見出し画像

Raspberry pi pico おぼえがき

2021年1月に突然発表された「Raspberry pi pico」は、これまでの Raspberry pi とはひと味違うらしい。

Raspberry pi pico とは

Raspberry pi というのは、よく知られたシングルボードコンピュータだ。安価で、省電力で、Linuxが動いてしまう、なかなかエポックメイキングなやつである。こいつを「何ちゃらサーバー」にしていろいろ遊べたりするので、ガジェット好きにはたまらないおもちゃです。

しかし、「Raspberry pi pico」では、Linuxは動かない。いわゆる arduino みたいな「マイコンボード」だ。 これには rp2040 という ラズペリー財団が独自で開発してしまった ARM-Cortex M0+ デュアルコアのSoCを積んでいるらしい。何気に凄い。

rp2040のスペック

こういうのを書くのがいちばん楽しい…というか、ワクワクしますね。

ARM Cortex-M0+ デュアルコア (周波数 133MHz)
16MB(QSPI-Flash) 264kB(SRAM)
UART,SPI,I2C(各2chずつ)、ADC などのおなじみのペリフェラル
PIO(Programmable IO)

内部ROMは無く、外付けの QSPI-FLASH ROM に対応させるという思い切りのよい設計。ペリフェラルはごく基本的なものしかないけれど、PIO を使っていろいろとロジックを組むことによって応用が効くようになっているようだ。まさに 教育用! って感じです。

省電力性もすばらしそうで、 ARM-CortexM0+ なら乾電池2〜3本や CR2032 といったボタン電池でも動きそうです。

このSoCが Adafruit  や Arduino といった Maker 御用達のところで作っているボードにも採用されることになるらしい。 今後、ホビーあるいは教育用用途のマイコンとしては ATSAMD とか STM32 を置き換える勢いで普及してゆくのかもしれません。

ピンアサイン

画像1

うん、この40ピン…。たしかにラズパイだw

開発

micropython が手っ取り早いでしょう。

Raspberry pi pico の始め方(英語)
https://projects.raspberrypi.org/en/projects/getting-started-with-the-pico

本体に micropython のファームを焼いて 母艦に thonny をインストールして、そっから .py ファイルをツラツラと書いて突っ込んでやるわけだ。

このことによって、母艦は raspberry pi 4 なり 3B なり LinuxOS が動くやつを使って開発できるらしく、本家の Docs を読むと、むしろそれが推奨されているような感じだ。これは Raspberry pi 本体を買わざるを得ない(笑)

画像2

(↑本家ドキュメントより↑)

内蔵の温度計を読み出す

なんでも、このボードには温度センサーがくっついているらしい。 もちろん外気温を測るためというよりは、パソコン用のCPUにもあるようにチップ温度が高くなるとファンが高速で回りだす…みたいな用途のためでしょうね。 こいつの読み出し方が、公式ガイドブック に書いてある。micropython だと machine.ADC(4) から読み出せる。

import machine
import utime

sensor_temp = machine.ADC(4)
conversion_factor = 3.3 / (65535)

while True:
 reading = sensor_temp.read_u16() * conversion_factor
 temperature = 27 - (reading - 0.706)/0.001721
 print(temperature)
 utime.sleep(2)

きちんと外気温やらを測りたければ AliExpress とかで売ってる I2C用の温度計をくっつけて叩いた方が良い。

thonnyについて

thonnyは普通にお手持ちのPCでも使える。しかし Ubuntu 系の場合、 apt isnstall で落っこちてくるパッケージは古すぎる(2021年2月現在)ことがあるので、pip からインストールした方がいいよ! 

sudo pip install --upgrade pip
sudo pip install thonny

きちんと raspberry pi pico に対応されていて、右下の「MicroPython」というところから選択することができる。直感で使うことができるから本当に捗りますね。

画像3

あとは Lチカだけやって机の引き出しの肥やしにならないように

これまでの Raspberry pi でも Raspbian-OS をインストールしておしまい。とか40pinにLEDやらneopixelやら繋いでチカチカさせておしまい…。ということは よくあるある な話でしたので、pico ならたいへん安いので、Lチカだけやっておしまい!それほど被害は大きくないかもしれません(!?)

がんばりましょ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?