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お花刺繍シリーズについて

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ハンドメイドでアクセサリーを製作しています。

今回はプチエクランエトワールの中でも特にご好評頂いているお花刺繍シリーズの話をしたいと思います。(初めてのオーダー受付もこのシリーズです)

お花刺繍シリーズのアイテムはブランド活動スタートとほぼ同時期くらいに出していて、比較的初期段階でデザインが固まっていました。

どのアイテムにも共通して蝶々柄のジャガード生地を使っています。柄も好きですが、細かくぽこぽこした手触りも素敵な生地です。
特に小さいアイテムでは柄がわかりづらいのですが、それを知ってるとなんだかテンションが上がるねと仰ってくれるお客様もいてとても嬉しいです。
その生地を使用し、ゴールドのビーズでぐるっと囲んだ中にお花の刺繍を施しています。
時間をかけて作っている分長く使ってもらえたらいいなと思い、退色しづらいと言われるPF加工のビーズを使用しています。

このシリーズはお花の種類で4種類あり、ヘッドドレスとチョーカー、イヤリング/ピアスの3アイテム展開です。
ヘッドドレスはお花の種類によって4色の異なるオーガンジーのフリルを飾りました。土台に使用したジャガードやリボン・ブレードなどが黒く重厚な質感なので、透け感のあるオーガンジーで軽さを出しています。

先にすみれ・ミモザを出していて、約半年後にバラとアネモネを作りました。
どこかマイナーチェンジをしたくて、ヘッドドレスの両サイドの飾りブローチに使用しているリボンを質感の違うものにしました。

これからそれぞれのお花の刺繍についてお話ししようと思います。

すみれ

このシリーズで一番最初に作ったバージョンです。

すみれは絵を描いて中心に向けて刺繍しながらどんどん埋めていくスタイルで刺繍をしています。

中学生の頃、お嬢様に憧れてはじめたのに難しすぎて一年経たず辞めた華道をヒントに「天と地って言われて高い位置と低い位置に生けてた気がする」と思い出して構図を書きました。
当時はうまくいかず「型にハマっててつまらない」なんて言っていたけど、いい大人になった今思い出すともうちょっとちゃんと続けてれば良かったなと思います。

ミモザ

ネイビーとオレンジの組み合わせがとっても好きなので自分のところでもアイテムに反映したくて考えました。
「クラシカルだけどキュート」をテーマにしています。

刺繍は骨組みとして茎を描き、フレンチノットステッチで点々を描くようにコツコツ刺繍しています。
耳飾り以外は枠に沿って上下に互い違いになるように図案を書きました。
ロリータファッションは基本的にシンメトリーなデザインが多いのですが、私自身がランダムやアシンメトリーなデザインも好きなので、図案の中の2本のミモザは少しずつ違う咲き方にしました。

バラ

ヘッドドレスとチョーカー・耳飾りで刺繍の仕方を変えています。

ヘッドドレスはあえてシンプルに図案の線のみの刺繍にしています。
地の蝶々ジャガードの質感を楽しんでもらいたいのと、このアイテム内で特に赤いフリルを目立たせたかったためです。
また、薔薇の花びらが好きなので花びらがはらりと散ってる様子にしました。
実は左右分が比べると向きが対象になるように図案を書いています。このシリーズでは唯一かと思います。

チョーカーと耳飾りはバリオンローズステッチという、針に糸を巻き付けながら薔薇を作っていくステッチで刺繍をしています。
小さいながらしっかり薔薇の赤色が映えるようになっています。

アネモネ 

アネモネは刺繍糸の色選びに一番苦戦した思い出があります。
アイテム全体をドイツやハンガリーの童話に出てくるような雰囲気にしたかったため、甘くて渋みもあるような組み合わせにしました。

ヘッドドレスの方はバラと対照的にふっくら存在感のある刺繍デザインにしました。葉や茎の部分もはっきりわかるように線を太くしています。

チョーカーは薄紫のモーブピンク、耳飾りはモーブピンクのアネモネを刺繍しました。
おしべめしべの部分ははっきり目立ちすぎないよう、濃いグレーを使用しています。


お花刺繍シリーズはこのようにシリーズ内でそれぞれテイストが異なる作品になったので、全体通して私もお気に入りです。
またお花の刺繍のアイテムもいろいろ考えようと思っています。

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