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Utaro Notes更新情報

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執筆者Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート。 https://dodidn.com/blg/
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#UtaroNotes

人新世のパンツ論⑯―特別編I・ペペッティ、ココッティ、スキャンティ

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「人新世のパンツ論⑯―特別編I・ペペッティ、ココッティ、スキャンティ」。 なぜこんなに長く「人新世のパンツ論」が続いているのか、自分でも半分呆れている面がありますが…急転直下、続いています。特別編全4回のうちの1回目です。 大阪出身の下着デザイナー“ココ娘”、鴨居羊子(かもいようこ)さんのペペッティとかココッティとかスキャンティっ

人新世のパンツ論⑮―編集後記・レナウンのワンサカ娘

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「人新世のパンツ論⑮―編集後記・レナウンのワンサカ娘」。 まずはお知らせ。 「人新世のパンツ論」はこの“編集後記”をもって最後、という予定だったのですが、どうも書かずにボツにしていたテーマやモチーフがわんさかとあって、とても惜しい。そこで急転直下、“特別編”という形で、あと4回ばかりシリーズを続けることにいたしました。お騒がせして申

伴田良輔『眼の楽園』―モーテルという享楽

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「伴田良輔『眼の楽園』―モーテルという享楽」。 前回のブログ投稿「映画『サイコ』とラブホの関係」ですっかりモーテルの話にイカれてしまった私は、伴田良輔著『眼の楽園』(河出書房新社)から、現代アメリカ的な、「猥雑な《旅愁》」とやらを、ある文面から嗅ぎ取った――というエピソード。これがたいへんな収穫となりました。 それは結局、サム・シ

映画『サイコ』とラブホの関係

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「映画『サイコ』とラブホの関係」。 アルフレッド・ヒッチコックって知ってます? 映画『サイコ』って観たことありますか? という問いかけから始めないと、もうだいぶ昔の映画になってしまったようです。 一般の人にヒッチコック映画を薦めるのって、あまりないんですが、映画関係者の卵の人には、絶対に、観ておかないといけなくなると思うので、観てお

我がツイッター時代のツイートより―『ライ麦畑でつかまえて』編

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「我がツイッター時代のツイートより―『ライ麦畑でつかまえて』編」。 Utaro/青沼ペトロのツイッター時代のアーカイブから、「ライ麦畑でつかまえて」関連のツイートを抽出しました(2010~23年)。 2016年に初めて、村上春樹訳の『The Catcher in the Rye』(白水社)を読んでます。 2010年にサリンジャー氏が

地球空洞説はほんとうか?

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「地球空洞説はほんとうか?」。 小学生の頃に読んだ、小学館入門百科シリーズ34『世界ミステリーゾーン』(和巻耿介著/昭和49年初版)には、大変こわごわとした文体で「地球は空洞か?」というおはなしが記してあって、私はこれに夢中になったものでした。「地球空洞説」がかつて本当に国際的に流布されていたとは、知りませんでしたが…。 その内容

母校の図書室と小説『大地』のこと

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「母校の図書室と小説『大地』のこと」。 ああ、母校の小学校の図書室…。なんて懐かしいのだろう、と感慨深い余韻に耽けていると、突然別の記憶がよみがえって…。 本当に忘れていた記憶というか思い出なのですが、くだらない思い出なので、どうか大目に見てください。 しかし、文学散歩というのは、実に深々としたもので、こんなところからもアメリカ文学

人新世のパンツ論⑭―最終回・愛しきフンドシは二度ベルを鳴らす

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「人新世のパンツ論⑭―最終回・愛しきフンドシは二度ベルを鳴らす」。 最終回は、フンドシ(褌)がテーマ。 昔の日本人男性はみな、フンドシを締めていました。それを意図して奨励する時代もありました。 戦後、メリヤス製の下着が主流となって、ステテコやトランクス、ブリーフを穿くようになり、今となっては普段穿きとしてフンドシを締めている人は、皆

岸本佐知子さんのアピヨンポンポン

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「岸本佐知子さんのアピヨンポンポン」。 翻訳家・岸本佐知子さんが『ちくま』のエッセイの中でしきりにいいなぐっていた言葉「アピヨンポンポン」。 それは子どもの頃に覚えた言葉で、小学校を卒業し、大人になっても、その言葉の意味がわからなかったそうです。 で、私も気になって気になって仕方がなかったので、調べまくりました。「アピヨンポンポン

『ぴあ』―素通りしてしまった映画たち

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「『ぴあ』―素通りしてしまった映画たち」。 かつて一世を風靡した情報誌『ぴあ』の映画情報において、私の20代にそれがほとんど機能しなかった――という、私にとっては断末魔の叫びのようなお話をしつつ、その例としての映画『KAFKA/迷宮の悪夢』と『フライド・グリーン・トマト』を紹介しておきたかったわけです。 というかこの2つの映画、私は

人新世のパンツ論⑬―腰パンとステテコの話

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「人新世のパンツ論⑬―腰パンとステテコの話」。 例えばジーパンを穿いていて、腰のところでボクブリやトランクスのゴム帯が見えている状態。これが腰パン。 「人新世のパンツ論」で腰パンがおしゃれであると今更推奨しなくても、もう若い皆さんは既にやっている。実践なされている。だから尚のこと、腰パンいいね! といっておきたかったのです。 それ

千代田学園の「千代田祭」備忘録

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「千代田学園の『千代田祭』備忘録」。 思い出の雑誌『ぴあ』に、母校(千代田工科芸術専門学校)の学園祭の情報が載っていたということの備忘録。 そこから本当に、自分自身の人生の、善き経験が20代の時に全く活かされなかったことの自戒。書き替え。大転換。そして新しい青春…。 文中では書けなかったので、ここでお礼。 サリンジャーのライ麦を教

人新世のパンツ論⑫―ゆとれぬパンツの危険な冒険

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「人新世のパンツ論⑫―ゆとれぬパンツの危険な冒険」。 前回の安心安全のトランクスの話から一転して、今度は危険なパンツの話。 とはいえ、パンツにおいて何が安全かをしっかり認知・理解するには、一度冒険を試してみる必要があったわけで、それはいったいどういうことなのか、読んでのお楽しみ。 ということで、ぜひご一読ください。 ご意見・ご感想

江戸川乱歩から始まった私の小説旅

“Utaroの私的な、文学的な、サブカルと芸術に関する記録ノート”。 Utaro名義の文藝ブログ[Utaro Notes]を本日更新しました! 「江戸川乱歩から始まった私の小説旅」。 なおざりになっていた少年時代の読書体験を、正当な自分史として組み入れていく、過去のつまらぬ経験から書き換えていくということ。 私にとってその読書体験とは、江戸川乱歩の「少年探偵」シリーズであり、いわば乱歩の“魔界のおとぎ話”であったわけです。 そうしてこの度、光文社文庫版の『江戸川乱歩全集』