ブックオフで拾うべきJポップ280円名盤①
ブックオフdiggerのみなさん、こんにちは!
ブックオフの280円(旧250円)棚は最高ですよね!
280円棚というとたとえば、洋楽でいえばゼロコーポレーションのHR/HMやプログレハード、邦楽でいえばシティポップや懐かしのビーイング系なんかがdigの定番になっていますが、意外に穴となっているのがJポップです。
Jポップは音楽マニアとしても扱いが難しいジャンルで、詳しく語る人間があまりいない分、売れてる割には情報がありませんし、マイナーどころになってくると好みの戦利品を獲るのは運ゲーになります。
なので個人的「当たりの名盤」をいくつか挙げてみるので、気になった方は探してみてください。
①未来玲可『海とあなたの物語たち』
収録曲
1、海とあなたの物語 作詞:Marc & TK、作曲・編曲:小室哲哉
2、DOWN TO EARTH 作詞:Marc、作曲・編曲:久保こーじ
3、ONE MORE CHANCE 作詞:Marc、作曲:岡田実音、編曲:藤田宜久
4、Please tell me... 作詞:Marc、作曲・編曲:藤田宜久
5、cherish way 作詞:Marc、作曲・編曲:松本零士
6、裸のココロ 作詞:HIROSHI、作曲:住吉中、編曲:松尾和博
7、ONE SIDED LOVE 作詞:Marc、作曲:木根尚登、編曲:溝口和彦
8、all my love 作詞:Marc、作曲:岡田実音、編曲:松本零士
9、夢をつかまえた人 作詞・作曲・編曲:久保こーじ
10、19 NINETEEN 作詞・作曲:小室哲哉、編曲:溝口和彦
シングルカットされた「海とあなたの物語」とラストの「19 NINETEEN」が小室哲哉の作曲で、残りはほぼ小室人脈のメンバーで制作されています。
松本零士の名前がありますが、『男おいどん』や『キャプテンハーロック』の漫画家の松本零士とは全然関係ない別人です。
歌手の未来玲可はシングルの「海とあなたの物語」とこのアルバムを残したのみで引退しています。
正直なところ、このアルバムは「海とあなたの物語」のみがキラーチューンで、あとは蛇足のアルバム感が否めないです。シングルはほとんど見かけないけど、シングルがあったらそっちを買った方がいい気もします。
「海とあなたの物語」はあだち充の漫画を原作としたテレビドラマ『じんべえ』の主題歌となっているので知ってる方もいるんじゃないでしょうか?
ドラマは観てませんが、原作は名作なので読んでください。
未来玲可はデビュー当時14才だったのですが、声質はいいものの歌唱力はかなり低いです。超絶ボーカリストを好むひとにはおススメできません。
しかし小室哲哉といえば「歌唱力の低い歌手」を輝かせることに定評があります。小室自身のボーカルも酷い(個人的には好き)ですし、華原朋美や宮沢りえを起用して名曲を作った実績もあります。
この「海とあなたの物語」は小室プロデュースの屈指の名曲といえます。
小室哲哉以外に未来玲可を使ってここまでのキラーチューンに仕上げられるひとは他にいないと思われます。
②The d.e.p『地球的病気−We are the d.e.p−』
収録曲
1、What is the question
2、良薬苦口
3、蜂蜜色の宙
4、Mr. No Problem
5、run and cry
6、Frozen Tears
7、地球のいい子
8、Spider's Life
9、太陽と月
10、想要Happy
The d.e.pもアルバムはこの『地球的病気−We are the d.e.p−』しかありません。他にシングルで『Mr. No Problem』、『ITAI』があり、2001年で活動休止したのち、2010年に再結成して『RAINBOW / MOON SMILE』があります。アルバム収録曲はYouTubeになかったので、貼った曲はセカンドシングルの『ITAI』です。
ジャンルは厳密にはJポップよりはロックな気がしないでもないですが、The d.e.pの特筆すべきはメンバーの凄さです。
ボーカル ビビアン・スー(徐若瑄)
バラエティ番組「ウリナリ」の企画ユニット「BLACK BISCUITS」のボーカルとして有名です。日本、台湾などでソロでも活躍し、アンニュイなボーカルが魅力です。
ギター、キーボード 佐久間正英
日本を代表するプログレバンド「四人囃子」のメンバーなどで知られ、音楽プロデューサーとしても筋肉少女帯、GLAY、L'Arc〜en〜Ciel、くるりその他大物多数を手掛けています。
ギター、ボーカル 土屋昌巳
どちらかというとSHAZNAのカヴァーで有名になった「すみれ September Love」の「一風堂」のメンバーで、音楽プロデュースや楽曲提供でもよく名前を見ます。
ドラム 屋敷豪太
もしかしたらGotaの名前の方が有名かもしれない。プロデュースやレコーディングの仕事でBjorkやMassive Attackとも関連してます。
ベース ミック・カーン
イギリスのニュー・ウェイヴバンド「Japan」の元メンバー。日本でもスタジオミュージシャンなどで活躍。
元々はビビアン・スーのソロを作ろうという話が、佐久間正英が何となくプロデュース仲間に声をかけたら何か集まっちゃって豪華になったみたいな話のようです。
動画を観ればわかると思いますが、メンバーが豪華なだけにかなり質の高いアルバムになっています。録音やアレンジが半端ない上に演奏が超絶です。
③浜田麻里『Return to Myself』
収録曲(作詞は特記以外浜田麻里)
1、Return to Myself 作曲:大槻啓之
2、Separate Lives 作曲:原一博
3、Emotion in Motion 作曲:大槻啓之
4、Walking on the Borderline 作曲:大槻啓之
5、Second Wind 作曲:増田隆宣
6、Only in My Dreams 作曲:大槻啓之
7、Take Me to Your Heart 作詞:Steve Diamond,Chris Farren,浜田麻里
作曲:Steve Diamond,Chris Farren
8、We Should Be So Lucky 作曲:Greg Edward,Randy Kerber
9、With All My Love 作詞:Mark Mueller,Bruce Gaitsch,浜田麻里
作曲:Mark Mueller,Bruce Gaitsch
10、Restless Kind 作曲:大槻啓之
浜田麻里はLOUDNESSの樋口宗孝プロデュースでデビューし、糸井重里による「麻里ちゃんは、ヘビーメタル。」というキャッチコピーが有名なので、現代ではJポップアーティストとしてよりも、ハードロック、ヘヴィメタルのマニアに知名度があります。
声量の強い正統派実力派シンガーで、ハードなシャウトからメロウな歌い回しまでこなせる魅力があります。
とはいえメタラーの僕が言うのも何ですが、ヘヴィメタルシンガー浜田麻里よりもJポップシンガー浜田麻里の方が個人的には好きです。
タイトルトラックの「Return to Myself」は浜田麻里屈指のキラーチューンなのですが、ヘヴィメタルアーティストのデーモン小暮閣下やCyntiaにカバーされています。「Blue Revolution」とかのメタルチューンを差し置いて。
「Return to Myself」に匹敵する浜田麻里のキラーチューンといえば、
アルバム『Anti-Heroine』収録の「Cry For The Moon」です。
こちらもだいたいブックオフの280円棚によく落ちているので探してみてください。
次回に続く・・・?
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