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公式マガジン『東京マサラ部、インドをつくる』

インドに行けない僕らが東京にインドを作り上げるまでの挑戦の記録。 カレーは手段ではなく、常に目的である。カレーを作り、カレーを食べ、カレーについて考え続ける。都内某所に存在する…
・カレーシェアハウスのヒト、コミュニティ、家についてクローズドで配信します。 ・東京マサラ部室の活…
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2022年1月の記事一覧

食べていい肉と食べてはいけない肉の境界はどこにあるのだろうか:カレー哲学の視点(22/1/23〜22/1/29)

京都はインドだ。 直近、京都で『カレーZINE』Vol.3の制作プロジェクトの合宿をしていました。今回のテーマは『カレーと遊び』であり、カレーのボードゲームも並行して作っています。合宿でカレーとボードゲームの知識を詰め込み、なんとかゲームのプロトタイプができあがりました。しょうもないゲームですが、インド料理ファンに刺さりそう。乞うご期待。 今週更新した記事福岡のインディアンスパイスファクトリーというお店の方に、西ベンガル料理についてあれこれ聞いてみました。 ナガランド料

インディアンスパイスファクトリーの中山さんに、西ベンガル料理についてきいてみた【東京マサラ部活動レポート】

コルカタに5年住み日本料理屋さんの立ち上げをされたあと、福岡の春日市で東インド料理専門店「インディアンスパイスファクトリー」を経営されている中山さんに、東京マサラ部としてオンラインインタビューを実施。西ベンガル料理について、根掘り葉掘り聞いてきました。 ▼西ベンガル料理の概要はこちらの記事をご参照。▼ 西ベンガル州で日常的に食べるお米ってなんですか?西ベンガルは米の産地。ふだん食べている米といっても、種類が50種類くらいあるので価格と種類でピンキリ。スーパーで樽に入ったお

ベランダで燻製を作りながらめんどくさい男について考える:カレー哲学の視点(22/1/17〜22/1/23)

土曜日はベランダで燻製をしまくった。インド北東部ナガランド州の料理を再現するためだ。ナガの人たちは牛や豚の肉をよく食べるが、長期間保存するために焚き火やかまどの上に一週間以上吊るしよく乾かし、カチコチの燻製にするのだ。 ナガの燻製豚納豆カレーナガの人たちは様々な肉を食べるが一番人気なのは豚肉のようで、レシピを調べていると「Smoked Pork」・「Axone(アクネー)」という枯草菌を使った納豆・里芋を使ったカレー(?)がよく登場する。 燻製は人類が狩りを始めた頃から行

遊び心を忘れられないまま小さな子供を飼い続けている:カレー哲学の視点(1/9〜1/15)

成人の日の朝、起きてまず目に飛び込んできたのは知らない天井であった。いや、天井というには明らかに低くて頼りない。 よく見ればそれはテントであった。さらに足元がやけに寒い。思い出した。昨夜、経済的な困窮から家を追い出されて哲学堂公園で仕方なくキャンプをしたわけではなく、特に理由はないが独りで盛り上がり、意味もなくベランダにモンベルのクロノスドームを張って寝たのだった。 キャンプを想定してちゃんと風呂に入らず、ノースフェイスのシェルを着用した上でテントに入り、寝袋とマットに加

東京マサラ部室大久保移転構想(妄想):カレー哲学の視点(1/2〜1/8)

お正月気分もすっかり抜け、今年もカレーやっていこうなという新鮮な気持ちでいっぱいです。2019年末、コロナ直前の3週間程度のインド・バングラデシュ旅行の最中に考えていた、カレーの作り手が集まれる場所を都内某所に作りたいという目標はひとまず達成し、2021年はひたすらやりたいことを追求してやってきた一年でした。 今年初の外カレーはアンジュナ。ラッサムがソリッドでかっこよかったです。 巨大なカレー曼荼羅とともに迎えた2022年ですが、今年もカレー活動として やりたいことがいく

カレーで曼荼羅を作って、すぐに跡形もなく消し去ろうと思った:カレー哲学の視点(12/26〜1/1)

2021年の年末、巨大なカレー曼荼羅を作ることにした。 チベット仏教の砂曼荼羅チベット仏教に、完成したのちすぐに壊される砂曼荼羅というものがある。 修行の一環として、色とりどりの砂を少しずつ丁寧に落とし、気の遠くなるような長い時間をかけてカラフルな曼荼羅を作っていく。曼荼羅は悟りの境地に達した人の観た風景を形にしたものと言われる。 こうやって砂粒を落としながら細かい作業を延々とひたすら続けていく。最終的に曼荼羅が出来上がったら祈りが捧げられ、すぐに高僧によって壊され、川に