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ribbon flower ヘッドドレスについて

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ロリータファッションのヘッドドレスやアクセサリーを製作しています。

今回はribbon flower ヘッドドレスについてのnoteです。
白いお花と小さなリボンのヘッドドレス。
アイテム内を同系色でまとめ、彩度や素材感の違いでアクセントをつけています。
デザインは甘く、色味はほんのり落ち着いた仕上がりになっています。

色展開はピンク、グリーン、パープル、ブルーの4色です

本アイテムは晴れた日のお出かけがより楽しくなるようなラブリーなヘッドドレスを作りたいと思い、企画しました。
材料選びや図案、製作にかけてたびたび悩みの沼に嵌まりながら作っていったため、仕上がったアイテムと最初のデザイン案がまるで違うもののようになった作品です。

普段の製作で私は浮かんだデザイン案をスマホで箇条書きにして買い物などをしています。文字ベースのものを頭の中で絵にした時、素材感や微妙な色のニュアンスなどの自由度が高い状態で素材選びができるためです。

当初のメモ(思い出して再現しました)

・木馬の例のレース使う 細め
・クリップ
・3色or4色展開 ピンク、グリーン、ブルー、パープル、ベージュ、イエロー
・刺繍 白い花 かすみ草 すずらん ゆり マーガレット
・刺繍の周りはパール カラーパール3〜4mm
・パステルカラーのシャンタン
・レースの穴→スワロ? 反対色か同系色か

このメモから出来上がりがこうなって、作者ながらに「案は案なんだな〜」と実感しました。


ヘッドドレス本体

メモで「例のレース」と書くほどに常に頭にあったレースです。
ちょっと高いのでちゃんとデザイン案が固まってから買おうと思っていたら半年近く経っていました。
少しくすんだ色がクラシカルで可愛いのです。
フリルで使った方に関しては2種類のスカラップが交互になっていて、そこがとっても可愛くて製作中はテンションが上がります。

センターラインに模様付きのレースを使用しており、このくすみカラーに同系色のパステルなシャンタンを合わせ、レースの模様をくっきりさせる予定でいました。
ところが実際にパステルなシャンタン生地を当てて仮縫いしたところ、理想とのギャップが大きかったため生地選びからやり直しになっています。
ちょうど後述の刺繍モチーフについてもデザインの洗い直しをしていた頃で、そちらも併せてイメージを繰り返し、レースとの相性や刺繍がしやすいという理由からも少し目の荒いリネンに行き着きました。
色付きのリネンを使うことが今まであまりなかったためなかなか理想の色が見つからず、手芸屋さんを何店舗も周り、ネットの海を彷徨い探し回まわりました。
やっと思い通りのものを見つけた時はまるでもう完成したくらいの達成感でした。

ピンクとパープルは生地とレースの色が近く模様がほんのり見え、ブルーとグリーンはレースの模様がよりはっきり見えるようになっています。

サイドの飾り

サイドの飾りはそれぞれのカラーバリエーションに対し、その色のイメージに合った雰囲気の白いお花を刺繍する予定でしたが、
図案作成の際に試しに色々なお花を集めた図案を描いてみたところ華やかで可愛らしい印象になったため、このデザインに落ち着きました。

生地には本体の地の部分に使用したのと同じリネン生地を使っています。
カジュアルな印象になりすぎないよう、お花の部分は糸ではなくリボンでの刺繍を選択しました。

実のついた葉っぱやすずらんのようなお花もも混ぜています


遠くから見た印象について、刺繍よりもカメオのように見せられたら可愛いなと思い、ごくごく少しだけ黄味がかったオフホワイトを使用しています。
発売直後に出展したPOPUPのインスタライブで「カメオみたい」と言っていただけて狙い通り!とガッツポーズしました。

カメオが硬い素材なので見た目を硬いイメージにしたいと思い、周りを囲む予定だったまるいパールはカクカクしたチェコビーズに変更しました。
それぞれのカラーに対し同系色で、透明度が高くラスター加工(金属のような薄い膜で光の反射が強いもの)がされているため、冷たさのあるキラリ感がアイテムのアクセントになってくれています。

ベースのフェルトの色でチェコビーズの色味が変わるため、この色選びにわくわくしていました。


リボンのトッピング

製作でも最後に行う工程です。
当初は刺繍モチーフの花束にリボン刺繍でリボンをつけ、ヘッドドレス本体のレースの穴の部分にクリスタルを貼り付ける予定でした。
しかし材料が徐々に揃っていくにつれてこちらも変更しています。
土台をポリエステルのシャンタン→リネンに変えようと思った頃に「小さいリボンをトッピングするように飾ったら可愛いかも」とふと思い、そちらに舵を切りました。

使用のはリボン刺繍用のリボンで、ツヤと適度なハリがあるタイプのもの(お花を刺繍したものより固め)です。
アクセントとしての装飾にしたいことから色はそれぞれヘッドドレス本体の地やレースより濃い色にしました。
紫に関してはチェコビーズが濃く透明度の低いもののため、リボンは濃すぎない色(土台より若干濃いくらい)を選んでいます。

本体には小さく通常のリボン結びのようなリボンをちょこんとつけています。
花束を束ねるようにしているリボンは輪っかを二重にしたものをつけました。刺繍や周りのチェコビーズの華やかさに負けないように考えてこうしています。

リボンで小さいリボンを作るのに慣れていなかったため、個人的にはこの作業が一番苦労したなと感じています。
出来上がりの可愛さがモチベーションで、作るたびに「あとちょっと…!」とエンジンを入れています。

クラシカルにも甘めにも使ってもらえると思います


長い船旅みたいな感じで出来上がったアイテムで、こちらもお気に入りのヘッドドレス達です。
材料選びなど悩みが多かったのですが、いずれも幸せな悩みなので楽しい夏を過ごすことができました。

今回もお読みいただきありがとうございます。

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