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公式マガジン『東京マサラ部、インドをつくる』

インドに行けない僕らが東京にインドを作り上げるまでの挑戦の記録。 カレーは手段ではなく、常に目的である。カレーを作り、カレーを食べ、カレーについて考え続ける。都内某所に存在する… もっと読む
・カレーシェアハウスのヒト、コミュニティ、家についてクローズドで配信します。 ・東京マサラ部室の活… もっと詳しく
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#ベンガル料理

随時更新:『東京マサラ部、インドを作る』のガイドブック [index]

旅に出られない僕たちが東京にインドを作るために始めたカレーシェアハウス東京マサラ部室ですが、早いもので設立より半年が経過しました。まだまだインドは完成していませんが、少しずつカレープレイヤーの集まる場として機能し始めています。数字で言えば、いままでに500を超えるカレーが作られ、来客述べ人数は100人を超えました。 カレーシェアハウスで生み出されたカレー、遊びに来てくれた人、カレーの基礎研究レポートについて発信するカレーシェアハウス公式マガジン『東京マサラ部、インドを作る』

シャンティニケトンで出会った田舎のベンガル料理 #カレーだいしゅき手記

シャンティニケトンはインドの西ベンガル州に位置し、コルカタからは北西に位置する。インド国歌とバングラデシュ国歌の作詞者であるラビンドラナート・タゴールによって設立されたビシュヴァバーティ大学があり、街全体が世界文化遺産に指定されている。大学のキャンパスがある街というよりは、街全体が大学であり、その中に街があるという状況らしい。どういうこと。 シャンティニケトンとタゴールには以前から関心を寄せていて、かなり前にKindleで買ったこの本を読んでいた。著者はプロビール・ビカシュ

コルカタホームステイで学んだ家庭伝統ベンガル料理12選 #レシピ

無職になったしインドでも行くか、と思って旅に出て、いまはコルカタにおる。たまたまひょんな縁でコルカタに25年以上住んでいる日本人のドン的な方を紹介してもらうことができ、日本語教師のSubhaさんの家庭でホームステイをさせてもらった。Subhaさんは教員ということと日本語がわかるということが影響しているのかとても面倒見が良く、笑い方は日本人のよう。 コルカタは人々も穏やかだし文化と芸術に満ちている。デリーが政治的な中心地でムンバイが経済の中心地だとしたら、コルカタは文化の中心

丁寧な味がするベンガルのミルク野菜シチュー、Dudh Shukto【レシピ】

shuktoはベンガル料理で、前菜として食べられる野菜料理。いろいろなバリエーションがあるが、今回は牛乳を使い、苦味のあるパパイヤやゴーヤは必須となる。 Patsu curryという東インドオディシャ料理を提供するお店が名古屋にあり、そこをお借りしてATSU ATSU !! Parotta名古屋大会を開催した。コラボメニューとしてオディシャの料理を作ってもらい、自分はShuktoとLuchiを提供した。名古屋大会は異様に盛り上がり、鍛錬を重ねた猛者も混ざり込んでおりまさに波

ネガティブなときに無理してポジティブになる必要はない。ベンガル料理を食べよう:カレー哲学の視点(12/12〜12/18)

寒さが厳しくなってきて、何をするのも億劫な季節だ。寒くなってくると南インドやスリランカの料理よりもネパールやベンガルの料理が食べたくなってくる。やたらダルバートが染みる。 2年前の年末はネパールのカトマンズで迎えた。ネパールは標高も高いので冬はかなり寒い。ネパール人は皆、偽物のノースフェイスのダウンジャケットを着ている。(ノースフェイク) 夜の便でカトマンズの空港に到着したのだが、事前に予約したホテルの扉が閉まっており絶望していたところ、隣のホテルの従業員が声をかけてくれ

神に捧げたマトンは野菜、魚は泳ぐ果物。茶色くておいしいベンガル料理とは【東京マサラ部活動レポート】

どうも、カレーシェアハウス【東京マサラ部室】を拠点に活動し、インド亜大陸料理の情報を発信し続け日本にインドを作り上げることを企む秘密結社、東京マサラ部です。怪しいものではありません。 Twitter→https://twitter.com/masala_bu Instagram→https://www.instagram.com/masala_bu/ 東京マサラ部では活動において毎月のテーマを決めながらインド亜大陸料理を作り、動かない旅を続けています。旅の模様はこちらのマ

カシミールカレーへの没頭/waccaのペアリングコース/ベンガル月間スタート:カレー哲学の視点(12/5〜12/11)

カレー作りは祈りだ。日常の中に不可侵領域を持つことが大切で、少しでも油断するとダークサイドに引き込まれそうになってしまう。 祈りの話をしよう。 早起きに成功して晴れていた日には、散歩をして近所の神社を目指すことにしている。特に信仰心に篤いわけではないのだが、毎日の散歩ルーチンの中に目的地を設けて余計なことを考えないようにしたかった。その神社は家から往復20分程度のちょうどいい場所にあり、行って帰ってくると歩数が約3333歩になるのだ。 spotifyで歴史ポッドキャスト

東京マサラ部24.トーキョーリトルダッカ、東十条をハラール散歩しよう

東十条は東京のリトルダッカとも呼ばれ、聞くところによるとバングラデシュ人が1500人〜2000人規模で住んでいるらしい。 たしかにJR東十条駅の東口にはいくつものハラール食材店やバングラデシュ料理店が点在している。しかし、なぜこの場所にこんなにもバングラデシュ人が集中しているのだろうか。 今日は「東十条ハラール散歩」と銘打って、東十条の街を練り歩きバングラデシュ料理を食べ、実際にハラール食材を買い、街を行き交うバングラデシュの方々に直接話を聞いて回った。 商店街に飾られ

東京マサラ部23.カロンジを使ったコイフィッシュカレー

新大久保のハラルマートをパトロールしては方法を決めないまま目についた変なものを買ってきて料理してみるのが趣味みたいなところがある。 先日ベンガル系のお店で冷凍のKoiを買ってみたのでカレーにした。 Koiという名前なのだが、日本の鯉とは明らかに違う。袋の中にごっそりKoiが入っている。 解凍するとなんとも生臭い魚が姿を現す。フナっぽい、川魚の匂い。 下ごしらえとして、まずはターメリック小さじ1、塩小さじ1。小さじ1のマスタード油をまぶす。まぶすというか擦りこんで、しばし

東京マサラ部22.オールドダッカのハジビリヤニとナンナビリヤニ

人生に必要なのは、恋と音楽とビリヤニだ!! という有名な言葉に表されているように、ビリヤニというのはなにか謎の魔力を秘めた食べ物である。疲れたときや悩みがあるときに美味しいビリヤニを食べると、なんだかどうでもよくなる。 インドで食べたビリヤニがあまりに衝撃的で、その後の人生をまったくビリヤニにささげてしまったという人も、一人だけではなく複数人知っている。ビリヤニはおいしいだけでなく、救いを与え、人に道を指し示すのか。 ビリヤニとは何か、という解説はもっと詳しい方がいると

東京マサラ部20.明日はくそったれなクリスマスイブ!だから俺はバングラデシュのチキンレッグローストを仕込む(レシピ)

※画像はイメージです。 錦糸町で座席に座ると自動的に出てくるアレ、バングラデシュのチキンレッグロースト。 今日と明日はなぜか知らないけどスーパーでやたら骨付きモモ肉を売っているのでビエバリチキンロースト(Biye barir chicken roast)を作りましょう。日本のスーパーでも普段から骨つきモモ肉とか骨付きぶつ切りとかどんどん売ればいいのに! ベンガル語でビエবিড়িは結婚、バリবারীは家を意味するらしい。そういえば去年、一週間程度のバングラデシュの滞在の

東京マサラ部19.バングラデシュのフィッシュマーケット

東西のベンガル料理の違いとベンガルの魚の分類、バングラデシュのフィッシュマーケットの想い出について。 12月はnote毎日更新中。カレーシェアハウス応援マガジンをフォローすると、東京マサラ部室の活動レポートを毎月読むことができます。日記的なものは基本公開記事、月2回の部活動レポートは購読者限定公開となります。 12月の東京マサラ部室テーマはベンガル料理。 ベンガルも大きく西ベンガル(インド)と東ベンガル(バングラデシュ)に分けられる。東西ベンガルの料理の違いに関しては以

東京マサラ部18.カロンジのnote

ベンガル料理を作るときによく使われるスパイス、というかベンガル料理くらいでしか使い道がわからんスパイス、カロンジ。ベンガルでよく使われる5つのスパイスのミックス、パンチフォロン(Paanch Phoron / পাঁচ ফোড়ন)の一つの構成要素でもある。 代表的なパンチフォロンの構成はフェヌグリーク、ニゲラ、クミンシード、ブラックマスタード、フェンネルシードを同量ミックスというものだが、構成が違うバージョンもある。 また、フェンネルシード、クミンシード、フェネグリーク

東京マサラ部17.くさい魚は結局うまい、Shutki Bhorta

今回は全部読めます。 いつまでボルタの話を続けるんだこいつという感じだが、気が済むまで続けます。 ボルタの話をする上で避けては通れないのがshutki bhorta。shutukiは干し魚の意味。発酵している魚を細かく裂いてご飯のお供にしたもので、やたらコメが進む。これはクセモノ好きな人にはたまらない料理だと思う。 ベンガル人のカラダは米と魚でできていると言うが、発酵した魚を食べるということは、日本と共通した味覚があるのだと思う。 東京マサラ部マガジン、12月は毎日更新