夜の虹
晴れた日の夕暮れ時にはこんな空を見ることができる。太陽が沈む少し前、沈んでしまった瞬間、沈んでから少しだけ、の時間の空を、私は夜の虹とよんでみたりする。
空全体が虹色で、綺麗。
お昼に見える虹みたいに画一的な色彩じゃなく、日によって、見る時間帯によって全然違う虹。
最近は天気がよくなくて、あまり見られない。
それに、生活に余裕がないときも、見られない。
夜の虹に出会ったら、どこから見る世界も綺麗で、映画や本当のニュースで見る残酷な出来事や、ツイートに色濃く残る絶望の匂いとか、そういうものを全て一旦忘れることができる。
夜の虹はすぐに消えてしまうし、消えてしまって真っ暗な夜がやってくると、またそういう本当のことに支配されてしまうので、夜の虹はただ綺麗なだけの、たまに出会うポイントアップ！みたいな、小さな小さな喜びでしかないのだけれど。
この目で見られる世界が綺麗というのは、やっぱり嬉しいし、目が見えている間に美しいものを見たいし、耳が聞こえる間に美しい音楽を聴いて、好きな人に好きと伝えたい。
夕方は少しセンチメンタル。曇りの日は特に！
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