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Mélangeヘッドドレスについて

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ハンドメイドでアクセサリーを製作しています。

今回はMélangeヘッドドレスについての記事を書きたいと思います。
昨年最後の作品として発売したもので、一年間の自分へのご褒美を兼ねて好きな材料を欲望のままに使って作ったアイテムです。

突然ですが私はパリが大好きで、古くからある建物が並ぶクラシックな街並みと、お店の中のデザインやデジタルな物などの近代的な要素が共存している空気感にとても魅力を感じています。

お気に入りスポットは色々あるのですがそのうちのひとつがこの美術館の中のレストランです。
もともとの内装が何世紀前の絵画の中のような雰囲気に対し、店内の椅子や花瓶等の什器は鮮やかで近代的なデザインのものが置かれています。
このなんとも言えない、いい意味で違和感を感じるところが本当に素敵だなと思います。

(手持ちの写真は人が写ってるものばかりだったのでリンクで失礼します)

ここのようなクラシカルなものとモダンなものを組み合わせたデザインや空気感がとても好きなので、それを製作するアイテムに反映させたいなと思ってMélangeヘッドドレスは作りました。


カラーバリエーションは左上から ブルーベリー バイオレット ショコラ ラフランス です

ヘッドドレス土台はロココな雰囲気でとても華やかな刺繍リボンに一目惚れして、これを使用することにしました。
可愛いのでまた手に入ったら何かに使いたいなと思っています。

リボンがかなり幅広のため、縁取りのレースは控えめなものを選びました。
木馬のゴールドで三角形が連なったような繊細なレースが可愛くて、このレースを土台に手縫いでちくちく縫い付けています。
表に縫い目を出したくないのでミシンではなくあえて手縫いを選択しました。
裏布も同じ理由から手縫いで付けています。

リボンを外した状態です

リボンはブローチにもなっており、リボンを外してもご利用いただけるヘッドドレスです。
シンプルでフラットな形がクラシカルな模様を引き立たせてくれます。

また、裏側には今回初めてピンを差し込む部分をつけています。

ヘッドドレス着用の際、ピンクのリボンの部分にお手持ちのピンやクリップ等を差し込んで頭と固定できるようにつけました。
クリップで着脱するヘッドドレスが「ずれにくくていい」と好評いただいているため、リボンタイプでも何かできないかと考えてつけました。
4色とも共通でベビーピンクにしています。鏡で見た時にわかるように裏地と違う色に、でも使わない方もいると思うので目立ちすぎないように、を考えて肌色に近いピンク色を選びました。

ビーズ刺繍の部分です

ビーズ刺繍部分はフランスのマシュマロ菓子、ギモーヴをイメージしたデザインにしました。
ギモーヴを口に入れて噛んだときの、果実のピューレや濃厚なソースをじゅわっと感じるのが好きなのでそれを表現したくてビーズの色を選びました。
プチエクランエトワールでのはじめてのスイーツモチーフだと思います。
ヘッドドレスの色名はそれぞれのギモーヴの味の名前になっています。

一番外側のオパールのような白いチェコビーズはロットによって透明度に差があるタイプのもので、試作の時とは違うロットと思われるものを使ったところモチーフ全体がギモーブの表面のようなやさしい印象とは異なって見えました。
いいのか悪いのか、私自身が一度気になるとずっときになってしまう性分で、そのためにビーズ屋さんを何店舗かはしごして納得いくものを調達しました(という裏話です)。

ビーズ刺繍モチーフを飾ったリボンはやわらかい光沢で濃い目のニュアンスカラーのものを使用しています。
コンクリート打ちっぱなしの建物が似合うような、無機質でひんやりしてそうで落ち着いた雰囲気のリボンだなと思いこれに決めました。
暖かみのあるヘッドドレス土台に対して飾りリボン全体がひんやりとした印象に仕上がり、いい意味でアイテム内での温度差も感じるような作品になったと感じています。

デザイン全体のこだわりポイントとしてはアイテムのテーマである「クラシカルとモダン」を意識し、クラシカルは曲線的、モダンは直線的として表現をしていこうと考えたところです。

ゴールドの線は刺繍リボンの模様が曲線的で、縁取りレースの連なった三角形が直線的です。

飾りのリボンは真正面から見ると直線ですが、下から、斜めから、角度を変えてみると曲線的に見えます。

ビーズ刺繍では中央の半球状のカボションと外側の白いかくかくしたチェコビーズの、それぞれ光の反射の感じが異なるのも、曲線的・直線的を意識して選んでいます。


いつもそうなのですが、こんな感じで好きを詰め込めてとても楽しく製作ができて毎日楽しいなと感じています。
長々と見ていただき、ありがとうございました。

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