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読書感想 週刊東洋経済 2023年1月号 2023年大予想

◆掲載元 プレジデントオンライン


年始から読み始めたのですが、同時に買った「会社四季報 業界地図」と併読していたので、あっという間に3ヶ月が過ぎてしまいました(笑)


業界予測については、例年の業績予想を天気図に置き換えたものの中に、新しく「最高」と「最悪」の2シナリオが設定されました。
「卯年」は、大きくぶれる年であるということのようです。


2023年3月時点で、米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)によってインフレ抑制のために0.25%利上げが継続されました。

他方、アメリカの地方銀行2つが破綻したりするなど、日本経済への影響をふくめ、既に景況感が読めなくなっている印象です。

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2023年1月号では、スペシャルインタビューの國分功一郎氏(哲学者、東京大学大学院教授)の「思考の時間」についての見解が印象的でした。


アフターコロナやウィズコロナにおいては、あらためて普段のコミュニケーションでの対面の大切さが見直されるでしょう。
ただし、「対面オンリー」への回帰にはならないと思います。


というのは、カウンセリングでいう「バーバル・コミュニケーション(言語)」と「ノンバーバル・コミュニケーション(非言語)」のバランスの重要性と似ている気がするからです。

カウンセリングにおいて、相談者のお悩みの「原因」や「本音」を理解するには、この「バーバル&ノンバーバル」両方のコミュニケーションに基づく情報を得る事が必要です。

その上で、カウンセラーが相談者に問い掛け直したり、解釈を共有したりする対話の積み重ねがカウンセリングのベースとして大事なことだと思います。

コロナ禍によって私たちは対面や接触のコミュニケーションを「分断」されたのです。
これによって豊富な情報源を遮断されただけでなく、心理的な繋がりも大きく減りました。これをデジタルツール(オンライン)だけでカバーすることに無理があるのです。


生物進化の過程において、人類(学名:ホモサピエンス)の大きな特長は「言語」だと言われています。
しかし、「言語」だけで判断しているわけではなく、そこに取り巻く視覚(表情の硬軟)・聴覚(声の強弱)などの複合情報も含めて判断しているわけです。
こういった「複合情報」や國分氏が指摘するような「滞留時間」の中に、人間の感情を満たす要素があるのではないでしょうか。
それは、自然の中で何千年も生きてきた人類にとって最も「心地よい状態」といえるのかもしれません。
ちなみに、非文明として扱われる先史時代のうち,、縄文時代は約1万2000年前から約2400年前まで続きました。


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デジタル化の恩恵は、「単純・簡便・即時」などのメリットがあり、私たちの生活を効率化してくれました。
その反面、デジタル化は、人類固有のルーズさである「余白・無駄・迷い」などを排除してしまいます。

このあたりは、國分教授の懸念と共感する部分であり、効率化に対する「反作用」という意味で、現在の社会の「閉塞感」に繋がっている気がします。


「デジタル化」の隆盛と同時に流行しつつあるのが「デジタルデトックス」です。
スマホやPCから離れてデジタル情報を遮断し、本来の自分のペースで行動したり、限られた情報だけで考えてみるというものです。

そこに人間固有の「想像・創意・工夫」が生まれます。そもそも私達は「脳」のスペックのうち数パーセントしか活用できていないと言われます。もしかするとデジタルの助けは要らなかったのかもしれません。


この「閉塞感」ついては、「ネット疲れ」という言葉でも現されていますが、これを解決するのは、【AR・VR】がカギになりそうです。

◆AR・VRとは


【AR(オーグメンテッド・リアリティ=拡張現実)・VR(ヴァーチャル・リアリティ=仮想現実)】は、 2023年1月号の業界紹介にも専用ページが設けられるなど、今後の発展の可能性が大いにありそうです。

私は両技術が進化し、いずれは人間の感情をフォローしてくれるのではないかと、勝手な期待をしております。技術者の方には申し訳ないです(笑)

というのも、すでにデジタル化によってメール、チャットなどの文字や、画像情報の中でも交流や友情、恋愛が成立しています。
それらを更に発展させた、例えば、立体映像やEスポーツなどが日常生活に定着すれば、社会の「開放感」「連帯感」に繋がっていくのでは、、、というのが私の妄想です。

◆DXとは何か? IT化とはどこが違うのか?



間もなく4月にはいり、今年の四半期が終わります。
冒頭の國分教授のインタビューにもあった「思考の時間」を実践すべく、「1人でボーっとする」時間や空間を意識的に確保していきたいな~と思いました☆

トップ画面のイラストは、AKISENさんの作品です♫

#感想 #東洋経済

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