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住友ファーマ、KSP-1007とメロペン配合剤がFDAからQIDOとFast Trackを受ける

住友ファーマと北里研究所は2022年9月29日、同社が開発中(P1試験中)のカルバペネム耐性菌感染症治療薬KSP-1007(開発コード)とメロペネムの配合剤がFDAから適格感染症治療製品(Qualified Infectious Disease Product:QIDP)とFast Track指定を受けたと発表した。適応は「細菌性の複雑性尿路感染症」、「複雑性腹腔内感染症」、「院内肺炎/人工呼吸器関連肺炎」。

同剤は抗生物質インセンティブ法(Generating Antibiotic Incentives Act:GAIN 法)に基づく QIDP 指定を受けたことで、同開発プログラムは、米国開発で優先審査指定を受ける資格を持つことになる。

FDA 承認後は、米国薬事規制上の独占期間(データ保護期間)が5年間延長される。Fast Track指定下では、FDAとの綿密な連携や承認申請での逐次審査が可能になるという。 同社では、複雑性尿路感染症、複雑性腹腔内感染症を予定適応症として開発を進める予定。

【KSP-1007】
KSP-1007 は、日本医療研究開発機構(AMED)が産学官連携事業として進める「医療研究開発革新基盤創成事業(Cyclic Innovation for Clinical Empowerment:CiCLE)」の共同研究で創出された。

カルバペネム系抗菌薬を分解する細菌由来の酵素の β-ラクタマーゼを広域かつ強力に阻害する作用を持つ。世界的に汎用されるカルバペネム系抗生物質製剤メロペネム水和物(国内製品名:メロペン)と配合剤化することで、カルバペネム耐性菌による感染症に対しても有効な治療選択肢となることが期待されている。


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