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ネットで「ペットの心肺蘇生法」を検索すると、様々な方法が出てきます。

様々な方法で本当によいのでしょうか。どれを信じたらいいのでしょうか。

ズバリ、「その方法にエビデンス(科学的根拠)があるのか」を見極める必要があります。ネットにあふれる沢山の情報から、大切なペットを守るために情報の取捨選択が必要だ。

なぜ、エビデンスが重要なのか。

その答えは簡単だ。

あなたは病院で診察を受けるとき、医師の経験や勘で診察を受けたいですか?それとも研究データを基にした根拠のある診察を受けたいですか?

おそらく全員が後者があろう。

EMBという言葉を聞いたことがあるだろうか。Evidence Based Medicineの略で、「根拠に基づく医療」を意味しています。根拠のあるものを抽出して医療を行うというものだ。

人における心肺蘇生法のガイドラインは、国際蘇生法連絡委員会(ILCOR:the International Liaison Committee on Resuscitation)によって、科学的根拠をもって作成された。一方、犬猫に関する心肺蘇生法のガイドラインは存在せず、獣医師や研究者のあくまでも推奨法による心肺蘇生法(CPR)が行われてきた。

しかし、2012年に初めて、犬猫における科学的根拠のある心肺蘇生法のガイドラインである「RECOVERガイドライン」が誕生し、世界各国の獣医学領域に普及が進んでいる。

要するに、科学的根拠はなく、あくまでも推奨法が広まっていたのだ。インターネットで犬猫の心肺蘇生法を検索すると、さまざまな方法が出てきてしまうのはこのような背景があるからだ。

我々、ペットBLSトレーニングセンターは、緊急事態に対応するためには、緊急事態に近い環境で、日々のトレーニングをすることが大事だと考える。

「訓練は災害のように。災害は訓練のように」

このような言葉ある。これは消防や自衛隊によく使われている言葉で、災害のような緊張感を持った訓練をし、実際の災害では訓練のように落ち着いて対処しようという意味だ。

「科学的根拠」と「実際の環境に近いトレーニング」

救命には、絶対これが必要だ!



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