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公式マガジン『東京マサラ部、インドをつくる』

インドに行けない僕らが東京にインドを作り上げるまでの挑戦の記録。 カレーは手段ではなく、常に目的である。カレーを作り、カレーを食べ、カレーについて考え続ける。都内某所に存在する…
・カレーシェアハウスのヒト、コミュニティ、家についてクローズドで配信します。 ・東京マサラ部室の活…
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2022年3月の記事一覧

木槌で叩いて作るひき肉はおいしいのか?:カレー哲学の視点(22/02/26〜22/03/05

2月は飛ぶように短く、人生全体において2月の日数は少ない。少ないものが希少価値を持つというのならば、2月の日々は濃厚で貴重な日々だ。 濃厚といえばカシミール料理である。ほとんどが山岳地帯であり寒冷な気候のため生鮮な野菜が手に入りにくく、肉や脂がたくさん使われた料理が多い。ヨーグルトや乳製品を多用し、カシミールチリ、フェンネルパウダー、ジンジャーパウダー、ブラウンカルダモン、グリーンカルダモンを使うとカシミールっぽい香りになる。 寒い時期にちょうどよいので、2月はずっとカシ

『インドの作り方』 #カレーZINE Vol.3 ラフスケッチ(購読者限定記事)

本稿は、2022年夏に刊行予定の『カレーZINE Vol.3』のラフスケッチです。Vol.3のテーマは「カレーと遊び」です。 プロローグ突然だが、2年前からインドにいけなくなってしまった。なので代わりに東京でインドを作っている。と言っても何を言っているのかわからないと思うので説明を試みる。 あえて抽象的に言うと、自分のやっていることは「インド料理やカレーを中心に据えつつ、日常生活から無縁で、ばかばかしく無意味で、無益・無用で役に立たず、無秩序で無軌道な遊びを作り出し、真剣

壊すための素焼きチャイカップを焼いてきた:カレー哲学の視点(22/02/19〜22/02/25)

いつも踏み外さないように歩いていたって、あらゆるところに沼がある。 壊すためのチャイカップを焼いてきたレポ土の香りのするうつわ チャイカップを割るためにはまずは作るところから始めなければならないので、熱海の窯に行ってきた。 ヒンドゥー教の聖地であるインドのバラナシや、東インドコルカタでは素焼きのクルハルという器を使ってチャイが飲まれていることがある。いまはプラスチックや紙のカップで代替されてしまったが、素焼きの器は土の香りが付与されるうえに唇へのあたりもよくなるのだ。

東京マサラ部室は丁寧な暮らしを送っているのだろうか?:カレー哲学の視点(22/2/12〜22/2/18)

「2月はインドへ旅に出る季節」という刷り込みが根強くされているからこの季節はそわそわしてしまう。2月はインドの旅がしやすい。 後半に休みをとってインドへでかけ、日本に戻って来た途端に花粉症が発動する、というのがお決まりのパターンだった。 二週遅れでニュースレターを更新します。 書籍紹介本はいい。実にいい。電子書籍もいいのだが、やはり紙の本が好きだ。 紹介したいカレー関連の本がたくさんあるのだが、記事を書くのが全く追いついていない。 取り急ぎ最近書いた本の紹介記事を貼って