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中外、ハーセプチン・パージェタ配合剤RG6264承認申請

中外製薬は2022年9月29日、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体/抗悪性腫瘍剤パージェタ(一般名:ペルツズマブ(遺伝子組換え))と、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体/抗悪性腫瘍剤ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ(遺伝子組換え))の固定用量での配合皮下注製剤RG6264の承認申請したと発表した。予定適応症は「HER2陽性乳がんとがん化学療法後に増悪したHER2陽性大腸がん」。

同剤は、パージェタとハーセプチンに含まれるモノクローナル抗体と、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の溶液が1本のバイアル中に含まれるもの。固定用量投与が可能な配合皮下注製剤となる。ヒアルロン酸分解酵素のヒアルロニダーゼは、抗体の浸透・吸収を促進すると考えられる。

薬剤投与時間は、パージェタとハーセプチンの静注製剤併用の場合で、初回約150分、2回目以降60~150分(ハーセプチン投与後、パージェタを投与)を必要とした。

FeDeriCa試験でRG6264の投与時間は、初回約8分、2回目以降は約5分と短縮される。

安全性は、同試験でRG6264はパージェタとハーセプチンの静注製剤で同等で、両群の有害事象は、脱毛、悪心、下痢、貧血が報告された。

PHranceSCa試験の評価対象の85%(N=136/160)の患者は、パージェタとハーセプチンの点滴静注製剤併用で同剤を好んだとされる。

同承認申請は、HER2陽性乳がんが対象にRG6264の薬物動態、有効性、安全性を評価した日本を含む国際共同第3相臨床試験(FeDeriCa試験)、HER2陽性乳がんを対象に、RG6264の患者選好度と皮下投与の満足度を評価した海外第2相臨床試験(PHranceSCa試験)等の成績がベース。RG6264の国内開発は中外製薬が実施する。

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