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Fluorite シリーズについて

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ハンドメイドでアクセサリーを製作しています。

今回はFluoriteシリーズについてのnoteです。
今まで触れてこなかった世界に製作を通じて触れてみたく、プチエクランエトワールなりのスチームパンクの表現をしてみました。
(実は年始ごろから少しずつスチームパンクについて勉強していて、とても魅力的なジャンルだなと感じています)

コンセプトは"鉱物研究所の屋根裏で生まれたアクセサリー"です。
密かな夢でファッションデザイナーを目指す研究所の助手が廃材の石や機械部品、鉱物由来の染料などを使って作ったヘッドドレスやイヤリング・ピアス。
これを素材選びやデザインに反映させています。

Fluoriteヘッドドレス

クリップタイプのヘッドドレスで、カラーバリエーションはブルーとパープル。
幾何学的な模様や目のような形のビジュー、偏光のフリルやビーズがどこかあやしい雰囲気のあるヘッドドレスです。

メインの素材であるセンターラインの模様付きのリボンにはジュリアンフォール社のリボンを使用しました。
フランスの老舗のリボンメーカーさんで、創業がちょうど19世紀ごろのため、素材選びの点でもアイテムコンセプトと接点ができたと感じています。(歴史に疎いのですが、スチームパンクファッションの元になっているヴィクトリア時代の年代と同じころかと思います)
落ち着いた色味の中に線や四角や不思議な模様でとてもおしゃれなリボンなので気に入っています。

当初フリルはコンセプト通り染色したものを使う予定でしたが、今の自分の技術力では同じものを2度3度作ることが難しく断念。(染色も練習を重ねていつか商品化できるものを作りたいと思っています)

その後とても綺麗なフリルに一目惚れし、こちらを使うことにしました。
偏光の石のように見る角度によって色の見え方が変わるため、「鉱物由来の染料で」のストーリーにぴったりだと思っています。
ブルーは青緑とゴールドの、パープルは紫色とオレンジのようなゴールドが混ざったイメージです。
輝きが強く、発色のごくごく優しいフリルなので、着用する方の髪色や周囲の明るさによっても印象が変わり、楽しんでいただけるポイントかと思います。


非常に軽く薄い生地感なので、存在感をだすためにフリルとしては少し広めに幅をとっています。
本体のどっしりした幾何学リボンとの質感のコントラストが私にとってたまらなく好きなところです。

サイドのビジュー飾りは神秘的な形のレースモチーフにビーズ刺繍モチーフを飾っています。
それぞれのフリルの色に合わせたカラーを取り入れながら、スパンコールは小さな歯車、細長いビーズは機械の部品に見立ててモチーフを作っていきました。
中央のクリスタルやカラービーズはブルーは青に青緑の輝きがあるもの、パープルは紫にほんのり緑がかった輝きがあるものを選んでいます。
偶然ですが出来上がりが目のような形になり、あやしくてとても気に入っている部分です。
この飾りは取り外しができ、ブローチとしてもつかっていただけます。
ベレー帽につけるのも可愛いなと個人的に思っています。

Fluorite イヤリング/ピアス

落ち着いたトーンのきらきら光る耳飾りです。

ビーズ刺繍モチーフはヘッドドレスに使用したビーズ等とほぼ同じものを使用し、ヘッドドレスの模様の四角形をイメージした形にしました。

中央のクリスタルや色付きのビーズは
ブルー:青に青緑の輝き
パープル:紫色にほんのり緑がかった輝き
のものを選んでいます。

周りをぐるっと囲んだものはチェコビーズで、カクカクした面の光の反射が「石感」を演出してくれているかと思います。

ボトムは一番下に丸い石を付けています。半貴石の合成のビーズで、透け感がなくところどころゴールドのすじが入っているものを選びました。
そしてアクセサリー内にほんのり透明感が欲しかったため、チェコビーズの透明なものと、調和を取るための少し薄い色のものを挟んでいます。


いつもビーズ刺繍をする際、マットゴールドの特小ビーズを使って大きなパーツを囲むことが殆どです。このシリーズのビーズ刺繍はそれをダークなブロンズカラーのものに置き換えることで、若干のトーンダウンとスチームパンク感を出すようにしています。


シリーズ裏話です。
シリーズ名はなかなか決まらなかったので友人に相談して決まりました。
ヘッドドレスを見た友人に「フローライトなんてどう?」と案をもらい、気に入ったのでそのまま採用させていただきました。
(石に詳しく、ちゃん付けする程好きなようで、長い付き合いの中友人の新たな一面を知ってしまいました。)

お読みいただきありがとうございます。

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