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3月30日(水)~4月2日(金) 泣きたくなるような安っぽい話

3月30日(水)

ブックオフに行くと、文庫の棚になんだかごついプラスチックの背表紙の本が刺さっていた。タイトルは萩原朔太郎『月に吠える』。
風呂で読めるプラスチック製の本らしい。紙ではなくて、トランプのような質感の薄いプラスチックでできている。
すごく欲しくなったので買った。風呂に置いて少しずつ読もう。

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著作権の切れた本をプラスチックで出すという「お風呂で読める文庫100選」というシリーズで、フロンティアニセンという会社が出しているフロンティア文庫というレーベルらしい。現在では全部絶版のようだ。他のも売ってたら買いたいくらいだけど、うまく行かなかったのかな。いい買い物をした。


夜はジェーン・スーさんと能町みね子さんと、渋谷のロフト9で配信トークイベント「漠とした3名」。

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恋愛について、暮らし方について、学歴について、猫についてなど、話しているとあっという間に終わった2時間だった。仕事の話とか書くことについての話とかもしたかったのだけど話す余裕がなかった。次回やりたい。何回かやって文字起こしして単行本にでもしたいな。
下の動画はアフタートークです。

3月31日(木)

なんとなくどこかに行きたくて目的もなく電車に乗って西へ。豊田市で降りる。ここには確かイオンモールがあったはず。

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そこまで巨大ではないイオンだ。ぶらぶらしたりフードコートで適当なものを食べたりした。

そのあと高円寺でやっているバクちゃん展へ。

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水彩の絵がとても綺麗だった。

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増村さんは僕の本をずっと読んでくれてたとのことで、他にお客さんもいなかったので少し話した。
『バクちゃん』はすごくいいマンガで面白いのに、打ち切りになったし、単行本もそこまで売れてないみたいで謎。マンガは難しいな……。

4月1日(金)

とてもいい気候で、家でじっとしていることができない。
自転車に乗ってふらふらと移動する。ちょっと近くまで行くつもりが、漕いでいるうちに興が乗ってきて、三鷹の野川公園まで行った。片道1時間半くらいか。
途中で見た三鷹天命反転住宅。このあたりは広々としてて東京ぽくない雰囲気でいいな。

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野川公園、広々としていてよかった。

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府中飛行場のそばなので、飛行機が近い。

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帰り、むさしの森珈琲というところで休憩して、高井戸の美しの湯に寄ってから帰った。今日はよく動いた。

4月2日(土)

中学の入試に僕の文章が使われたという通知が来る。自分の文章が強制的に読まされる場所があるというのは面白い。


夜、DCPRGの解散ライブへ。

結成21年でついに解散。二回目の解散だけど、菊地さんも60近いし、もう再結成はないだろうな……。
DCPRG、めちゃめちゃよく聴いていて著書の中にも書いてたくらいなのに、ライブは行ったことなかったのだ。初ライブが解散ライブか。最後に見れてよかった。
新木場のSTUDIO COASTに来るのは2年前にマキシマム ザ ホルモンを見に来て以来だ。あのときはダイブした客にメガネを蹴り飛ばされて紛失したんだった。あんなに汗まみれでモッシュしまくるライブが再びできるのはいつになるんだろうか。

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館内に入ると椅子が並べられていてビビる。まじか。踊ってなんぼのDCPRGで椅子とか。
ライブのしょっぱな、メンバーが登場するとともに、観客は全員立ち上がった。みんな立つのか。そりゃそうか。座って聴く音楽じゃない。
まず、菊地成孔の長口上から始まった。

 この日のスタジオコーストのフロアには、椅子が置かれていた。「これじゃ踊れないじゃん」という声が聞こえてきそうな状況だった。ライブの冒頭で菊地が「椅子席にすることで入場者数を800人から1000人に増やせたこと」「条例違反の罰金を払うことで演奏時間をキープすること」が告げられた瞬間、オーディエンスの興奮が一気に高まり、「我々は完璧にチューンナップされている。諸君のコンディションはどうかな?」という言葉とともに最後のパーティーは幕を開けた。
https://realsound.jp/2021/04/post-737470.html

僕は菊地成孔の音楽は大好きだけど、言動とか文章とかは「かっこつけすぎていけ好かない……」と思って全く好きでは無いんですよね。だけど、ステージの上に立って直接本人が喋っている肉声を聞くと、「いけ好かないけどかっこいい……」と思わされてしまう魔力がある、と思った。菊地成孔は自分はこういうのがかっこいいんだ、という美学をはっきりと持っていて、滑稽なまでに最高にきわきわにかっこつけている。

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演奏は最高of最高。13人全員がすごい技術者集団で、全員やばかった。特に坪口さん最高だったな。ショルキーとか。
セットリストも最高。ハノイ最高。サークルライン最高。ミラーボールやばかった。

ファンが聴きたい音楽を全部最高の形でやってくれた。ひねくれ者の菊地成孔だからなんか変なことをやるんじゃないかという思いもあったけど、20年以上の歴史を締めくくるにあたって、まっすぐ王道で最高の最終をぶつけてきた。そういう意味ではシン・エヴァンゲリオンに似ていた。

 アンコールの前に菊地は、15分にも及ぶ口上をぶった。「改めて言わせてもらう。最後の俺たちが最新で最強だ。君たちのジャッジはどうかな?」「やろうと思えばやれるよ。しかし、博打は辞め時が肝心だ。諸君らが我々の際のフローであり、旅路の果てに合流してくれた君たちにシェイクハンドとキスを送りたいね」といったフレーズを響かせ、観客が声援で応える。もっとも心に残ったのは、「ワイルドに生きよう。人生は短い」「君らは今いくつで、20年前はいくつだった? この20年間で解放されたかね? それとも拘束されかね? 我々は解放戦線に立ち続けた」という言葉だった。
https://realsound.jp/2021/04/post-737470_2.html

本当に最高だった……。また見たいけどもう見れないんだよな。もっと見ておけばよかった。最後に見れてよかった。ライブは、見れるうちに見ておかなければならない。今年はたくさんライブを見に行くことにしよう。

ライブ会場で会った友人ともうちょっと話したかったけど、店も何も開いてないのですぐ解散してしまったのが残念だったな。

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