「Leaner購買」チームでプロダクトビジョンを作成してみた話
こんにちは、「調達のスタンダードを刷新し続ける」をミッションに掲げる株式会社Leaner Technologies 開発の @phigasui です。
先日「Leaner購買」を正式にローンチしたのですが、そのちょっと前にプロダクトビジョンをチームのみんなで作成していました。
プロダクトビジョンはチームで一貫性をもったアクションをしたり、向き合うべき課題を判断したりするうえで重要だと思いますが、実際、チームで話し、作成してみてよかったので記事を書いてみます。
なぜ作成したか
プロダクトビジョンを作ってみようと思った時の「Leaner購買」のチームは10人程でかつ、職種によらずオープンに密にコミュニケーションをとりながら日々、情報や認識の同期がとれて、向き合うべき課題に向きあってチームで動けている感覚がありました。
ただ、今後使ってくれるお客様が増え、チームが拡大していく中でも今と同じようにサービスを改善していけるように一度、ぼくたちは何を目指しているのか、今もっている仮説や分かっていること、まだ分かっていないことをみんなで話して明文化しておきたいと思ったのがきっかけでした。
なぜプロダクトビジョンなのか、ですが下記引用のとおり簡潔にまとめてみんなが同じように語れるくらいに共通認識を持てると良いなと思ったからです。
どう作成したか
まず前提として、新たにプロダクトビジョンを立ててそれに向かってやっていくぞ!というよりかは今分かっていることや、持っている仮説を明文化しようという方針を擦り合せて始めました。
考えるプロセス共通認識を揃える目的もあるためチーム全員で考えたい、とはいえ、いきなりプロダクトビジョン考えるぞといっても議論が難しいと考えました。
なので、仮説キャンバスを使って今既に分かっていることや、もっている仮説を埋めながらビジョンを考える材料を整理していくことにしました。
また、ビジョンの文章もゼロベースで考えるのは難しいためジェフリー・ムーアのプロダクトビジョン・テンプレートをもとに作成することにしました。
[プロダクト名] や [プロダクトカテゴリ名] は既に決まっているものとして、仮説キャンバスに含まれるエリアを元にビジョンテンプレートを埋められるようになっています。
「顕在課題、潜在課題」→ [顧客ニーズの内容]
「状況、傾向」→ [ターゲット顧客]
「提案価値」→ [ユニークな顧客のメリットやセリングポイント]
「代替手段」→ [競合や代替手段]
「優位性」→ [主な差別化ポイント]
進め方としてはざっくり下記のとおりです。
各自付箋に書いて仮説キャンバス各エリアにはりつけながら発散
近い情報をまとめながらエリアごとに整理
各エリアの情報をもとにビジョンテンプレートの枠を埋めていく
という流れで進めました。
実際の仮説キャンバスの成果物のイメージとしてはこんな感じです(具体的な内容はボカしています)。
現状分かっていることとして、実際にお客さまに使ってもらっている中で見えている課題やもともと抱えていた状況、代替手段、返せている価値を洗いだして埋めていきました。他にも、こんな課題がありそうとか将来的にはこんな価値も返せそう、など仮説ベースでも書いています。
最終的にビジョンテンプレートに則って文章に落としこむ時には言語化に苦労しましたが優先度が高そうな課題に絞ったり、今利用いただいているお客さまの傾向をベースにまとめていきました。
全体通しての時間ですが、仮説キャンバス詰めきってはないものの1時間半でおおよそビジョンができ、別途30分程時間とって文言のブラッシュアップをして完成までもってこれました。
作成してみてどうだったか
明文化を進めることによって、課題を解決すると顧客のどんな価値に繋がるんだっけ、今メインターゲットになっている顧客ってどんな状態にあるんだっけ、のような解像度をあげるための話しができていました。
明文化というプロセスを通して理解が深まりチームとして共通認識をとることができます。
今回のビジョンテンプレートで作成するとバリュープロポジションにも繋がるという発見もあり、「Leaner購買」ってどんなプロダクトなんですか?という問いに説明しやすくなったという効能もありました。
他にもこんな感想があがっていたのでやってみてよかったなと思いました。
プロダクトビジョンは将来まで続く「軸」になるので、良い試みだと思った
自分達の進む方向性を確認できた
良いもの作ってるわぁ!ってテンションが上がった
今後のはなし
プロダクトビジョンもあくまで仮説なので事業を進めていくなかで検証していきながら定期的に見直していく必要があります。
今回作成したプロダクトビジョンや仮説キャンバスを基準として継続的にアップデートしながらチームで解決すべき課題に向き合ってプロダクトの価値を高めていきます。
チームのみんながプロダクトについて語れる状態だと良いプロダクトを作っていけると思っているので、そういう意味でも仮説キャンバスやプロダクトビジョンをチームで考えてチームの共通認識をとりつつ課題やその背景の解像度を上げていきたいと思っています。
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