18 .子宮体癌について誤っているものはどれですか .難易度:★☆☆
裏回答
5⇒○乳頭状増殖やホブネイル状の形態を呈するのは明細胞癌。類内膜癌は腺腔様構造や充実性増殖が特徴的。
解説
1型子宮体癌とⅡ型子宮体癌の違い
子宮体癌は臨床病理学的特徴からⅠ型子宮体癌とⅡ型子宮体癌に分類されます。
Ⅰ型子宮体癌😷
エストロゲン依存性であることが特徴で、ERやPgRが陽性で子宮内膜増殖症を合併することが多いです。閉経周辺期あるいは閉経前の比較的若年女性に発症し、その組織型は類内膜癌であり内膜癌の80%を占めています。一般的に高分化型が多く、体部筋層浸潤は浅く、リンパ節転移の頻度も低く、予後は良好です。
Ⅱ型子宮体癌🤢
エストロゲン依存性はなく、主として閉経後に発症します。多くは漿液性癌、明細胞癌、粘液性癌などの特殊組織型の癌が含まれ、内膜癌の20%を占める。癌の周囲には内膜増殖症は伴わず、むしろ萎縮性であり、Ⅰ型子宮体癌と比較して低分化型で、体部筋層浸潤は深く、リンパ節転移の頻度は高率であり、予後は不良です。
正常内膜(増殖期)↓
正常内膜から増殖症を介して類内膜癌に移行します↓
類内膜腺癌↓
腺腔様構造や充実性増殖
特殊型
漿液性癌
乳頭状増殖が特徴的。ド派手な異型が目立つ
明細胞癌
鋲釘(hobnail)状構造が特徴的です。実臨床ではあまりホブネイルは見られないことが多く、細胞質の淡い感じと核小体が明瞭なことで判定します。
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