薬剤師がプロンプトエンジニアリングを駆使して、ChatGPTに薬歴を書かせてみた。
最近何かと話題のChatGPTですが、プロンプトエンジニアリングを駆使することで、薬歴を書くことができるのではないかと思い、ChatGPTに薬歴を書かせてみました。
ChatGPTとは
専門的な内容を含むので詳細は割愛しますが、東京大学・松尾豊教授の「AIの進化と日本の戦略」を読んでおけば基礎はなんとなく掴めると思います。
プロンプトエンジニアリングとは
プロンプトエンジニアリングはAIの思考を助け、必要な情報を取り出すための手法。
プロンプトエンジニアリング学ばなければ、
間違った聞き方をしてしまう
↓
求めてた情報が引き出せない
↓
人工知能はまだ使えないものだと判断
プロンプトエンジニアリングを学ぶと
正しい聞き方ができる
↓
求めてた情報を引き出せる
↓
人工知能を活用できる
実際にChatGPTに書かせてみた薬歴
症例1
30歳男性 花粉症 去年も同じ薬使用。ベポタスチン10mg 1日2回 アラミスト 1日1回 アレジオン点眼 1日1回 の薬歴を日本の薬局薬剤師の視点からSOAP形式で書いて。
S(Subjective):
患者は30歳の男性で、花粉症の症状を訴えている。
昨年も同じ薬を使用していた。
現在、ベポタスチン10mgを1日2回、アラミストを1日1回、アレジオン点眼を1日1回使用している。
O(Objective):
身体検査を行った結果、鼻汁、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ、涙目などの花粉症の症状が確認された。
薬歴を確認した結果、ベポタスチン10mg、アラミスト、アレジオン点眼が処方されていることが確認された。
患者は薬を規則的に服用していることを報告した。
A(Assessment):
患者は花粉症の症状があり、ベポタスチン10mg、アラミスト、アレジオン点眼の投薬治療を受けている。
患者は薬を適切に服用しており、薬の効果によって症状が軽減されている。
P(Plan):
患者には、引き続きベポタスチン10mg、アラミスト、アレジオン点眼の投薬治療を継続するよう指示する。
患者には、薬の副作用や使用上の注意点について再度説明し、適切に使用するよう促す。
患者には、必要に応じて再診の予約を入れるように伝える。
症例2
以下の症例の服薬指導の際の薬歴を日本の薬局薬剤師の視点からSOAP形式で書いて。
35歳男性
3日前より風邪症状があり、受診。
この風邪の症状が始まってからは初受診。
咳と喉の痛みが強い。
以下の処方箋を持って来局され調剤を行った。
カルボシステイン500mg 3錠
トラネキサム酸500mg 3錠
カロナール500mg 3錠
分3毎食後 7日分
Subjective(主観):
患者は風邪症状で受診し、咳と喉の痛みを訴える。
この風邪の症状が始まってからは初めての受診である。
患者はカルボシステイン、トラネキサム酸、カロナールを処方された。
Objective(客観):
35歳の男性患者である。
処方箋によると、カルボシステイン 500mg 3錠、トラネキサム酸 500mg 3錠、カロナール 500mg 3錠が、分3毎食後、7日分処方された。
Assessment(評価):
患者は風邪症状により咳と喉の痛みを訴える。
カルボシステインは咳を緩和するための薬剤である。
トラネキサム酸は喉の痛みを緩和するための薬剤である。
カロナールは熱や痛みを緩和するための薬剤である。
Plan(計画):
薬剤師は、患者に処方された薬剤の服用方法と副作用について説明する。
カルボシステインとトラネキサム酸は食後に服用するように指導し、カロナールは食後に服用するように指導する。
副作用についても説明し、重篤な副作用がある場合は医師に連絡するよう伝える。
また、薬の飲み忘れがないよう、患者にアドバイスを行い、医師からの指示に従って、7日間しっかりと薬を服用するように促す。
症例3
mFOLFOX6療法 で大腸癌治療中 ステージ3 末梢神経障害多少あり。 小さいものが掴みにくい。骨髄抑制なし。消化器症状は、吐き気、口内炎。食事はなんとか取れている。手足症候群は少し起きておりヒルドイドで治療中。
他の支持療法は標準的な治療をしている。
この症例の薬歴を日本の薬局薬剤師の視点からSOAP形式で書いて。
S:
58歳男性
大腸癌ステージ3でmFOLFOX6療法中
末梢神経障害あり。小さいものが掴みにくい。
骨髄抑制なし。
消化器症状: 吐き気、口内炎。食事はなんとか取れている。
手足症候群あり。ヒルドイドで治療中。
O:
mFOLFOX6療法を投与中。骨髄抑制は見られない。
末梢神経障害により小さいものが掴みにくい。手足症候群あり。
消化器症状として、吐き気と口内炎が見られる。食事は苦手になっているが、なんとか取れている。
ヒルドイドで手足症候群の治療をしている。
A:
現在の治療方針を継続。
手足症候群の治療として、引き続きヒルドイドを投与する。
消化器症状に対しては、軽減するための対症療法を行う。
患者の食事摂取状況をモニタリングする。
患者の末梢神経障害の状態を把握し、適切な処置を行う。
患者が治療について理解できるよう、適切な説明を行う。
P:
患者に対して、治療についての情報を提供する。
患者が食事を摂取しやすいよう、食事内容のアドバイスを提供する。
消化器症状に対して、吐き気や口内炎を軽減するための処置を行う。
末梢神経障害の状態を定期的にモニタリングし、必要に応じて治療を調整する。
患者が手足症候群に関して気になる点があれば、適切なアドバイスを提供する。
患者が治療に対して不安や疑問を感じた場合は、適切な対応を行う。
今後の治療方針について、患者とのコミュニケーションを密にし、患者の希望や意見を反映する。
感想
まあまあ、様になる薬歴を書くなーという印象
逆に、この流れに対応できない薬剤師は淘汰されていく未来がよぎった。
むしろ、このレベルの薬歴を数十秒で書けるのであれば、優秀では無いのかとも思った。
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