マガジンのカバー画像

公式マガジン『東京マサラ部、インドをつくる』

インドに行けない僕らが東京にインドを作り上げるまでの挑戦の記録。 カレーは手段ではなく、常に目的である。カレーを作り、カレーを食べ、カレーについて考え続ける。都内某所に存在する… もっと読む
・カレーシェアハウスのヒト、コミュニティ、家についてクローズドで配信します。 ・東京マサラ部室の活… もっと詳しく
¥499 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

#東京マサラ部室

随時更新:『東京マサラ部、インドを作る』のガイドブック [index]

旅に出られない僕たちが東京にインドを作るために始めたカレーシェアハウス東京マサラ部室ですが、早いもので設立より半年が経過しました。まだまだインドは完成していませんが、少しずつカレープレイヤーの集まる場として機能し始めています。数字で言えば、いままでに500を超えるカレーが作られ、来客述べ人数は100人を超えました。 カレーシェアハウスで生み出されたカレー、遊びに来てくれた人、カレーの基礎研究レポートについて発信するカレーシェアハウス公式マガジン『東京マサラ部、インドを作る』

ビハールのハードパン「リッティーチョーカー」を作ろう【レシピ】

ビハール州はインド北部に位置し、地理的に北インドと東インドの中間にある。豆の煮込み料理ググニや各種の揚げパンや菓子が有名であるが、なんといっても一番に思い浮かべられる名物は「リッティチョーカー」である。 リッティーはローストしたひよこ豆の粉でできた詰め物を全粒粉の生地で包んで焼いた「おやき」みたいなもの。チョーカーは焼いた野菜をマッシュしたバングラデシュの「ボッタ」に近い料理。 ビハール州は仏教の生まれた地でもあり、古代にはマガダ国が栄えた。リッティーは紀元前4世紀ごろか

4/8(土)下北沢に1日限りのマサランド。SPICE UNDER GROUNDジャックイベント「下北沢にインドをつくる」(予約終了)

一年前の夢が叶いました。昨年の4月1日に「エイプリルドリーム」として妄想したカレー好きのための総合マサラエンターテインメント施設「マサランド」が実現します。 店舗を持たないカレー屋たちのカレーフェス「SPICE UNDER GROUND」をお借りして、下北沢に1日だけインドをつくります。 そもそもマサランドとは 2022年の4月1日、東京マサラ部室が妄想した「カレー好きの夢を叶える総合マサラエンターテイメント施設」です。 「上から下までスパイス関連の施設が充実した建物

ネパール月間アウトプットミーティング・アーカイブ動画【限定記事】

「東京マサラ部オンライン」ではカレー哲学からの情報提供と月2回以上のオンラインミーティングがあり、関心のある人が集まり盛り上がっています。どのような流れでメンバーシップ内部での料理研究活動が進んでいるのかを紹介しつつ、最後にネパール月間アウトプットミーティングのアーカイブ動画を置いておきます。 仮想のインド旅「東京マサラ部オンライン」では毎月テーマを決めてインドやインド周辺国の地域料理研究をしています。実際にその土地を旅するかのように料理を作り、仮想的に旅を続けています。

タンドールと共に寝起きする合宿で、短時間でナンを上手に焼けるようになるために考えた7つのポイント

パンジャーブやデリーなど北インドを旅すると、そのあたりの路地で掘り炬燵のような床下式のタンドールでカミーリーロティ(発酵した白くて丸いふパン)やクルチャ(スパイスや野菜の詰められたパン)を焼いている光景を目にする。ナンもあることにはあるが円形で固めに作られており、日本のインド・ネパール料理店でよく食べられているようなふかふかした甘いしずく型のナンはインド現地では見たことがない。 インド現地にはないとしても、あの白くてふかふかしたナンには抗えない魅力がある。それは高温のタンド

目隠しをしてミールスを手で食べる「クラヤミールス」をやってみて考えたこと

東京マサラ部員すーさん主催の「手でミールスを食べるBAR」というイベントに参加した。インド料理は手食することが一般的であるが、普段手で食べることに慣れていない人が実践することで新たな体験をしてもらおうというのが狙いだ。 自分自身は10年くらい手食をしているのでもはや手で食べること自体には何も思わない。そこで、視覚を奪って手の感覚に集中したらより楽しめるのではないかと思い、前からやってみたかった「クラヤミールス(暗闇+ミールス)」を敢行した。お店の意図に沿っていなかったら申し

【ビハール・ウッタルプラデーシュゼミ参加者専用】情報集約用note

東京マサラ部オンライン「ビハール・ウッタルプラデーシュゼミ」参加者専用のnoteです(初月無料になりました)。2023年3月のゼミ開催期間、ここに情報が徐々に集約されていきます。主に日曜の夜に更新します。 2023年3月の大まかなスケジュールです。 <スケジュール> ・3/5(日)21:00〜 キックオフミーティング ・3/11(日)福岡嘉麻市イベント「嘉麻スパイス祭り」  ・3/26(日)21:00〜アウトプットミーティング   <コンテンツ内容> テー

「貧乏ダルバート」と「金持ちダルバート」の食べ比べ。品数が多い方が満足度は高いのだろうか。

今回はマサラ部室でやっていることの紹介も兼ねて、レストランのダルバートと安食堂のダルバートを作った時のことを書いてみる。 ダルバートは品数が多い方が満足度が高いのだろうか?ネパール料理といえばダルバート。東京マサラ部室では毎月テーマを変えながらインド亜大陸料理研究をしており、2023年一月はネパール料理研究としてダルバートばっかり作って食べていた。 中でも特に参考にさせていただいていたのがこの本。世田谷でOLD NEPAL TOKYOを営む本田さんの『ダルバートとネパール

doya.のアネキとアフガニスタン料理を食べる

インド人という超巨大ネットワークとインフラが世界を席巻し始めていると真面目に思う。 結構前のことを思い出しながら書いているのでどんどん記憶が薄くなっている。まあいいや、日記だから適当に書く。 北海道からdoya.さんがご来ネパした日があった(東京マサラ部室は日本の中のインドなので人が来ることをご来印と呼んでいるがネパール月間なのでご来ネパ) doya.さんはなんだかんだマサラ部員の中でも一番の古株と言ってもよく、住人ではないけど衛星のようにいつもマサラ部室を見守ってくれ

ネパール料理店でネワリカジャとローカル酒を楽しもう(ネワリカジャのレシピも)

ネパールでよく食べられているものといえば豆のスープであるダルと白飯を中心とした定食であるダルバート、と即答されるかもしれない。そしてその中でも、美食で知られるタカリ族のダルバートが特に有名だ。 ネパールは多民族国家なので全土的に食べられているものはダルバートとモモくらいなのだが、実際にはダルバート以外にも民族ごとのたくさんの料理が存在する。今回はその中でも独自の発展を遂げているネワール族の料理と食について紹介。 ※民族の話はカーストの話と直結することがあり、人によってはナ

【パンジャーブゼミ参加者専用】情報集約用note

東京マサラ部オンライン「パンジャーブゼミ」参加者専用のnoteです。2023年2月のゼミ開催期間、ここに情報が徐々に集約されていきます。主に日曜の夜に更新します。 2023年2月の大まかなスケジュールです。 <スケジュール> ・2/5(日)21:00〜 キックオフミーティング ・2/12(日)21:00〜 現地から情報共有MTG  ・2/19 (日)東京マサラ部室 東上野WOODSHOP CURRY 出店! ・タンドールでナンやタンドリーチキンを焼きまくる会 2

牛糞と鐘撞・大富豪とマグロ丼

カレーは人間を利用して繁殖している。そしてその繁殖に利用されている人間が僕、ってわけ。 牛糞と鐘撞・大富豪とマグロ丼2022年の終わりはインド29州の料理を一通り作ってから、穏やかに牛糞燃料を燃やしながら数人の友人たちと年を越した。 燃やすにあたって適切な台などがなかったので缶ビールを切り開いたらなんとなく山椒小鉢のようであった。牛糞は千葉県いすみ市の牧場で特別に作ってもらったグラスフェッド牛の糞なので燃やすとよもぎのような香りがする。何も知らなかったらお香だと思うかもし

短時間のテンパリングでスパイスの香りは本当に油に移るのだろうか?実験してみた@wacca【カレーのカガク】

今まで、カレーの構成要素として玉ねぎやトマトに関しての実験を繰り返してきた。ここからはカレーの本丸であるスパイスに関しても切り込んでいこうと思う。 今回は、短時間のテンパリングだけでスパイスの香りは本当に油に移るのだろうか?という実験をしてみたときのレポート。過去レポートはこちら。 インド料理でスパイスを扱うときに多くのレシピでまず登場するのが「テンパリング」ではないだろうか。 テンパリングとは、スパイスを油で加熱して香りを引き出すことであり、ヒンディーでは「タルカ(T

新年は気持ちを新たにネパール料理研究。ネパールっぽさってなんだろう。

自分の出身である長野県の風景とネパールの風景が似ていることもあってネパールには勝手に親近感を覚えているが、ネパール人もどうやらそうらしい。日本で最初にネパール料理店ができたのは長野県なんだって。 山の高さが倍くらい違うけど酷似している。 2023年1月からは一度インドを離れ、気分を新たにネパール料理研究をしていきます。ネパール料理はマサラ部室ができた直後の2020年11月くらいに作りまくっていたけど、2回目なのでどのくらい解像度を上げていけるか楽しみです。 ネパール料理