見出し画像

歌姫(カンタービレ)・救出と逃亡の輪舞曲

今日は「歌姫(カンタービレ)・救出と逃亡の輪舞曲」を紹介します。1993年の作品です。発掘した音源は今のところ、これが最後です。

作成に使ったシステムは歌姫シリーズの他の曲と同様、Roland CM-64 とレコンポーザーです。

全体の構造は AABAB の形式になっています。

Aパート1 0:00~

出だしのアコースティックギターは、最初は Em・Em/D# の繰り返しですが、途中から自分でもコードが分からなくなっていきます。実際に演奏したものをMIDIにして打ち込んでいます。

この頃、やっと「なんとなく」演奏しても曲になるレベルに到達したようです。それまでは、コードを決めて、それに合わせたメロディーを作って、というような手順で作曲していました。

左右で鳴っているシンセのような音は何だか分かりません。

Aパート2 0:51~

1:12~の右で演奏しているバイオリンのメロディーは、この曲の中で最も気に入っているものです。耳コピして楽譜にしようと思ったのですが、難しいので止めました。困ったものです。このパートは音量調整に苦労した記憶があります。スケールにない音を多用しているため、大きな音にすると物凄い違和感が発生するのです。

Bパート1 1:44~

Bパートはどんどん転調していきます。こちらのBパートは下に降りていきますが、3:25~のBパートは転調して上がっていきます。同時に変拍子も出てきます。

転調は原作に出てくる塔を上り下りするシーンをイメージしています。このパートのアコースティックギターは打ち込みで作ったもので、演奏はできません。

Aパート3 2:32~

このあたりは原作ではガチバトルのシーンです。エレキギターっぽく聞えている音は、実際に演奏したものではなく、打ち込みで作っています。

Bパート2 3:25~

塔を上がっていくイメージです。最後のピアノのメロディのところで塔から落ちています。

Pan は手作業

この曲は(も?)、いろんな音が Pan で左右に移動します。Studio One には automation という機能があって、簡単に音を左から右に移動できるのですが、レコンポーザーにそのような機能はなかったと思います。ということで、Pan はタイミングごとに1つずつ手作業で指定していたような気がします。

余談

ドラムス

この曲のドラムスは割と気に入っています。かなり好き勝手に叩いていますが。当時も今も、ドラムスは一切叩けません。完全に頭の中のイメージです。CM-64 の内蔵ドラム音源だけで作ったにしては上出来ではないでしょうか。

主役なし

一般的に、人間は複数の楽器に注目することができないので、目立つ音は1種類にして、他は伴奏になるような作りをします。同時に演奏するときは、メロディやリズムを合わせて、ハモるように作ります。

しかし、この曲はそういうのが面倒になったので、特に何かを目立たせるということを考えずに、全部好きに演奏する、全部目立たせるというコンセプトで作っています。場面ごとにメインっぽい楽器があるかもしれませんが、裏方の楽器も平気で前に出てきます。最初から最後までバトルなのです。

5

画像の「5」は例によってファイル名に由来があります。1、2、5があるということは、その間に3と4があることを意味しますが、WAVファイルが見つかっていません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?