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卵管造影検査を受けたよ

結論:検査の最中は生理痛のような、終了後は下痢のような痛み。病院で休ませてもらったが、ぐっすり30分寝たら治った。

その他:検査後は予定ナシがおすすめ。
ナプキンと帰りのタクシー代を持っていくと安心。

結婚して三年、避妊せずに子どもが出来なかったので不妊治療を専門とする病院へ。
それが2023年1月のお話。

まずは原因を探るべく、不妊検査の一環として、血液・エコー検査に続いて卵管造影検査を受ける。

先生から「具合が悪くなる人がいるので後に予定のない日がいい」と言われて仕事は半休を取得。
するすると検査日が決まったが、おおかたの人がそうであるように、私も日が近づくにつれて怖気づいてきてしまっていた。暇さえあればネットで体験談を漁ったり。不安な時って、たとえ何も得られなくてもジッとしていられないですよね。

今回の件に限らないけれど、痛いとか辛いとか、明らかにさげぽよ〜なことが先に決定してると、いつも頭の片隅で考えちゃうというか…。

心構えを作れないまま、いよいよ検査の日。
まずはいつものエコー検査を受ける。そしてカーテンの向こうからレントゲン室へどうぞの声が。

ついに…とドキドキしながら椅子が下がるのを待っていたが、なぜか動かしてくれない。

不思議に思っていれば、カーテンの向こうから看護士さんから「鎮痛剤を入れますね」の声。
い、入れる…?と逡巡した次の瞬間、プスっとアナに坐薬が入ってきた。

いや〜〜こーーれは恥ずかしかった。下半身を出したまま固定された椅子で他人にプスっと入れられちゃって…。
年齢を重ねるごとに羞恥心が薄れていくのは感じていたが、あの時ばかりは乙女の気持ちを思い出して今でも心がムズムズしてしまう。

ほどなくして椅子から解放されてレントゲン室へ。
仰向けに寝かされて待っていると、先生が入室。
そして短い会話をしてるうちに金属製の器具がイン。

こちらからは見えないが感覚的な重さが…。ついでにビミョーな痛みが…。
ただこれがウワサの痛みなのか、金属がただ重くて質量を感じているだけなのかはよく分からない。

「ここから造影剤が入りますが、痛いのは1分くらいでしてどうにもダメなら教えてください」

かちゃかちゃと金属の音がかすかに聞こえる中、先生が淡々と告げる。やっぱり本番はこれからだった。来る、来るぞ!

流石に身構えたが、私には坐薬がいた。あの子がゆっくりと溶けて鎮痛剤をぶわっと広げるイメージはいつしか心のお守りになっていた。
がんばれ坐薬。広がれ坐薬。
痛みよ、少なくあってくれ…!

緊張していると確かに造影剤が入ってくる感覚があった。異物の液体がぞわぞわと入ってくる。
うへ〜〜なんかヤダなあ…と思っていると、同じタイミングでちりちりと腹の痛みを感じるように。
痛みを言語化するのは至難だが、例えるなら生理痛で、特に生理一日目のお腹の痛みに似ていた。

痛いけど訴えるほどではない状態が、先生の言うように1分ほど続いた。もちろん不快な状態だが我慢できるくらいだなあと思っていたら、急にスルスルと器具が抜けていく。終わったのだ。

ずっと天井を向いていた私にはわからなかったが、出血がまあまあ見られたようで、ながーいガーゼが器具の代わりに埋められていた。
(ちなみにガーゼは数時間で必ず抜くように指示された。意外と忘れられやすいらしい。)

その後は診察室へ。実は終わったあとで何とも言えない腹の痛みが出てきて、大ごとではないが軽く休みたい旨を潔く申告してちょっと横にさせてもらった。
その日はこれ以外の予定を入れずにいたので気兼ねなく休むことができた。これからの方にはできるだけ次の予定がない日をおすすめしたい。

固いベッドとふわふわとした羽毛の掛け布団の狭間、ようやく一人になってほっとしているとふと気づく。
この痛みは……下痢の痛みだ…。

原因はすぐに思い当たった。鎮痛剤がアナにインしたから…ね。

ということでトイレに行くと診察後に感じていた腹痛はすぐに解決。痛みの原因は鎮痛剤、という下手な落語のオチみたいな話になってしまった。

これを読んだ方の中には、これから卵管造影検査を受けようと思っている方がいるかもしれない。怖いですよね。いっぱい調べちゃうと思う。

でも、一回だけ経験した私から言えることは「大丈夫」ということだ。無痛は言えないが、痛すぎるとも言えない。
もう一度と言われればちょっとブルーになるが、かといって裸足で逃げ出したいほどではない。
それが私のリアルな感想です。

もちろん身体のことなので個人差はあるだろう。一概には言えないかもしれない。
それでも私は「大丈夫」と伝えたい。
大丈夫、なんとかなった。
その事実だけは伝えたかったんです。

病院を出た後、いつもは徒歩で帰るところをタクシーに乗った。あっという間に家に着いてしまいなんだかリッチな気分になった。

未知の体験ってエネルギー使いますよね。
でもなんとかなりました。
今後の不妊治療も未知の体験なので、きっと私は怖がったり、緊張したりするんだろうな…でも今回みたいになんとかなるといいなあ。なんて淡い希望を少し持ってみたりでした。

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