日本最古の城塁-かじぃのポータル再訪紀3 百間石垣
福岡県糟屋郡宇美町 百間石垣
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えー、かじぃが住んでいるところは、福岡県福岡市博多区の南側にある「大野城市」というんですが、今回はその大野城市の名前の由来となっている「大野城跡」の最大の史跡となっている「百間石垣」の話です。
この百間石垣は、大野城市の隣町にある糟屋郡宇美町にあるんですが、大野城市じゃないんかーい!ってツッコミの声も聞こえてきそう。
残念ながら、大野城跡の目ぼしい史跡は大野城市側はあまりなく、主に宇美町と太宰府市に点在しています。
この大野城跡、「城」と名前がついている通り、城址です。
タイトルにも書いてありますが「日本最古の城」です。
どのくらい古いものか?というと、665年に築かれたらしいです。
時代で言うと飛鳥時代(大和王権時代)。
比較対象として、この時期に起きた歴史的事件を記しておきますと「大化の改新」が645年です。
仏教と法律を中国から取り入れ、古代国家であった大和朝廷の強化を推し進めようとした聖徳太子が没したのが622年。
その遺志を継いで、中臣鎌足が中大兄皇子と共謀し、当時世襲豪族として強権を誇っていた蘇我入鹿を宮中で誅殺。その父である蘇我蝦夷を自害に追い込んだクーデターが645年に起きます。
その後、中臣鎌足が内臣(天皇の補佐職)となり、大化の改新を推し進めていくわけですが、その20年後にこの大野城跡が築かれたことになります。
なぜこの地に城が築かれたのか?
この時代、日本の大和朝廷は朝鮮半島に多大な影響力を持っていました。
この影響力は、どうやら飛鳥時代の前の時代、古墳時代から持っていたらしく、日本の須恵器の技術が朝鮮半島の南部域の焼き物に使われていたり、古墳が築かれたりしていたようです。
もちろん、朝鮮半島や中国大陸側の文化や技術も、渡来人から日本にもたらされていたのはご存知の通り。
当時、朝鮮半島は4つの国がありました。
高句麗、新羅、百済、任那の4国です。
大和朝廷は任那に肩入れをしていたようですが、この任那が滅ぼされます。
これが朝鮮の三国時代ですね。
任那が滅ぼされると、今度は大和朝廷は百済に肩入れをします。
ところが、この百済が唐の援助を受けた新羅に滅ぼされます。
新羅に滅ぼされた百済の遺臣が、大和朝廷に助けを求めて、大和朝廷がこれを受けて朝鮮半島へ派兵します。
ところが、これが唐と新羅の連合軍にまた負けてしまうんですね。
これが白村江の戦い(663年)です。
白村江の戦いで敗れた大和朝廷は、唐と新羅の連合軍が日本にまで攻めて来る事を懸念して九州の守りを固めます。
九州の政庁は太宰府。というか、博多にあった政庁をこの危機をきっかけに太宰府に引っ込めたという話もあるのだとか。
この太宰府を守るために、当時最新式の築城術である朝鮮式山城の形態を用い、大野城、基肄城(佐賀県三養基郡基山)が築かれました。
その間に通されているのが太宰府市の水城の堤防です。
大野城は8km、基肄城は4kmの石塁、水城は1.2kmの堤防が残っています。
今回、アクションカムのテストも含めて動画を撮って編集してみましたよ。
約7分くらい。
まだタイトルとか入れるの、デザインが固まってないので略式ですw
そのうち、ちゃんとデザインしてかっこよく映像を作れるようになれるといいなぁ。
Youtubeの映像は、いまいち粗いので、写真も掲載しておきます。
急斜面の上に見える石垣。
というか城塁でいいやんね。
城塁に触れるためにはちょっと足元注意の場所を通らなきゃw
こんな感じで斜面に沿って城塁が伸びています。
これはこの百間石垣の真ん中あたりにある水門。
朝鮮式山城にしても、神籠石式山城にしても、わりと城塁の威容を見るには水門近くが良いようです。
というか、普通の崖には城塁を築く必要はあんまりなかったんでしょうね。
谷あいに作るのがセオリーだったようです。
手を伸ばしても当然上には届きません。
届いたら登れるってことだし、登れるんだったら攻略可能ってことで、城塁としてはダメじゃんっていう話w
このへんは一番低いところなんですけどね。
斜面に沿って城塁がそそり立っています。
これが1350年前の遺物だってさ。
しかもたったの2年で作られたんだって。
いや、ちょっと、どんだけ突貫だったのよって話。
水門を背景にアザミが綺麗ですねー。
水門を登っていくと千手観音様がおわします。
三十三観音については、またいずれ話す機会があるかと。
というか、四王寺三十三観音については絶対語りたい。
体力のないオレにとっては撮影に行くの地獄ですけど(しろめ
今回は動画も作ってみましたが、どうだったでしょうか。
やっぱ文章よりも動画がいいって人もいるかなと思ったけど、動画がいい人って歴史に興味あるんだろうか……っていうのが最近の疑問だったりしますw
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