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勝負に巻き込まれたら負け

勝負には終わりがない。
まず1位になることが難しい。
SNS時代だから、余計に困難になっている。

仮に会社内で一度1位になったとして、その後は防衛戦が始まる。
1位を取り続ければ、ずっと追われる側としてのストレスを抱えることになる。
頑張って長期間防衛した人は、どこかのタイミングで燃え尽きたり、無理がたたる。
結局、精神にせよ身体にせよ、不調をきたして強制ストップとなる。

僕は、勝ち負けのレールに巻き込まれたら負けだと思っている。
前述の通り、一時勝っても負けは来る。
仮に負けなくても、強制的なストップに出会うこともある。
そもそも、人間のスペックなんてそこまで大きく変わらない。

2倍の成果を出しているということは、単に2倍働いているだけのことも多い。
若い時に短期間続けることは出来ても持続可能性が低い。
仮にその時の成果が元で昇進したとして、自分と同じやり方でついてこれる人はおらず、マネジメントとしてはさっぱりという事にもなりかねない。

なので、勝負に巻き込まれないようにしたり、
あるいは、勝負の最中にあっても自分の心自体は引っ張られないようにしたい。
実際に1位2位が出たとしても、ただの参考情報程度に思って、こだわらないことが大事だ。

例えば、スポーツの世界ではコンマ数秒のやりとりをしている。
何年も一つのことを追求して、ようやく世界新記録が出ることになる訳だが。
素人とプロの差はそこまで大きくない。

50mの世界記録は、5秒56らしいが大抵の人は10秒あれば走り切る。
つまり、素人とプロの差は2倍くらいだ。
世界記録を出すまでに費やした時間、才能などを考えれば驚くほど差が少ない。
もちろん、スポーツを馬鹿にしている訳ではない。
しかし、人間の限界といった挑戦というのを脇において考える必要がある。
自分は、死ぬほど努力して、1位を取る必要があるのか、と。

50mを5秒台で走れる人は、ほとんどいないだろう。
けれど、原付に乗れば誰でも3秒くらいで走り抜けることができる。
人間は、道具を使いこなしてここまで進化した訳だから、何も自分の足にこだわることはない。
スポーツ選手ならまだしも、何の関係もない一般人なら使えるものは使った方が良い。

実際の世界でも同じようなことは、実際にままある。
営業成績が1位と2位は、勝負としてはくっきりついているかもしれないが、別に給与となるとそこまで差がなかったり。
目の前の事に集中するあまり長期的なことが考えられていなかったり。
キャリアについて改めて考えてみると、出世ではなく、人間関係の方が重要だったり。

別に理由は何でも良い。
ただただ勝負に巻き込まれるのではなく、自分にとって何が大切なのか。
営業が下手だからこそ、色々と試してみて様々な対処が出来るようになり、だからこそ良いマネジメントになるといったことも良くある。
目先の勝負にこだわり過ぎて、見失ってしまうものもあるだろう。

アラフォーになって特に思うのは、健康の重要性だ。
若い頃は先輩たちが健康の話しかしなかったのを退屈に感じたが、同じ立場になって身にしみる。
若い頃に無理をした代償が一気に襲いかかってきているイメージ。
肩の力を抜いて、今日も明日も明後日も、1年後も同じペースで実績を積み重ねる重要性に気がついた。

例えば、自律神経は一度壊れてしまうと元に戻せない。
僕も腱鞘炎が癖になってしまった。
痛風にはなっていないが、話を聞く限りだと非常に怖い。
長い目で見て、自分にとっての幸福などを考えて、それに向かって歩くことが大切だ。


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