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今の表現規制問題を取り巻く状況


今回の男女共同参画計画における表現規制反対スタンス・・・山田太郎氏と福島みずほ氏は同志?
https://note.com/phenixsaber/n/nd87d01f4b7e9

上記記事で「男女共同参画会議」提言のうち「表現規制につながりかねない」部分を現在の政権では山田太郎氏が、10年前の民主党政権時には福島瑞穂氏(社民党)が削除した事実を言及した。これに対して津田大介氏などの一部野党支持者が「女性の人権の尊重」から批判しているのを紹介した。

まず、ここで注意してほしいのは「実在女性の人権尊重」の記述などは、継続して残っているということ。つまり、山田太郎並びに、福島瑞穂両氏は漫画、アニメ、もっと言えば演劇や美術館の展示品などの「フィクション表現を想定」しているという事。つまり、実在女性の人権削除は実行していないのである。「女性の人権尊重」の定義が「法律に準ずる文書で」「定義がきちんとしていない」状態なら、恣意的定義の表現排除も可能になってしまうリスクがある。例えば、森鴎外の小説「舞姫」は乱暴な要約をすれば「外国人の娘との間に子供を作りながら出世のために捨てる」という話だがこれで「女性の人権尊重から問題」という理由で発禁になったらどうか?スーパー戦隊では悪の組織の狼藉で、一般女性を襲うシーンはあるがこれを理由に発禁はどうか?法律で、上記状態の定義で「女性の人権尊重」尊重はこれも可能で、表現の自由、娯楽、フィクションだけでなく政治表現にも恣意的判断で適用可能となる。戦前の治安維持法まんまである。

弁護士である福島瑞穂氏はこれを知悉していたので、今回の「男女共同参画の提言」と同内容の問題を10年前に削除、是正したのである。

だが、上記に関連して野党側は表現規制問題で、迷走を起こしている。

例えば、数年前、日本共産党はゼロ年代の児童ポルノ法推進の前田雅英都立大学教授の規制推進主張を赤旗に載せるなど。「ゼロ年代の共産党が猛反発していた内容」を是認と取れる行動をした。当初は表現規制推進に転向か?と疑われたが、実は上記で述べた「表現規制の構造を知らない」ために「女性の人権尊重を名目」は、容易に上記のような表現規制に発展することに思い至らなかっただけであった。後に、この事実を知って驚いたという経緯がある。つまり、上の世代が知っていた過去の共産党弾圧システム(上記で述べた法理論)を次の世代への知識継承がなされていなかったのである。

日本共産党だけでなく、東京都豊島区議会の野党系地方政治家も上記の表現弾圧のシステムの把握をしていないので「女性の人権尊重に基づいた提言決議」に賛成した「表現規制反対派」女性区議が、後で事の重大性を知って驚いたという問題もある。

今の表現規制問題は「フィクション表現規制」で明確な定義のない「女性の人権尊重」などの美名に基づいて表現規制すれば容易に治安維持法に発展する問題を若い世代の政治家や一般層が知悉していない事である。解決のために、まずは一般層に「女性の人権尊重」などの美名だけを見ず、その先の実行した行きつく先を過去の事例などから問題を認識できるようにする事だろう。

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