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公式マガジン『東京マサラ部、インドをつくる』

インドに行けない僕らが東京にインドを作り上げるまでの挑戦の記録。 カレーは手段ではなく、常に目的である。カレーを作り、カレーを食べ、カレーについて考え続ける。都内某所に存在する…
・カレーシェアハウスのヒト、コミュニティ、家についてクローズドで配信します。 ・東京マサラ部室の活…
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2020年12月の記事一覧

東京マサラ部24.トーキョーリトルダッカ、東十条をハラール散歩しよう

東十条は東京のリトルダッカとも呼ばれ、聞くところによるとバングラデシュ人が1500人〜2000人規模で住んでいるらしい。 たしかにJR東十条駅の東口にはいくつものハラール食材店やバングラデシュ料理店が点在している。しかし、なぜこの場所にこんなにもバングラデシュ人が集中しているのだろうか。 今日は「東十条ハラール散歩」と銘打って、東十条の街を練り歩きバングラデシュ料理を食べ、実際にハラール食材を買い、街を行き交うバングラデシュの方々に直接話を聞いて回った。 商店街に飾られ

東京マサラ部23.カロンジを使ったコイフィッシュカレー

新大久保のハラルマートをパトロールしては方法を決めないまま目についた変なものを買ってきて料理してみるのが趣味みたいなところがある。 先日ベンガル系のお店で冷凍のKoiを買ってみたのでカレーにした。 Koiという名前なのだが、日本の鯉とは明らかに違う。袋の中にごっそりKoiが入っている。 解凍するとなんとも生臭い魚が姿を現す。フナっぽい、川魚の匂い。 下ごしらえとして、まずはターメリック小さじ1、塩小さじ1。小さじ1のマスタード油をまぶす。まぶすというか擦りこんで、しばし

東京マサラ部22.オールドダッカのハジビリヤニとナンナビリヤニ

人生に必要なのは、恋と音楽とビリヤニだ!! という有名な言葉に表されているように、ビリヤニというのはなにか謎の魔力を秘めた食べ物である。疲れたときや悩みがあるときに美味しいビリヤニを食べると、なんだかどうでもよくなる。 インドで食べたビリヤニがあまりに衝撃的で、その後の人生をまったくビリヤニにささげてしまったという人も、一人だけではなく複数人知っている。ビリヤニはおいしいだけでなく、救いを与え、人に道を指し示すのか。 ビリヤニとは何か、という解説はもっと詳しい方がいると

東京マサラ部21.西葛西のインドスイーツショップTOKYO MITHAI WALA(移転後)

久し振りに東京のリトルインディアとも言われる西葛西をパトロール。しばらく行っていないうちにインド化がさらに進んでいて驚く。そもそも西葛西にインド人が多く集まってきたのは、2000年問題を前に政府が招聘したインドのIT技術者が東京駅や日本橋近辺にアクセスのいい西葛西周辺に住み始めたことがきっかけだそうで、現在では4000人以上のインド人が住んでいるとか。 インド成分が吸える場所を求めて新大久保のイスラム横丁のように明らかに異国が感じられるエリアがあるわけではないのだが、街を歩

東京マサラ部20.明日はくそったれなクリスマスイブ!だから俺はバングラデシュのチキンレッグローストを仕込む(レシピ)

※画像はイメージです。 錦糸町で座席に座ると自動的に出てくるアレ、バングラデシュのチキンレッグロースト。 今日と明日はなぜか知らないけどスーパーでやたら骨付きモモ肉を売っているのでビエバリチキンロースト(Biye barir chicken roast)を作りましょう。日本のスーパーでも普段から骨つきモモ肉とか骨付きぶつ切りとかどんどん売ればいいのに! ベンガル語でビエবিড়িは結婚、バリবারীは家を意味するらしい。そういえば去年、一週間程度のバングラデシュの滞在の

東京マサラ部19.バングラデシュのフィッシュマーケット

東西のベンガル料理の違いとベンガルの魚の分類、バングラデシュのフィッシュマーケットの想い出について。 12月はnote毎日更新中。カレーシェアハウス応援マガジンをフォローすると、東京マサラ部室の活動レポートを毎月読むことができます。日記的なものは基本公開記事、月2回の部活動レポートは購読者限定公開となります。 12月の東京マサラ部室テーマはベンガル料理。 ベンガルも大きく西ベンガル(インド)と東ベンガル(バングラデシュ)に分けられる。東西ベンガルの料理の違いに関しては以

ターメリックのnote【東京マサラ部活動レポ】

産地別のターメリックパウダーの食べ比べ、ターメリック以外のウコンの可能性、パウダーではないターメリックの調理法などを、いくつか試してみた。 11月のスパイステーマはターメリック。ヒンディだとハルディ(हल्दी)、ベンガル語だとホルド(হলুদ)。あらゆるカレーの基本となり、そのままでは土くさいような香りと苦みがあるけど、入れないとなんとも物足りない。力強いベースのような役割を果たすスパイス。 本記事はカレーシェアハウス応援マガジン「東京マサラ部、インドを作る」購読者向け

東京マサラ部18.カロンジのnote

ベンガル料理を作るときによく使われるスパイス、というかベンガル料理くらいでしか使い道がわからんスパイス、カロンジ。ベンガルでよく使われる5つのスパイスのミックス、パンチフォロン(Paanch Phoron / পাঁচ ফোড়ন)の一つの構成要素でもある。 代表的なパンチフォロンの構成はフェヌグリーク、ニゲラ、クミンシード、ブラックマスタード、フェンネルシードを同量ミックスというものだが、構成が違うバージョンもある。 また、フェンネルシード、クミンシード、フェネグリーク

東京マサラ部17.くさい魚は結局うまい、Shutki Bhorta

今回は全部読めます。 いつまでボルタの話を続けるんだこいつという感じだが、気が済むまで続けます。 ボルタの話をする上で避けては通れないのがshutki bhorta。shutukiは干し魚の意味。発酵している魚を細かく裂いてご飯のお供にしたもので、やたらコメが進む。これはクセモノ好きな人にはたまらない料理だと思う。 ベンガル人のカラダは米と魚でできていると言うが、発酵した魚を食べるということは、日本と共通した味覚があるのだと思う。 東京マサラ部マガジン、12月は毎日更新

東京マサラ部16.真っ赤なチキンカレーMurgir Laal Jhol/মুরগির লাল ঝোল(レシピ付き)

東京マサラ部マガジン、12月は毎日更新中。 マガジン定期購読はこちらから。購読するとカレーシェアハウスを応援することができます。 先日は青唐辛子を大量に使った緑色のチキンカレーについて書いたが、ベンガルでは真っ赤なチキンカレーも有名で、その名もমুরগির লাল ঝোলという。ムルギル・ラール・ジョル。そのまんま、鶏の赤い汁ですね。鶏赤汁。 ジョルといった場合、汁気の多いカレー、ブナやコシャと言ったらドライタイプのカレーだということを覚えておけばとりあえず生きていけると

東京マサラ部15.ボルタ祭りinダッカの記憶

東京マサラ部マガジン、12月は毎日更新中。 マガジン定期購読はこちらから。購読するとカレーシェアハウスを応援することができます。 ちょうど一年ほど前、ダッカのボシュンドラというダッカでも一番イケイケの街に実家がある友達の家に遊びに行った。基本的には実家で家庭料理を食べさせてもらっていたのだが、たまには外のものも食べたくなり、連れて行ってもらったボルタ専門店がこちら。 ボルタは家庭料理とされているけど同時に何種類も作るのはやはり大変で、専門店もチラホラ存在するようだ。 B

東京マサラ部14.小岩ゴレルシャッドのバジボルタভাজি ভর্তা

東京マサラ部マガジン、12月は毎日更新中。 マガジン定期購読はこちらから。購読するとカレーシェアハウスを応援することができます。 バジボルタの世界 バングラデシュの家庭料理としてよく食べられているバジボルタ。よく食べられているというか、炒めものは全部バジভাজি、マッシュした料理は全部ボルタভর্তা(つづりはボルタだが、発音はボッタという使い分けがあるらしい)というふうに料理の総称である。 日本でもちょいちょいバジボルタのような家庭料理を出しているお店があり、そういうお

東京マサラ部13.カレーシェアハウスでは鯵のボルタで酒を飲む

冷え始めが一番寒い。鯵を三枚におろしてボルタ(マッシュ料理)にし、熱燗と共にヤりました。 鯵にターメリックと塩を塗り込み、マスタードオイルで揚げ焼きにします。 そこに薄切りにした玉ねぎと青唐辛子を混ぜ、骨を取り除きながら手でマッシュします。仕上げにマスタードオイルと塩で風味を整えたら完成。米とも合うということは熱燗とも合います。 ボルタをおにぎりにしている人がいましたが、セブンイレブンにアジのぼったを具にしたおにぎりが並ぶ日を夢見て今日もおやすみなさい。 〆のラーメン

東京マサラ部12.ショルシェ・ナマズ

カレーシェアハウス応援マガジンでは、コミュニティができていく様子や、日々のカレー活動を随時描いていきます。12月はがんばって毎日更新中。プラス、隔週の活動レポートと、月イチのカレーJKかんさつにっきが読めます。 マスタードで煮た魚のカレー(ショルシェ・マーチ)は西ベンガルを中心によく食べられています。ベンガルでは基本的には川魚を食べるようですが、日本の魚だとサバ、アジ、サーモンなどが相性が良いです。特にサーモンマスタードカレーは知り合いのベンガル人もおすすめしていました。