インドネシア音楽紹介第1回「Karmila」

僕のnoteをわざわざ閲覧する諸賢であればご存知かもしれませんが、日本ではまだまだ知られていないインドネシアの名曲があります。

Farid Hardja「Karmila」

Farid Hardjaはインドネシアのシンガーソングライターで、代表曲はまさにこの「Karmila」。残念ながら1998年に亡くなっており、この曲はいわゆる懐メロの類です。詳しい来歴は日本語の資料がなく、インドネシア版Wikipediaを参照してください。

わざわざこの記事を読むくらいであれば、インドネシア語を読めるひとは多いでしょう。わからないひとは翻訳サイトで英訳してください。日本語しか読めないひとは諦めてください。Google翻訳の和訳はアホの子です。

Farid HardjaのKarmilaはそれ自体お聴きの通りの名曲ですが、実はこの曲

ダンドゥット(dangdut)界隈で異様なまでの人気で、無数にカヴァーされる定番曲となっています。

ダンドゥットはいわゆるインドネシアの大衆ダンスミュージックで、なにやらアングラで淫蕩な雰囲気をもった音楽です。

Wikipediaより引用

歌手のロマ・イラマがスタイルを確立し、1970年代初頭から、おもに都市部の若者を中心にして人気を博すようになった大衆音楽である。マレーシアのムラユー音楽や、インド、アラブの音楽、ビートルズを始めとするロックンロールなどの影響を吸収し、演奏にはクンダン、竹笛、スリン、タブラなどの伝統楽器とともにエレキ楽器が導入され、強烈なビートを生んでいる。ダンス音楽として若者たちに愛好され、初期においては反体制的な音楽と見られていたが、徐々に市民権を得てポップミュージックの代表的なスタイルとみなされるようになった。ダンドゥットがハウスミュージックと融合した、テンポが非常に速いダンスミュージックはファンコットと呼ばれる。

ダンドゥットに関する書籍としてはAndrew N. Weintraub『Dangdut Stories: A Social and Musical History of Indonesia's Most Popular Music』が参考になります。

以前は上記の本くらいしかなかったのですが、現在では田子内進『インドネシアのポピュラー音楽 ダンドゥットの歴史―模倣から創造へ― 』という本もあるようです。まだ読んでません、そのうち買います。


でも、まあダンドゥットがどういう音楽かは実際に動画で観て聴いていただくのが手っ取り早いですね。


ちょっと、いいですか?僕は学校の地理の授業でインドネシアはイスラム教徒が大多数の国と習ったんですが、性に奔放過ぎませんか?あと絶対何らかのドラッグやってますよね?この辺どうなのかインドネシア在住の方は教えてください。

あとイスラムのくせにインドネシアは非常にヘヴィメタル、特にブルータルデスメタルが盛んな国です。このことは我々メタラーの一部にも有名で、
小笠原和生『デスメタルインドネシア』なんて本も出版されているくらいです。

ちなみに「浅草デスフェスト2019」で来日を果たしたインドネシアのデスメタルバンドJASAD「Karmila」をカヴァーしていて、ライヴでの定番曲となっているようです。来日公演でも演奏したのでしょうか?


ここまで読んでいただき、少しでも「Karmila」に興味を持っていただけたでしょうか?YouTubeを漁っていただければ、本当に無数のKarmila動画が発掘されます。是非digってください!

最後に宣伝ですが、僕は数年前からTwitterで「Karmila-bot」を運営しています。近年放置してますが、よければフォローしてください。では!


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