くらいはいていいと思ったからだ。

先日少しだけメニューを一緒にやった翼さんに、「潤ってこんなにメニュー中声出してんだな」と言われて、結構嬉しかった。結構。4年として情けない姿も多かったと思う。だがこうやってほんの少しでも貢献しよう、そう思って練習に参加してきた。

組織運営においても同様だ。
渉外はなかなかに面倒な仕事だし、今年からグラウンド班ともくっつけて円滑に外部練、練習試合ができるよう努めてきた。遅くなってしまって迷惑をかけてしまったのは申し訳なかった。ごめんなさい。
父母会もそうだ。今年もそうだが、来年以降のラクロス部が少しでも楽になるような形を作れればと思い、前任者から引き継いで開催までこぎつけることができた。保護者の皆様には至らない部分も多く、ご迷惑をおかけしました。

「周りのみんなに必要な存在」になるのは簡単なことではないが、自分ができる最大限をもって残りの部活に参加していきたい。

これを読んでいる凡人側のみんな。苦しいと思うけど、歩みを止めたら本当に終わっちゃうから。傷つくことを恐れずに、部活に対して引かずに、前のめりになってほしい。

こうして、自分から前のめりになって活動してきたこのチームが、自分は大好きだ。

このチームみんなで一部昇格して最高の喜びを分かち合いたい。
最後の年に心からそう思えていることも、とても嬉しい。
自分の現状にも全く満足していない。あきらめが悪いので、凡人なりに最後まであがき続けて、チームの一員として戦い抜きたい。そして勝ちたい。
みんなで必ず勝とう。

最後になるが、引退のその日に、「潤、潤さんがいて良かった」そう言ってもらえるよう最大限頑張りたい。

長くまとまりのない文章になってしまったが、読んでくださり、ありがとうございました。

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