見出し画像

bright ヘッドドレスについて

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ロリータファッションのヘッドドレスやアクセサリーを製作しています。

今回はbrightヘッドドレスについてのnoteです。
インド製の刺繍リボンとビーズ・スパンコール刺繍のモチーフからなる明るい色味のヘッドドレスです。

最近手芸材料として刺繍リボンが流行っており、お店でもネットでも以前より沢山見かけるようになっています。
製作活動の上で流行を意識する事も楽しんでいきたいと思ったことがきっかけで作ったアイテムです。

このアイテムは異国の結婚式やパーティなどの華やかな装いを思い浮かべて作りました。
そのためちょっぴりフォーマルな空気感に仕上がっているかと思います。
色味はベーシックですが全体の刺繍やでこぼことしたビーズ刺繍の飾りなど遊びのあるデザインになっています。
単色コーデでかっちりした印象になり、逆に色物と合わせることで少し奇抜さを感じるコーデにもなるかと考えております。

センターラインの刺繍リボン、フリルにしたチュールレース、ビーズ刺繍モチーフのどの部分もキラキラとしていることからbrightの名をつけました。
全体を通して色味を統一しつつ、輝き具合や素材感の違いでメリハリをつけています。

色展開は白と生成りの2色
白はシルバー、生成りはゴールドをサブカラーとして、金具やビーズの色選びをしました。
そのため同じデザインながら温度感の違いが大きく生じ、出来上がりを並べた際に両方じっくり見ることができる作者としての旨みを感じた作品でもあります。

ヘッドドレス本体

インド製の刺繍リボンをセンターに配置し、フラットで少し尖った形のスカラップのフリルをつけています。
リボンは大柄で華やかながらどこか少し控えめな模様のため、フリルはこの模様を邪魔しないものを選定しました。

フリルに使用したチュールレースはグラデーションのような柄になっています。
ラメ糸で柄がついているため、ほんのり華やかな輝きがとても気に入っています。(恒例の「また使いたい材料チーム」入りです)

そして、刺繍リボンには所々に透明なスパンコールが付いており、光にあたると優しくきらっとします。
地がチュールのためチュールレースと合わせたことで自然な一体感が生まれました。
その素材の一体感の上で柄の質感が異なるため、デコラティブな雰囲気になったと考えています。

また、ビーズ刺繍部分の強いキラキラ感に比べ本体のキラキラが控えめなため、アイテム内での緩急がつき、そこがとても気に入っています。

飾りのビーズ刺繍モチーフ

エスニック、エキゾチックさを押し出した飾りを作りたいと考えたため、いつもよりもサイズの大きいビーズやスパンコールを使用しています。
民族衣装の装飾品をぎゅっと小さくしたような飾りを作ろうと考えました。

このアイテムではビーズ刺繍モチーフのサイズの調整にかなり苦労した記憶があります。
小さいビーズなら融通が利くのに大きいものが多かったためか上手くいいサイズ感におさまらず、ああでもない、こうでもない、とぶつぶつ独り言をいいながらデザイン決めを行なっていました。

普段は円形に作ることが多いのですが、横長の飾りを作りたいと考え、中央に長方形型のクリスタルを選びました。
しずく型のパールや細長いビーズを周りに飾り、大きめのビーズやスパンコールをぐるっと敷き詰めることでお花のような、もしくは羽のようにも見える形になっています。
大きさもですが、それぞれのビーズ達の厚みが異なるためモチーフ内がでこぼこした質感になり、そこがこのアイテムにおいてエスニック・エキゾチックさを感じる一番の要素と考えています。


モチーフ内に敷き詰めたゴールド・シルバーのスパンコールはブランドで時折使用しているものです。
放射状の線が入っており、太陽や歯車を連想させるような形をしています。

同じ形の素材ですが、ポイントで使うと繊細で可愛らしい印象に、逆にこのヘッドドレスのようにぎゅっと敷き詰めるといわゆる「つよつよ」な印象になるのでとても面白い材料だと感じました。


ありがたいことに最近は時々和装の方もヘッドドレスをお求めに来てくださいます。
私自身は着物の知識があまりないのですが、このヘッドドレスを発売したイベントで「着物にこれを合わせたい」と仰った方がいらっしゃって、その時初めて着物にヘッドドレスを合わせることがあると知りました。
ブランドを始めた当初に自分が考えていたよりもさらに多くの方と関われる可能性があると感じてとてもわくわくした記憶があります。

最近ショップカードなどに「headdress and accessories」とつけることがあります。アイテム展開の上でもう少しヘッドドレスに重きを置いてみようと思ったきっかけでもあり、そういった意味でも私にとって思い出深い作品です。

今回も読んでくださってありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?